手術後、眠れた7時間「逃げ切る夢も」睡眠時無呼吸症候群と闘うパンサーの菅良太郎さん㊦ 病と生きる(2025年5月25日、産経新聞)によれば、お笑いトリオ「パンサー」の菅良太郎さん(43)は睡眠時無呼吸症候群(SAS)でCPAP治療を行っていたのですが、マスクが気になって眠れずうまくいかなかったところ、令和3年に保険適用されたSASの治療法で体内に電極装置を埋め込み呼吸に合わせて舌下神経に電気刺激を与え、舌が気道を塞がないようにするもの「舌下神経電気刺激療法」による治療を行うようになって眠れるようになったそうです。
サバンナ高橋茂雄さん、FP1級に合格した八木真澄さん、コンビ二人ともが睡眠時無呼吸症候群(SAS;サス)と判明!によれば、高橋茂雄さんはCPAPをつけて普段はよく眠れるものの、たまにその「シュー」という音が気になって寝れない時があり悩んでいるそうです。
CPAPは有効な治療法ではあるものの、マスクを装着すること自体が眠りを妨げる要因になっている方がいるということなんですね。
舌下神経電気刺激療法(順天堂大学)によれば、中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸への標準的な治療は持続陽圧呼吸(CPAP)療法で、睡眠時無呼吸の症状や合併症へも効果的なのですが、CPAP療法に耐えられず、治療を脱落してしまうこともあり、継続率は50%とする報告もあるそうです。
■「舌下神経電気刺激療法」とは
「舌下神経電気刺激療法」とは、2021年6月に保険適用が認められた”閉塞性睡眠時無呼吸”に対する新しい治療法。
舌下神経電気刺激療法(順天堂大学)
手術で鎖骨下に埋め込んだパルスジェネレータが、睡眠中の呼吸に同期して微弱な電気の刺激で顎下にある舌下神経を刺激することで、効果が発揮されます。舌下神経は舌を動かす神経で、舌を収縮させて前に出すことでのどが広がり、通りがよくなります。
舌下神経電気刺激療法の適応となるのは次の条件です。
中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸の方(無呼吸低呼吸指数が20回/時以上)
CPAP療法を試行錯誤しても継続できなくてお困りの方
18歳以上の方
肥満指数(BMI)が30kg/m²未満の方
扁桃肥大などの重度の解剖学的異常がない方
薬物睡眠下内視鏡検査で軟口蓋が全周性に虚脱しない方(当院で検査を行います)
※上記の条件に該当しても、別の理由により適応外となる場合もあります
中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸で、CPAP療法を試行錯誤しても継続できない方、肥満ではない方(肥満治療で解決できないから)とあるように、他に治療法がない方が選択する治療法ともいえそうです。
■まとめ
睡眠時無呼吸症候群を公表している有名人の方が多くいる中でその大変さが伝わってきています。
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最近では睡眠時無呼吸症候群といろんな病気との関係もわかってきています。
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そんな中でCPAP治療がうまくいかないという方にとっては新しい治療法があるというのは助かるのではないでしょうか?