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がん公表の休井美郷さんが検診の重要性を訴える/なぜ検診を受ける女性が少ないの?




休井美郷「怖すぎて一瞬真っ白でした」がんが見つかり手術することが決定(2023/5/26、テレ朝ニュース)によれば、バチェラーに出演したことで知られる休井美郷さんが、口内炎や不正出血などの不調を感じて人間ドックを受けたところ、子宮頸がん検診でひっかかり「高度異形成の上皮頸がん」を患っていることをYouTubeとInstagramを通じて明かしました。

子宮頸部異形成の治療方針(帝京大学)によれば、子宮頸部異形成とは、異形成とは「がん」と「正常」の中間の状態で、簡単に言えば子宮頸がんの「何歩か手前」の状態なのだそうです。

子宮頸がんと診断された場合には即治療が必要ですが、異形成の場合は大多数の場合は治療を行わずにそのままでも治ってしまうことがあるので定期健診で様子を見るようですね。

子宮頸部異形成(上皮内腫瘍)について(東邦大学医療センター)によれば、子宮頸部の扁平上皮病変は、軽度異形成→中等度異形成→高度異形成・上皮内がん→微小浸潤扁平上皮がん→浸潤がんと段階的に進展することがわかっているそうで、休井さんも6年前は一つも異常がなかったのに6年間の間で進行していたことから、段階的に病気が進行していったのではないかと考えられます。

■子宮頸部異形成と子宮頸がんの原因

子宮頸部異形成(上皮内腫瘍)について(東邦大学医療センター)

子宮頸部異形成と子宮頸がんの主たる原因は、ハイリスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染であることが知られています。HPV感染は多くの場合、性交渉により生じます。

■子宮頸がんを予防するには?

<がん死亡率>10年間で20%減という目標を達成できず 15.6%にとどまる|国立がん研究センターによれば、国立がん研究センターは、国が掲げた2015年までの10年間で75歳未満のがん死亡率20%減という目標を達成できず、15.6%にとどまったことをがん対策推進協議会に報告しました。

その中でも、子宮頸がんは増加しているのが特徴的です。

子宮頸がんによる死亡率が増加しているのは、以前子宮頸がんワクチンによる副作用・健康被害が出たことから、国が子宮頸がんワクチン接種の勧奨を中止をしていることが理由の一つとして考えられます。

もう一つは、子宮頸がん検診の受診率の低さです。

低い日本の検診受診率|がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン

欧米の検診受診率が70%以上であるのに対し、日本は20〜30%ととても受診率が低いのが現状です。例えば、米国では子宮頸がん検診の場合、83・5%の女性が検診を受診しているのに対して、日本では21・3%にとどまっています。特に、20歳代の女性で子宮頸がん検診を受診しているのは11%という極めて低い状況です。

アメリカでは子宮頸がん検診の受診率が83.5%であるのに対して、日本では21.3%という低い数字になっています。

■まとめ

女性の3人に1人以上が健康診断を受診していない!女性の30代、非就業者の受診率が低い傾向|健診を受けて病気の早期発見をしよう!で紹介した「auのほけん」を提供するKDDIは、全国の30歳~59歳の女性1,000名を対象に「女性の将来への備えに関する調査」を実施したところ、「最近1年以内に健康診断を受けたか」という質問に対しては、「受診した」割合は63.6%、「受診しなかった」は36.4%となり、女性の3人に1人以上が健康診断を受診していないことがわかりました。

なぜ検診を受ける女性が少ないのでしょうか?

理由はいくつか考えられます。

●自分だけは病気にならないという思い込み

私たちは高齢化に伴う健康や金融リスクを低く見積もりがち!?|英エコノミスト「リアリティ・チェック:健康・経済プラン・QOLが映し出す未来像と現実のギャップ」によれば、人は将来に起こるリスクについて低く見積もりがちです。

●女性特有の症状に対する関心が低い

日本の女性は更年期症状やPMSなどの女性特有の症状に対しての自覚率が低いによれば、日本の女性はアメリカの女性と比較すると、女性特有の症状に対する関心が低く、そうした症状に対する行動(婦人科を受診するなど)をしない傾向にありましたが、今回のアンケート調査はその結果を裏付けるものとなっています。

●体調不良を自覚していても具体的な対処をしない

40~50代の頑張りすぎる女性は更年期症状などの体調不良の自覚率が高い!自分でできるケアのやり方!によれば、「安静もしくは休養する」(56.2%)、「我慢してやりすごす」(41.5%)といった対処法をする女性が多く、「病院に行く」(26.8%)、「薬局に行く」(18.8%)といった具体的に対処する傾向は低いという結果が出ています。

●大きな病気に備えを考え始める年齢が40歳以降だから

女性が大きな病気への備えを考え始める年齢の平均は40.5歳|「病気への備えとして重要だと思うこと」ランキングベスト10によれば、「auのほけん」を提供するKDDIは、全国の30歳~59歳の女性1,000名を対象に「女性の将来への備えに関する調査」を実施したところ、女性が大きな病気への備えを考え始める年齢の平均は40.5歳だということがわかりました。

「子どもを産みたいという気持ちがわたしにはあるので、再発のリスクがでても全摘出はしませんが、これからは絶対に半年に1回、いや3カ月に1回、絶対検査します」と宣言。

休井さんのように子供を産みたいと思う気持ちがある人もいたり、今は持っていなくても後々子供を産みたいという気持ちが現れる人もいたりします。

ただ人生には今を楽しまなきゃと思うことや、今頑張らないといけない時期があったりと、自分の健康のことは考えない時期もあるものです。

自分の気持ちだけを優先していると、自分の身体は少しずつ衰えていったり、病気になったりして、後々後悔することもあるでしょうから、社会の仕組みとして、健診を自由に受けてもいいのではなくて、ある種強制的に受けるようにした方がいいのかもしれませんね。