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立命館小学校、マイクラやCode Builder(プログラミング学習)を活用した課題解決型学習




【目次】

■立命館小学校、マイクラやCode Builder(プログラミング学習)を活用した課題解決型学習

Minecraft: Education Edition
Minecraft: Education Edition

参考画像:Minecraft: Education Edition|YouTubeスクリーンショット

立命館小学校、マインクラフトを活用した“答えを決めない”課題解決型学習

(2018/2/11、CNET JAPAN)

教育版のマインクラフトには、先生用アカウントや、作った建造物をカメラで撮影して保存できるポートフォリオ機能などが盛り込まれている。また、プログラミング環境「Code Builder」を使えば、マインクラフトでプログラミング学習も可能だ。

 立命館小学校では、このMinecraft:Education EditionやCode Builderを用いて課題解決型学習を実施した。

立命館小学校では、教育版のマインクラフト(Minecraft:Education Edition)やCode Builderを活用した課題解決型学習に取り組んでいるそうです。

Minecraft: Education Edition

Minecraftでプログラミング① 立命館小学校

(2017/9/22、Microsoft in Education)

そこで、6年生全員を対象にして、

①マイクラで京都の観光名所を再現する

②Code Builderを活用して、「観光ガイドロボット」を作る

③Skypeを通じて世界と交流し、京都を体験してもらう

という3つを計画しました。

5年情報 はじめてのMinecraft:Education Edition

(2018/2/2、立命館小学校)

自分たちが考えてきた「サステナブルな街」を作ることができるように,基本的な操作方法・家の作り方・レッドストーン回路(装置の動力・制御)を学びました。

基本的な操作方法、家の作り方、レッドストーン回路(操作の動力・制御)を学んで「サステナブル(持続可能)な街」を作ることを目指したり、マイクラで京都の観光名所を再現したり、プログラミングができるCode Builderを活用して観光ガイドロボットを作ったり、世界の人との交流を行なっているそうです。

【参考リンク】

Farming with the agent! – MakeCode for Minecraft Code Builder

Introducing Code Builder for Minecraft: Education Edition

■なぜマインクラフトで教育を行なうの?|マイクラとは?

今回のポイントはなぜマインクラフトで教育を行なうのかについてです。

その前にまずはマインクラフトについて簡単に説明しましょう。

立命館小学校、マインクラフトを活用した“答えを決めない”課題解決型学習

(2018/2/11、CNET JAPAN)

マインクラフトとは、すべてが3Dの立方体で構成された仮想空間の中で、さまざまな種類のブロックを組み立てたり、壊したりしながら、自由なものづくりや探検を楽しめるゲームだ。

他のゲームのように、得点を競い合ったり、制限時間内にステージをクリアしたりといった、あらかじめ決められたゴールはマインクラフトにはなく、ブロックで建物や道具を作ったり、ワールドの中を探検したりしながら遊ぶ。

子どもたちがマインクラフトにハマる理由は、マルチプレイの面白さだ。通信機能を使って友だちとつながり、ひとつのワールドに同時にアクセスして一緒に何かを作ったり、冒険したりするのは、一人のときより楽しい。

マインクラフトには、誰かが作ったゴールがあるわけでなく、自分で目標を設定して、冒険をしたり、建物や道具を作ったりして遊ぶゲームであり、また、通信をすることで自身が作ったワールドや世界中のだれかのワールドをみんなと楽しむことができるという面白さがあります。

AMAZON、STEMおもちゃの定期購入サービスを開始|世界の教育は「遊びながら学ぶ」という方向に進んでいる!?でも書きましたが、新しい教育の形というのは「遊びながら学ぶ」という方向になるのではないでしょうか?

猪子寿之の〈人類を前に進めたい〉第6回「もう一つの“体育”で、『身体的知』(身体を固定しない“知性”)を鍛えたい」

(2016/3/1、ほぼ日刊惑星開発委員会)

これまでの学校や知的な訓練って、身体を固定して、もっと具体的に言えば椅子に座って働かせる知性なんだと思うんだよ。

<中略>

「図書室は静かに」というじゃない。この言葉に象徴されるように、従来の知性というのは、まさに美術館でパースペクティブのある絵画を見るときのように身体を固定して、他者も意識していなくて、インプットの情報量がほとんどない中で大脳をフル回転させる知性なんだよね。そもそも文章や記号というもの自体が、情報量としてはバイト数のほとんどないものだしね。でもさ、一方でたとえば、「IQよりも社会性のほうが社会的成功には関連性がある」みたいな主張の論文なんかがあるんだよ。
 それって、「社会性」がバズワードになっているだけで、要は椅子に座っていなくて、図書館みたいな特殊な状況ではない――外部からのインプット情報が極めて多くて、目も耳も感覚を全て使っているような――状態での、人間の能力のことなんじゃないかな。

猪子寿之さんの考え方を自分なりに解釈すれば、次のようになる。

従来の知性というのは、身体を固定して働かせる知性が重視されていたが、その状態というのは、自分自身が固定されていた状態で、相手も意識していない状態のため、インプットされる情報量が限られている。

『身体的知』(身体を固定しない知性)というのは、自ら移動しながら(身体が固定されておらず)、相手を意識した状態であるため、そこには五感をフルに働かせたことでおびただしい量のデータのインプットが得られる。

フォーカス(著:ダニエル・ゴールマン)

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ほとんど誰もが同じ情報にアクセスできる先進社会においては、新しい価値は、独創的な統合、アイデアの斬新な組み合わせ、手つかずの可能性を開く鋭い問いかけ、などから生まれる。
創造的なひらめきによって、様々な要素が有用かつ新鮮な形で結びつけられた結果である。

新しいものを生み出すには、様々な可能性をキャッチする「開かれた意識性」(フォーカスではこの言葉を使っている)をもって、移動し、人やモノと触れ合うことで、様々な可能性を探ることが重要なのです。

その意味において、マインクラフトは、いろいろなアイデアを組み合わせながら、また、コミュニケーションをしながら、作ったり冒険するという意味で、新しい教育に適したツールの一つといえるのではないでしょうか?

そして、もう一つ重要だと感じたことは、創造力溢れるものを作り出すには「知識」が重要だということです。

「ファンタジア」(著:ブルーノ・ムナーリ)

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創造力を刺激する遊びを通じて、子供の知識が広げられないと、すでに知っている事柄同士の関係を築くことはできない。仮に関係を築くことができたとしても、それは非常に限定された方法でなされたにすぎず、それでは子供のファンタジアを発達させるに至らない。

子供を創造力溢れ、のびのびしたファンタジアに恵まれた人間に育てたいなら、可能な限り多くのデータを子供に記憶させるべきだ。記憶したデータが多ければ、その分より多くの関係を築くことができ、問題に突き当たってもそのデータをもとに毎回解決を導き出すことができる。

無知こそが最大の自由を与えると信じるのは間違っている。
むしろ知識こそが自己表現の手段を完全に操る力を与えるのだ。
それにより、手段とメッセージに一貫性をもたせ、明確に自己表現できるようになる。

立命館小学校で行われているマイクラを使った教育も同じでしたよね。

基本的な操作方法、家の作り方、レッドストーン回路(操作の動力・制御)を学んで、後は子供たちが設定した課題を行なうというものです。

子供が描いた絵に対して大人が創造力があると表現することがありますよね。

なぜ大人は子供が描いた絵に対して創造力があると表現するのでしょうか。

それは、無関係なもの同士をつなげたことによって、大人では想像できなかったものを描いたからです。

ただ、それは、ランダムに組み合わせたものが意図せず偶然作られたもの(子供によっては意図して作るケースもあるかと思います)であり、また、子供たち自身がメッセージ性をもって作り上げたものではありません。

マイクラではしっかりと基本的な仕組みを知らないと、自分が作りたいものを作ることができませんので、創造力溢れるものを作るためには知識を身につけ、それを組み合わせていくことが大事だということを学ぶことができるのではないでしょうか。




■まとめ

よゐこのマイクラでサバイバル生活 第1回

よゐこのマイクラでサバイバル生活 シーズン2 最終話

マイクラと聞いてすぐに頭に浮かぶのは「よゐこのマイクラでサバイバル生活」でした。

二人が実に楽しそうにのめり込んでいるのを見て、マイクラをやってみたいと思ったことを覚えています。

大事なのは、楽しむこと。

そのことが最も教育効果として重要なことなのだと思います。

これを作るにはこれを学ばないといけないというのを自然にできることってすごいと思いませんか?

ポイントは、いかに知的好奇心や遊び心を育てるかということ。

アイデアやテクノロジーの中には「遊び」から生まれたものがある!?|スティーブン・ジョンソン(STEVEN JOHNSON)で紹介したスティーブン・ジョンソンによれば、コンピュータの起源というのは、「音楽」からスタートしているそうです。

Steven Johnson スティーヴン・ジョンソン:音楽がもたらしたコンピューターの発明(Oct 2016、TED Studio)

コンピュータの概念を理論化する上で軍事的応用というのは重要な役割を果たしているのですが、それまでに様々なコンピュータの概念が出揃っている必要があったのです。

その一つが「自奏器(the instrument that plays itself)」と呼ばれるプログラム可能な機械であり、ここから、ハードウェアとソフトウェアという概念が生まれたのです。

つまり、コンピューターの始まりというのは音楽を「楽しむ」ことから始まっているのです。

現代では効率が重視されているように感じますが、楽しむこと、つまり「遊び心」から生まれるアイデアもたくさんあるのです。

遊び心というのは本質的に探索的であり身の回りの世界に新たな可能性を見つけようとします。この見つけようとするということが単なる愉しみや娯楽として始まったものが大いなる発明に繋がる理由なんです。

遊びから生まれたアイデアやテクノロジーはコンピュータだけではないそうです。

遊びから生まれた 世界を変えたアイデアやテクノロジーは たくさんあるんです 美術館 ゴム 確率論 保険業 まだまだあります

「知的好奇心」を育むことができれば、教える必要がなくなり、自分自身で学びたいと思う子に育ってくれると思うのですが、あなたはどう思いますか?







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