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セリーヌ・ディオンさんが公表した難病スティッフパーソン症候群(SPS)とはどんな病気?




【追記(2024/7/27)】

パリ五輪の開会式で難病と戦いながら、エッフェル塔から愛の讃歌を熱唱したセリーヌ・ディオン(Celine Dion)さんの姿かっこよかったですね!

2022年に歌手のセリーヌ・ディオンさんが公表したことでスティッフパーソン症候群(SPS)という難病があることを多くの人が知るようになりました。

スティッフパーソン症候群 初の全国疫学調査結果を報告(2023/10/24、徳島大学)によれば、スティッフパーソン症候群(stiff-person syndrome:SPS)は筋肉をゆるめる作用を持つ脳や脊髄の神経系統が、上手く働かないために生じる自己免疫疾患です。

人間の体内には本来、体を動かす際、動かす筋肉と反対の働きをする筋肉がお互い邪魔をしないように働きますが、反対の筋肉を緩めることができず、同時に力が入ったままとなり、筋肉の硬直や痙攣(痛みを伴って持続的に筋肉の収縮がおこる)を引き起こします。

日本におけるSPSの推定患者数は、2015年から2017年の間で257人、罹患率は人口10万人あたり0.2人(0.13-0.28人)と推定されました。

難病SPSを公表したセリーヌ・ディオン…「這ってでも舞台を目指す」と決めて、病気を語る勇気(2024/6/26、ニューズウィーク)で紹介されているジョンズ・ホプキンス大学スティッフパーソン症候群センターのスコット・ニューサム所長によれば、一口にSPSと言っても症状には幅があり、体が動かしにくくなったり、痙攣が起きたり、痙攣が原因で転倒したり、脳幹に影響が及ぶと物が二重に見えたり、うまく話せなくなったり、痛みや疲労感、精神不安定といった症状もあるそうです。

症状によっては別の病気と診断されることもあったり、原因不明で何の病気かわからないままずっと悩んでいる人もいるでしょう。

有名人の方がこうして病気を公表することによって、「もしかすると自分は(あの人は)スティッフパーソン症候群かもしれない」と気づくことによって治療を受けるきっかけになることもあるのではないでしょうか?

病気を公表することは勇気のいることでしょうが、脳脊髄液減少症を公表した米倉涼子さんと同じように、同じような病気で悩んでいるのに周りからはよく思われていない人がいるからこそこうした病気があることを知ってほしいという思いから公表したのだと思います。

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