ジビエ料理を安全に食べるための指針―厚生労働省




Deer

by Erik Michaels-Ober(画像:Creative Commons)

ジビエ料理:食中毒防止に十分な加熱を…国が指針

(2014/10/6、毎日新聞)

シカやイノシシなど野生鳥獣の肉を食材にする「ジビエ料理」について、厚生労働省の専門家検討会は安全に食べるための指針をまとめた。

厚生労働省は、ジビエ料理を安全に食べるための指針をまとめました。

ジビエ(野生鳥獣の肉)はよく加熱して食べましょう(厚生労働省)

・ジビエとは、シカ、イノシシなど狩猟の対象となり食用とする野生鳥獣、又はその肉のことです。
・生または加熱不十分な野生のシカ肉やイノシシ肉を食べると、E型肝炎や腸管出血性大腸菌症の食中毒のリスクがあるほか、寄生虫の感染も知られています。

鹿や猪など野生鳥獣の肉を使った「ジビエ料理」が注目されていますが、生または過熱不十分など適切に処理されないと食中毒やE型肝炎、寄生虫などの感染症の危険性が高いそうです。

 

■ジビエ料理に関する指針

●狩猟

食べても安全だと判断できない肉は破棄するのを原則にしている。食べられない獲物の例として、(1)脱毛が激しい(2)著しくやせている(3)既に死んでいる−−などを挙げた。

銃で狩猟する場合は頭や首を狙い、腹部は外すことを求めている。胃や腸の内容物が拡散し、肉が汚れる危険があるためだ。

●食肉処理

解体する食肉処理業者は、内臓に病変がないかをチェックし、腫瘍などが見つかれば、まるごと廃棄する必要がある。食中毒に備え、狩猟者の名前や狩猟場所、日時などの記録を一定期間保管することも求めた。

●調理

調理の時に大事な点は加熱で、目安は「肉の中心部が75度になる状態で1分以上」。ジビエ料理を提供する飲食店は、肉を食肉処理業者から仕入れ、生肉は決して提供しないよう定めている。