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■大腸がんは右左の位置の違いで生存期間に差がある|左側にできた患者、右より長く生存
by A Healthier Michigan(画像:Creative Commons)
(2016/9/11、毎日新聞)
米カリフォルニア大などの研究チームは、手術できない大腸がんの患者を対象にした抗がん剤の臨床試験のデータを使い、右側にがんができた患者293人と、左側にがんができた患者732人を比較。その結果、平均的な生存期間は左側が33.3カ月、右側は19.4カ月で、左側が長かった。
国内では、昭和大横浜市北部病院の砂川優講師(腫瘍内科)らが大腸がん患者110人を解析した結果、左側の患者の生存期間は36.2カ月で、右側の患者(12.6カ月)よりも約2年長かった。
日米の研究によれば、大腸がん患者のうち、大腸の左側にがんができた患者のほうが、右側にできた患者よりも生存期間が長いという結果が出たそうです。
【参考リンク】
大腸左側原発の転移性大腸がんは、右側と比べ生存期間が長い(ASCO2016)
(2016/6/6、海外医療情報リファレンス|米国臨床腫瘍学会(ASCO) プレスリリース)
データでは、結腸の左側(下行結腸、S状結腸、および直腸)に原発腫瘍が発生した患者は原発腫瘍が右側(盲腸および上行結腸)に発生した患者に比べ、生存期間が有意に長いことが示されている。
なぜがんができる位置によって生存期間が変わると考えられるのでしょうか?
砂川講師によると、大腸の左側と右側は器官が作られる過程が異なるほか、発がんにかかわる遺伝子にも違いがあり、悪性度が高いがん関連遺伝子は右側に多いという。
同じ大腸とはいっても、左右では違う性質や環境をもっており、そのことががんにも影響しているということなのでしょう。
これからは、がんの位置によってどの治療法を選択するのかが変わってきたり、また新しい治療法が開発されるようになるのかもしれません。
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