アトピー性皮膚炎とは|アトピーの症状・原因・改善方法・予防

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アトピー性皮膚炎とは|アトピーの症状・原因・改善方法・予防

アトピー性皮膚炎とは、皮膚のバリアー機能が落ち、侵入する抗原を防ごうとする体の免疫機能によって、炎症やかゆみを引き起こすもの。

かゆくてかくとその時は一瞬治まってもその後は熱をもったり、傷がついたりして、さらにひどくなってしまいます。

アトピー性皮膚炎は、保湿剤で乳児の発症率3割減少するによれば、国内では未就学児の10〜30%がアトピー性皮膚炎を患っているそうです。

また、最近では、芸能人の方がSNS等でアトピーやアレルギー体質であることを告白することが増えていますが、アトピー性皮膚炎は国民の7〜15%がかかっている国民病ですので、アトピーの悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

【参考記事】

木村文乃さんがインスタグラムにアトピーであることを投稿し、反響を呼んでいる

#加藤綾子 さんは子どもの頃、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー(米、小麦、肉)に悩まされていた

#貫地谷しほり さんの #インスタ から学ぶ女子力アップさせるメイクの方法&すっぴん美人の美肌の秘訣&ダイエット

そこで、アトピーの原因・予防についてまとめてみました。




目次


アトピーの原因

ストレスとアトピー|かゆくなくても無意識にかいてしまう人もいる

アトピー性皮膚炎の人の中には、かゆくなくても不安だったり、ほっとしたりしたときなどに、無意識にかいてしまう動作(「嗜癖的掻破(しへきてきそうは)」)がある人が多いそうです。

かくという行為が、イコール安心やストレス解消につながってしまっていることがあるんですね。

一番つらいと感じている話題に触れるときに無意識にかこうとするということに気づくだけでも、かくという動作を減らすことができるため、お医者さんによっては、ストレスなどによる嗜癖的掻破がアトピーを悪化させ、治りにくくしている面があるとして、問診を行ない、そのことをアドバイスすることがあるそうです。

【参考記事】

アトピー性皮膚炎「脱出」には心のケアも大切


アトピー性皮膚炎のある乳児は、食物アレルギーを持っていることが多い

アトピー性皮膚炎のある乳児は、食物アレルギーを持っていることが多いそうです。

【参考記事】

アトピー性皮膚炎は、保湿剤で乳児の発症率3割減少する


アトピーのかゆみを引き起こす物質「インターロイキン31(IL-31)」

主にヘルパーT細胞(リンパ球の一種で、サイトカインを分泌し、B細胞を刺激または補助して抗体の産生を促す機能を持つ)から産生されている「インターロイキン31(IL-31)」は、アトピー性皮膚炎発症に重要な痒み物質で、様々な研究が進んでいます。

【参考記事】

【世界初】アトピーのかゆみを改善する「インターロイキン31」を標的とする新薬「ネモリズマブ」の効果確認|京大など

アトピー性皮膚炎のかゆみを引き起こす物質「インターロイキン31(IL-31)」の産生に、「EPAS1」が重要な役割を果たしていることを発見|九大


大気汚染物質

大気汚染物質が転写因子(DNAに結合して遺伝子の発現を制御するタンパク質のこと)AhRを活性化させることによって、神経栄養因子(神経の生存や成長、分化を促すタンパク質のこと)artemin(アルテミン)を発現させ、皮膚表面の表皮内へ神経が伸長し、過剰な痒みにより皮膚を掻いてしまうことで皮膚バリアが破壊され、皮膚から多くの抗原が侵入してアトピー性皮膚炎の諸症状を引き起こすメカニズムがあるそうです。

【参考記事】

大気汚染物質がアトピー性皮膚炎のかゆみの症状を引き起こすメカニズムを解明|東北大


皮膚表面での細菌の多様性が失われること

アトピー性皮膚炎で炎症が起きるのは、皮膚表面での細菌の多様性が失われ、黄色ブドウ球菌などを含む一部の細菌によって皮膚表面が支配されることが原因なのだそうです。

【参考記事】

アトピー性皮膚炎の炎症が起きる原因は「細菌の多様性が失われること」 慶大


アトピー性皮膚炎の原因遺伝子「JAK1」

普段は皮膚バリアが適正に保たれているのですが、細胞の増殖や分化に重要な「サイトカイン」のシグナル伝達因子である「JAK1」分子の遺伝子配列に変化が生じ、皮膚の角質に働く酵素が活性化し、表皮細胞の古い角質が剥がれるときに発現するプロテアーゼ(加水分解酵素)群の遺伝子発現が上昇し、角質がはがれやすく刺激を受けやすくなることで、アトピー性皮膚炎を発症していると考えられます。

【参考記事】

アトピー性皮膚炎の原因となる遺伝子「JAK1」を発見|理研・京大など


アトピー性皮膚炎の症状を慢性化させる原因物質「ペリオスチン」

アレルギー物質が体内に入ったときに作られる「ペリオスチン」というタンパク質が別のタンパク質と結合した際に炎症を引き起こす物質ができるため、炎症が慢性的に続くことが分かったそうです。

【参考記事】

アトピー性皮膚炎の症状を慢性化させる原因物質「ペリオスチン」とメカニズムを解明|佐賀大学



アトピーの症状を改善する方法

汗そのものがアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではない!汗をかいて洗い流すことで症状改善

汗をかくと、皮膚がかゆくなるので、汗をかかないようにという指導を行うことがあるようですが、汗自体がアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではなく、むしろ汗をかかないと、熱がこもり皮膚の温度が上がり、乾燥するため、アトピーの症状が悪化してしまうそうです。

ポイントは、汗をかいた後どうするかです。

できれば汗を洗い流す、難しい場合はおしぼりなので汗を拭き取るようにするとよいそうです。

汗をかく機会を増やし、汗をかいた後のケアをすることで、患者の大半が症状が改善したそうです。

汗自体には体温調節機能、防御機能、保湿といった良い面があるので、健康的な肌にしていくためにも、しっかりと汗をかく機会を増やしたいですね。

汗をかいたあとはしっかりとケアをすることをお忘れなく。

つまり、保湿剤には、皮膚の機能が低下することを予防する効果があることが分かったそうです。

【参考記事】

汗そのものがアトピー性皮膚炎の症状悪化の原因ではない!汗をかいて洗い流すことで症状改善




アトピーの予防

アトピー性皮膚炎は、保湿剤で乳児の発症率3割減少する

両親や兄弟にアトピー性皮膚炎の患者や経験者がいる乳児に、生後1週間から約8カ月間保湿剤を毎日塗ることでアトピー性皮膚炎の発症を3割減らすということがわかったそうです。

つまり、保湿剤には、皮膚の機能が低下することを予防する効果があることが分かったそうです。

アトピー性皮膚炎の原因となる遺伝子「JAK1」を発見|理研・京大などによれば、刺激から皮膚を守るワセリンなど塗ることでアトピー性皮膚炎の発症を予防することが期待できるそうです。

【参考記事】

アトピー性皮膚炎は、保湿剤で乳児の発症率3割減少する

肌のかゆみによる不眠 保湿剤でスキンケア

保湿・マッサージで健康的な肌に


皮膚のバリアーを高めてアトピー予防

皮膚のバリアーの弱さが、アトピー性皮膚炎の原因であり、皮膚のバリアーを高めることが予防につながるのではないかと考えられているそうです。

都市部の湿度が減少していることで、皮膚が乾燥しやすくなっており、また清潔にしようとして洗いすぎていることも皮膚のバリアーを失わせる原因になっているようです。

乾燥がひどくなることで皮膚にとっては厳しい環境になってきているということですから、しっかりと保湿をして皮膚のバリアーを高めていきましょう。

【参考記事】

皮膚のバリアーを高めてアトピー予防|アレルギーマーチを防ぐには?


オメガ3を摂ってアレルギー予防

金城学院大学・薬学部の奥山治美教授によれば、リノール酸とα−リノレン酸の摂取バランスが病気の発症に大きく関係しており、リノール酸を過剰に摂取しすぎると、アレルギー・炎症性疾患を増やしてしまうそうです。

リノール酸の働きを抑えるには、αリノレン酸を摂取して、リノール酸とαリノレン酸の摂取バランスを整える必要があります。

リノール酸群(オメガ6系脂肪酸)は成長、生殖生理、皮膚の状態を保つ上で必須なのですが、日本では通常の食生活で十分過ぎるほど摂取しているので、積極的にオメガ6系を減らし、オメガ3系を増やす食生活をしていく方が良いそうです。

オメガ3に分類されるEPAが含まれる青魚を食べたり、αリノレン酸の油(エゴマ油やアマニ油など)を使うようにして、積極的にオメガ3脂肪酸を摂るようにしたいですね。


オメガ3脂肪酸|オメガ3の効能・効果・食べ物 について詳しくはこちら


【参考記事】

リノール酸とαリノレン酸の摂取バランスが病気の発症に大きく関係する!?オメガ3脂肪酸を多めに摂ろう!


アレルギーマーチを防ぐ

子どもの場合、成長とともに、「アレルギーマーチ」とよばれるアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、ぜんそく、鼻炎と進む傾向があるそうです。

子供(乳児)の時に湿疹があるとアレルギーマーチを引き起こす恐れがあるので、子供の時にしっかりと治療することがアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、ぜんそく、鼻炎の発症を抑えることにつながりそうです。

【参考記事】

皮膚のバリアーを高めてアトピー予防|アレルギーマーチを防ぐには?

生後6か月の段階からゆで卵をごく少量ずつ食べさせると1歳になったとき、卵アレルギーの発症を80%抑えられる|国立成育医療研究センター




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