母が病気になった|そのとき我が家はどうなったか?

母が病気になった|そのとき我が家はどうなったか?【ドキュメント】




母が病気になった|そのとき我が家はどうなったか?【ドキュメント】

母が病気になった。

我が家の生活を支えていた母が病気になった。

母が病気になったことで、我が家の暮らしは一変した。

一変したというより、ライフラインがほぼストップしたのだ。

ご飯が食べられない

→外食、コンビニやお弁当店・スーパーの弁当・お惣菜・おにぎり・パンに変わった。

物がどこにあるかわからない

→あらゆる日用品のある場所を把握していたのは母だったため、置いてある場所がわからず、日常生活が不自由になった。

買い物の仕方がわからない

→スーパーに行ってもどこに目的のものがあるのかわからず、そして、現金を店員さんに直接支払うのではなく、支払カウンターがあってそこで支払うやり方に変わっていてどぎまぎした。

振り込みができない

→ネットバンクや口座振替以外の振込に関して把握していたのは全て母だっため、支払い忘れがないかどうかさえもわからなかった。

そして、ライフラインがストップしただけでなく、このことを対処するために、仕事をする時間が無くなっていった。

  • 朝食を用意する時間
  • 洗濯する時間
  • 洗濯ものをたたむ時間
  • 昼食を用意する時間
  • 振込をする時間
  • 食事や日用品などの買い物をする時間
  • その日のメニューを考える時間
  • 夕ご飯を用意する時間
  • 後片付けをする時間
  • 食器を洗う時間(食器洗い乾燥機をセットする時間)
  • 掃除をする時間

など生活に関するすべての時間が慣れていないために時間がかかるようになったのだ。

それだけ生活を支える部分を母に依存していたことを実感し、そして、申し訳なく感じると同時に感謝が欠けていたことに気づかされた。

WHO(世界保健機関)が掲げる「#健康」の定義から考えたことで紹介したWHO憲章では「健康」の定義について日本WHO協会訳を参考に訳してみる。

「健康とは、肉体的にも、精神的にも、社会的にもすべて満たされた状態であり、病気にかかっていないとか虚弱であるということではない。」

健康といえば、体が丈夫であるとか、病気にかかっていないというように、医療に限定してとらえていたが、WHOによる健康の定義によれば、精神面の健康だけでなく、社会的にも安心安全な生活を送ることができているという広い意味で捉えられているようだ。

つまり、我が家のメンバー全員が母親によって「健康」が支えられていたのだ。

ジャスティン・ビーバーが音楽活動休止をインスタグラムで発表したが、その文章の中に「音楽は重要だけど、家族や健康より優先すべきものではない」といっていたが、まずは家族の無事と健康あってのものだと痛烈に感じている。

ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とは?で紹介したミシェル・オバマ夫人のシカゴ時代のエピソードによれば、多くの人が栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるにもかかわらず、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまうとあったが、今回の件は本当に実感させられた。

貧乏な人ほど生活習慣は不健康!?|人は(時間・お金・食べ物など)不足を認識したとき行動が変わる!で紹介したプリンストン大学のエルダー・シャフィア教授によれば、人は不足(時間・お金・食べ物を含む)を認識したとき行動が変わるそうだ。

生活の多くを支えていた母親が病気になったことで、我が家は時間・食べ物がなくなってしまい、QOL(生活の質)は大幅に低下した。

そこで、考えられるのが、生活をいかに効率的にするかというアイデアだろう。

ロボット掃除機による掃除、全自動洗濯機による洗濯、自動調理家電による料理、自動食器洗い乾燥機など家電に頼ることや生活必需品の補填や買い物(ネット通販やアマゾンダッシュボタン)、料理の宅配・出前・デリバリー(Uber Eats)、家事代行サービスなど外注サービスに頼ることを実践している人も多いだろう。

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確かに、共働き夫婦が家事分担でケンカしないための考え方(2018/11/8、アットカフェ)に書かれているように、「日本の家庭は、家事の水準が高い」、言い換えると、家事に対する要求が高すぎるというのも感じ、また、家事の基準を押し付けることなく、家事の絶対量を減らしていくことは重要なのだろう。

ただこれは贅沢な意見なのかもしれないが、手間と時間がかかった豊かな生活へのあこがれもある。

以前、椎名林檎さんと亀田誠治さんの対談の中で、

インスピレーションは生活・人としての暮らしに尽きる。

とあった。

時間をかけることで濃密になり、日常の積み重ねが創作のヒントになっていると聞き、暮らしの水準を高く保つことは大事なのだとこの時感じた。

ただ、一人にそれを背負わせるのはまた別の話だ。

新しい家族の役割として、皆がそれぞれの得意分野で役割を果たし、お互いの出せる範囲で生活を豊かにすることを実践していくことが大事なのだろうと今は思う。







P.S.

一人暮らしの方、共働きで家事を担っている方、主婦(主夫)の方、ご家族の介護をしている方がこんな大変なことを毎日やっていたんだと思うと、本当に頭の下がる思いです。

「お疲れさま」

P.P.S.

カレーライス
カレーライス

料理をする必要に迫られて、ようやく作った初めてのカレーです。