健康的な食事=脂質・糖質・塩分で腎臓のフィルターを詰まらせない食事をするという方が食生活の改善ができるのでは?




Xで腎臓に関する興味深い投稿を見つけました。

この投稿をまとめると、1)腎臓は一度悪くなると元に戻らない血液をろ過するフィルターである、2)腎臓のろ過機能が落ちると、脳卒中や心筋梗塞など心血管系の病気になりやすくなる、3)ひどくなると透析が必要になることもある、4)腎臓を悪くする要因は高脂質・高糖分・高塩分の食事である、の4つです。

この投稿の中で一番興味深いと思ったのがこの部分。

「健康的な食事をしよう」みたいな漠然と思うより「脂質・糖質・塩分で自分の腎臓のフィルターを詰まらせないようにしよう」ってイメージするほうがずっと自制できる。

食事バランスガイドを守ると死亡リスクが減少する!|バランスの良い食事をしようというメッセージは伝わっているの?では「健康的な食事にしましょう」は最も正しいメッセージであり、最も伝わりづらいメッセージではないかと書きました。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

新品価格
¥886から
(2017/3/31 13:08時点)

つまり、「健康のためにはバランスの良い食事をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

ではどのようにしたらよいのでしょうか?

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)ではこのような提案がされています。

例:アメリカ人に健康的な生活をさせるには?
「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。
飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。
「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、解釈の仕方はいくらでもある。

よくテレビで紹介されているような、○○の不足が病気の原因となる恐れがあるので、△△を食べましょうというのは、見ている人に伝わりやすく、行動を変えやすいということなんですね。

デザインとアイデアでカンボジアの人を貧血から救った鉄製の魚「LUCKY IRON FISH」によれば、カンボジアでは鉄分不足による貧血によって極度の倦怠感やめまいで悩まされている人が多かったそうです。

しかし、カンボジアの食生活は魚と米から成り立っていて、鉄分の摂取が不足していたそうです。

「魚は幸運の印である」という地元の俗説を利用して、カントロップという魚の形に成形した鉄の塊(Lucky Iron Fish)を調理中の料理にしたところ、Lucky Iron Fishを使っている地域では鉄欠乏性貧血が50%減少したそうです。

普段食べている食事にLucky Iron Fishという鉄の塊を入れるだけで鉄欠乏性貧血が解消するというのは実にわかりやすい方法です。

「バランスの良い食事にしましょう」というのは最も正しいメッセージですが、最も伝わりづらいメッセージでもあります。

その意味で「脂質・糖質・塩分で自分の腎臓のフィルターを詰まらせないようにしよう」というメッセージのほうがより具体的なイメージができて、食生活を改善することができるのではないでしょうか?







【関連記事】