英国の研究によれば、オメガ3およびオメガ6脂肪酸の血中濃度とがん全体、および19種類のがん(頭頸部がん、食道がん、胃がん、結腸がん、直腸がん、肝胆道がん、膵臓がん、肺がん、悪性黒色腫、軟部組織がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、腎臓がん、膀胱がん、脳腫瘍、甲状腺がん、リンパ系と造血組織のがん)の発症との関係を検討したところ、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸の血中濃度が高い人はがんの発症リスクが低いことがわかりました。
【参考リンク】
- Zhang Y, Sun Y, Song S, Khankari NK, Brenna JT, Shen Y, Ye K. Associations of plasma omega-6 and omega-3 fatty acids with overall and 19 site-specific cancers: A population-based cohort study in UK Biobank. Int J Cancer. 2025 Mar 15;156(6):1154-1172. doi: 10.1002/ijc.35226. Epub 2024 Oct 17. PMID: 39417685; PMCID: PMC11736987.
■オメガ3とオメガ6
【NHKスペシャル】体にいい油「オメガ3」!|オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスがカギ!【食の起源】
〇オメガ3
オメガ3脂肪酸は細胞膜の材料に使われています。
細胞膜は、棒状の物質がくっつき合って膜を形成しているのですが、ここに曲がった形のオメガ3脂肪酸が入り込むと、接触部分が少なくなるため、摩擦が減って動きやすくなり、細胞膜が柔軟に変形しやすくなるそうです。
EPAを摂ると、赤血球がしなやかになり、顔色が良くなり、目の下のクマがなくなる!摂取量の目安【美と若さの新常識】によれば、体の中に入ったEPAは、血中から赤血球の細胞膜に取り込まれるのですが、EPAは柔らかい構造をしているため、EPAが増えると細胞膜が柔らかくなるそうです。
ちなみに、九州大学の丸山徹教授によれば、EPAを豊富にとっていると、4か月後ぐらいにはしなやかな赤血球ができてくるそうです。微少循環というか、血の巡りが良くなるため、スタミナがアップし、顔色が良くなったり、目の下のくまが少しなくなったりするそうです。
つまり、オメガ3を摂ることで細胞が柔軟になり、動脈硬化や心臓病になりにくいと考えられるわけです。
→ オメガ3の効果・効能・食べ物 について詳しくはこちら
〇オメガ6
最近の研究によれば、オメガ6脂肪酸は、体の中でウイルスや病原菌などから体を守る役割をしていることが明らかになってきたそうです。
病原体が血液中に侵入すると、オメガ6脂肪酸が白血球に「攻撃指令」を出す働きをし、病原菌への攻撃を促す仕組みがあることがわかってきたそうです。
ただ、オメガ6脂肪酸が増えすぎると、白血球への攻撃指令が過剰になり、自分の体の細胞まで痛めつけてしまうことがあります。
オメガ3にはそのオメガ6の攻撃にブレーキをかける役割があります。
この2つのバランスがとられていることが重要で、理想の油の割合はオメガ3:オメガ6=1:2なのですが、多くの日本人の比率は「1:10」以上の割合になってしまっています。
宮城大学の石川伸一教授によれば、オメガ6脂肪酸は人の体の健康にとって欠かせない成分ではあるが、オメガ6を多く含む揚げ物や炒め物は美味しいので、過剰なほど摂りすぎているのが現状だと警鐘を鳴らしています。
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■まとめ
オメガ3とオメガ6は2つのバランスをとることが大事ということでメディアで紹介されていることが多いのですが、今回の研究結果のポイントは、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸の血中濃度が高い人はがんの発症リスクが低いということです。
がん予防という視点だけでいえば、オメガ3とオメガ6を含む食べ物を積極的に摂ればいいということですが、オメガ6は過剰なほど摂りすぎているので、オメガ3を積極的に摂った方がいいということになりそうです。
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