【Manus Academyを通じて学んだこと】AIは「チャット」から「仕事のパートナー」へ:Manusを使いこなすプロンプトの極意




AIについてのニュースを見ていると、まだ対話型のチャットボット(人間のようにテキストや音声で自動的に会話するプログラム)なんでしょ?という理解でとどまっている人もいるかもしれません。

今回Manus Academyを通じて感じたのはManus=仕事のチームメイト・同僚(≒人)と捉えた方がいいと感じました。

しかし、私たちに大事なのはManusにきちんと仕事をしてもらう的確な「指示出し」の能力です。

「ゴミを入れれば、ゴミしか出てこない」の法則

ITの世界には「Garbage In, Garbage Out(GIGO)」という有名な言葉があります。「ゴミのような指示を入れれば、ゴミのような結果しか返ってこない」という意味です。

逆に言えば、指示が明確であるほど、成果物のクオリティは劇的に向上します。 Manusは単にテキストを返すだけでなく、レポートやスライド、Webアプリといった「具体的な成果物」を生成する能力を持っているからです。

失敗しない指示出し:プロンプトを構成する「6つの要素」

Manusに仕事をしてもらう指示のことを「プロンプト(動作をするように促す)」と言います。

そして、そのプロンプトは6つの要素で構成されるのですが、これをきちんと理解するのが重要です。

タスク指示(Task Instructions) – 中核となる指令
コンテキストと背景(Context and Background) – 状況の枠組み
制約条件(Constraints) – 境界線とパラメータ
オーディエンス(Audience) – 最終的な利用者
トーン(Tone) – コミュニケーションのスタイル
出力形式(Output Format) – 構造的な要件

あなたがお店の店長でバイトの子にどう指示出しをするとよいか(逆の立場でいえば、あなたが新人バイトで店長からどういう指示出しがあると動きやすいか?)で考えてみましょう。

① タスク指示(Task)

タスク指示で大事なことは、1)動詞を使うこと、2)具体的であること、3)あいまいさを避けることです。

❌ 曖昧: 「店内をきれいにして」

✅ 明確: 「開店前に、ホールの床にモップをかけ、全テーブルを拭いてください」

Manusへの応用: 「〇〇をリサーチせよ」「〇〇の比較表を作成せよ」

② コンテキスト(Context:背景・状況)

「なぜそれが必要か」という背景です。これがないとAIは推測で動くことになります。

❌ なし: 「床を拭いて」

✅ あり: 「今日は保健所の立ち入り検査があるから、普段より念入りに清潔さを保ちたいんだ」

Manusへの応用: 「これは投資家向けの資料です」「競合他社との差別化ポイントを探るための調査です」

③ 制約条件(Constraints)

「やっていい範囲」と「ダメな範囲」の境界線です。

❌ なし: 「適当にやっといて」

✅ あり: 「10時開店だから9時40分までに終わらせて。節水のため水はバケツ1杯分でね」

Manusへの応用: 「2025年のデータ限定」「10スライド以内」「日本市場のみ対象」

④ オーディエンス(Audience:ターゲット)

「誰がその成果物を使うのか」を明確にします。

❌ 無視: (誰が読むか想定していない)

✅ 指定: 「今日は家族連れが多いから、特にお子様が触りそうな場所は消毒を徹底して」

Manusへの応用: 「ITに詳しくない経営層向け」「現場のエンジニア向け」

⑤ トーン(Tone:口調・雰囲気)

言葉遣いやコミュニケーションのスタイルです。

❌ 不明: 「ちゃんとやって」

✅ 指定: 「急ぎの作業だけど、お客様の前だから落ち着いて丁寧な動作でね」

Manusへの応用: 「ビジネスライク」「親しみやすい口調」「客観的な分析トーン」

⑥ 出力形式(Output Format)

「どのような形で終わらせるか」という最終形態の指定です。

❌ 期待不明: (終わったかどうかわからない)

✅ 指定: 「終わったら、床・机・トイレのチェックリストを埋めて、口頭で報告して」

Manusへの応用: 「箇条書き3点」「表形式(CSV可)」「スライド構成案」

6要素を統合した「理想の指示(プロンプト)」の姿

これらすべてを盛り込むと、指示はこう変わります。

「今日は保健所の立ち入り検査があるから(コンテキスト)、開店前にホールのモップがけと全テーブルの拭き掃除をして(タスク)。9時40分までに終わらせ、水は使いすぎないこと(制約)。お子様連れのお客様が多いため、低い位置の清掃を重点的に(オーディエンス)。急ぎだけど丁寧な動作を心がけて(トーン)。完了したら口頭で報告して(形式)。」

このレベルの指示を出せれば、新人バイトが迷うことはなく、期待以上の成果が得られるということですね。

つまり、このことを知識のベースとして学んでいるかどうかで今後のManusのようなAIとの付き合い方が変わってくるというわけなんです。

まとめ:AI時代の必須スキル「指示出し能力」

Manusのような高度なAIと付き合う上で、最も重要なのは「指示を具体化する言語化能力」です。

タスクを動詞で定義する(何を?)

背景を共有する(なぜ?)

範囲を絞る(どこまで?)

ターゲットを定める(誰に?)

コミュニケーションスタイルを合わせる(どんな雰囲気で?)

ゴール(出力形式・フォーマット)を指定する(どんな形で?)

この6ステップを意識するだけで、あなたの仕事のパートナーとしてのManusは、最強のパフォーマンスを発揮してくれるはずです。