花王のトロメタミンを用いた「角栓崩壊洗浄技術」がさらに進化! 角栓を化学的にほぐす+ほぐれた角栓を吸着




花王の「角栓崩壊洗浄技術」の最新ニュースが興味深かったので調べてみました。

■「角栓」って何?

角栓とは、毛穴の中に溜まる白っぽい・黒っぽい栓のようなもので、皮脂の出やすい鼻の周りを中心にほおや額などの顔全体に存在します。

角栓の正体は1)皮脂(固体脂:固まりやすい油分)、2)剥がれた古い角層(タンパク質のかけら)で、これらが毛穴の中で年輪みたいに層になって固まっている超頑固な汚れです。

普通の洗顔ではほとんど取れず、鼻の黒ずみ・毛穴目立ち・ニキビの原因にもなります。

花王は、7~13歳の小中学生を対象とした調査によれば、角栓の形成に伴ってニキビが増えること、角栓が多いとニキビ関連のアクネ菌が肌表面に増加することを確認されています*2 。

さらに、20~30代と比較して40~50代でほおの角栓が増えること、角栓が皮脂や角層の酸化の起点となり、くすみを引き起こしていることも明らかにしています*3 。

しかし、角栓は皮脂成分(固体脂)と剥がれた角層(剥離角層)が毛穴の中で年輪のように重なった強固な構造をしているため、通常の洗顔で除去することが難しいです。

そこで、2017年に開発されたのが、トロメタミンを用いて角栓をほぐし自発的に崩壊させる「角栓崩壊洗浄技術」です。

*1 2022年9~10月に91名(男児:38名、女児:53名)を対象に実施
*2 2024年7月6~7日 第48回日本小児皮膚科学会学術大会
*3 2021年10月28日 花王お知らせ くすみの原因は毛穴の角栓にあった! ~洗うくすみケアの提案~

■2017年に花王が作った「角栓崩壊洗浄技術」とは

トロメタミン(トリスヒドロキシメチルアミノメタン、弱いアルカリ性の化合物)は、普通はpH調整剤として使われる成分ですが、花王が特殊な処方で洗浄成分として活用。

【仕組み】

トロメタミン → 角栓のタンパク質部分(剥離角層)をゆるめる
→ 固体脂も柔らかくなる
→ 角栓が「自ら崩壊」していく(物理的にゴシゴシしなくてもいい!)

これで肌への負担が少なく角栓を落とせる技術として、ビオレなど一部商品に使われてきました。

2026年の新技術=「トロメタミン+親水性ミクロパウダー」の進化版

従来の問題点:

トロメタミンでほぐれても、毛穴の奥の方までは成分が届きにくく、ほぐれた角栓が詰まったままになることが多かった。

新ポイント:親水性ミクロパウダー(水になじみやすい、数十µmの超微粒子)を追加配合!

【新しい仕組み(2ステップ)】

トロメタミン → 角栓を化学的にほぐす(タンパク質ゆるめる+脂を柔らかく)

親水性ミクロパウダー → ほぐれた角栓を吸着 → 分散させてバラバラにしやすくする

→ 毛穴の奥までトロメタミンが入り込みやすくなり、奥の角栓まで連鎖的に崩壊

イメージ:

「化学でほぐす」+「物理的にくずを拾って流す」みたいな相乗効果!

■実際の効果(実験結果)

モデル毛穴(人工的に作った毛穴)に疑似角栓を詰めてテストしたところ、新技術で約9割除去(従来技術より明らかに高い)できたそうです。

実際の人の肌(20〜40代27人)では、1回の洗顔で鼻の角栓総面積が平均約20%減少し、毛穴の深さが50µm以上変化した毛穴が多く、黒ずみが目立ちにくくなったそうです。

つまり、日常の洗顔だけで、毛穴の奥の隠れ角栓までかなり取り除ける可能性が出てきたということなんですね。

■角栓崩壊技術の効果を活かすための「その後のケア」が重要

この技術は角栓を内側から効率的に崩壊・除去できる画期的なアプローチですが、角栓がなくなった後の毛穴は一時的に開きやすく感じることがあります。

それは2つの理由から。

1)角栓が物理的に「フタ」をしていた毛穴が、すぐには元の状態に戻らない
2)洗浄力の強さにより、必要な皮脂まで落ちて一時的な乾燥・バリア低下を招きやすい

【おすすめのフォローケア】

  • 洗顔後はすぐに保湿を徹底:化粧水を複数回重ね付け → 乳液/クリームで蓋をする
  • 保湿成分のアイテムを組み合わせ:セラミド、ヒアルロン酸、ナイアシンアミドなど
  • ビタミンC誘導体やグリシルグリシン:毛穴の目立ちケアに役立つ成分
  • 使用頻度は肌状態に合わせて調整(毎日ではなく交互使用も検討)
  • 朝の使用で化粧ノリが良くなるという製品の特性を活かしつつ、夜は優しい洗顔に切り替えるのも有効

花王の製品ラインナップでも一部に保湿成分(ソルビトールなど)が配合されていますが、個人の肌質によっては追加保湿が鍵になります。

【補足】

■角栓を除去した後にボコボコになる理由とは?

角栓の正体は、主に古い角質(タンパク質7割くらい)+皮脂(3割くらい)の混合物で、毛穴の中で層状に溜まり、出口を塞ぐように詰まります。

これが「フタ」になって皮脂の排出を妨げ、毛穴を内側から押し広げていた状態です。

角栓がなくなっても、物理的に広がっていた毛穴はすぐには縮まりません。

角栓を溶かす一方で皮脂が落ちたことで脱水・乾燥を招きやすく、乾燥すると肌が皮脂を余計に出そうとして毛穴が目立ち、ボコボコ感が増す悪循環になっていると考えられます。

角栓除去には保湿ケアも一緒に行うことをお忘れなく!

■洗顔

気になる方は、洗顔の見直して、週2〜3回以内に減らすか、交互に行うようにしましょう。

朝はぬるま湯洗顔のみ、またはアミノ酸系の優しい洗顔料にしましょう。

洗顔後すぐに保湿(化粧水を複数回重ね付け)をしましょう。

水分(化粧水)をいくら重ねても、油分で蓋をしないと蒸発して余計に乾燥します。

今ポッカリ開いている毛穴の周りはバリア機能が低下している状態なので、水分を入れたらセラミド配合の乳液や軽めのクリームでしっかり蓋をすることが最優先です。

肌が脱水・ボコボコになっている状態でしたら、まずはバリア機能の回復に専念しましょう。

■水分+セラミドの充填

毛穴の周りの皮膚(角質層)が水分を含んで「ふっくら」すると、相対的に毛穴の穴が押し上げられて小さく見えます。

〇セラミド(ヒト型セラミド等)配合の乳液・美容液を取り入れる。

〇水分が逃げないように、最後は薄くジェルや乳液・クリームでバリアする。

■肌が落ち着いたら「引き締め・ターンオーバーケア」

肌のボコボコ感や赤みが落ち着いたら、美容液を投入しましょう。

〇ビタミンC誘導体 / ナイアシンアミド
皮脂分泌を抑え、毛穴の周りのコラーゲン生成を助けてキュッと引き締めます。

〇レチノール(またはバクチオール)
伸び切った毛穴の落ち込みを、肌のターンオーバーを促すことでじわじわ底上げします。

■まとめ

“ニキビ”の低年齢化…原因は生活習慣の変化に?早期治療の重要性・正しい洗顔方法を医師に聞く(2026年2月28日、FNNオンライン)によれば、ニキビといえば、昔は中学生・高校生のものというイメージがありましたが、今は9歳・10歳から額に微小面ぽうというニキビの始まりができている子たちが多いそうで、睡眠不足や食の欧米化による脂質の多い食事でニキビの低年齢化しているそうです。

小中学生のニキビの悩みや40代・50代の頬の角栓からのくすみの悩みはこれから化学(トロメタミン)+物理(ミクロパウダー吸着)で生まれる洗顔料で解決してくれるのではないでしょうか?

【参考文献】







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