by David Dennis(画像:Creative Commons)
黒酢で歯ボロボロ!健康志向の落とし穴
(2012/1/25、Zakzak)
虫歯、歯周病に次ぐ、第3の歯科疾患が増えている。
歯が溶けてボロボロになる「酸蝕歯」(さんしょくし)だ。
国内罹患者は成人の約6人に1人。
酸蝕歯と呼ばれる歯の病気が増えており、酸蝕歯になっている人は大人の約6人に一人いるそうです。
■酸蝕歯の原因
by mahmoud99725(画像:Creative Commons)
朝晩、黒酢を飲んでいる。毎日の運動時はスポーツ飲料で頻繁な水分摂取を怠らない。グレープフルーツやレモンなど柑橘類を毎日食べる。仕事中に栄養ドリンクを飲むのが日課--どれも健康を気づかう生活習慣だが、逆に酸蝕歯になりやすいリスクをはらんでいる。
現在主な原因は過剰な酸性飲食物の摂取。罹患者増加の背景は、日常的に口にする飲食物の変化と考えています」
酸性飲食物といっても単に味覚で“酸っぱいもの”とはかぎらない。歯への接触が長期習慣になると歯のエナメル質が溶け出すpH(ペーハー)値は5・5以下となる。とくに市販飲料には下回る商品が多く、炭酸飲料、スポーツ飲料をはじめ酒類、野菜・果物ジュースなどがあげられる。
実際、「市販飲料120種のpH値を測定したところ73%が下回っていました。普段、多くの人が歯を溶かす飲食物を知らずに毎日摂取しているのです」と北迫医師。
歯のエナメル質が溶け出すpH値5.5以下となる酸性の飲食物を知らず知らずのうちに摂取することで、酸蝕歯になる人が増えているようです。
【pH値5.5以下の酸性飲食物の例】
- 炭酸飲料
- スポーツ飲料をはじめ酒類
- 野菜・果物ジュース(レモン・グレープフルーツなどのかんきつ類)
- 黒酢
市販飲料120種の73%が歯への接触が長期習慣になると歯のエナメル質が溶け出すpH(ペーハー)値5・5以下を下回っているそうです。
■酸蝕歯の初期症状
酸蝕歯が厄介なのは気づきにくいことだ。
北迫医師は初期症状の特徴を「歯の先端が透明になる、冷たい物で歯がしみる、歯の表面の白濁、歯が丸みをおびてくる」と説明。
さらに進行すると「歯のヒビ割れやクレーターができて、虫歯や歯周病の併発だけでなく、神経を抜いたり、歯の根まで割れた場合には抜歯に至ることも」と警告する。
【酸蝕歯の初期症状】
- 歯の先端が透明になる
- 冷たい物で歯がしみる
- 歯の表面の白濁
- 歯が丸みをおびてくる
■酸蝕歯対策
「欧米、オーストラリア、韓国などでは水道水にフッ素を入れて歯質強化対策を行っている。日本の水道水には含まれていないので、これからより口腔ケアが大切になってくる」(北迫医師)
海外では水道水にフッ素を入れて歯質強化対策を行なっているそうです。
人は口の中が酸性に傾くと唾液によって中和してバランスを取り戻している。
唾液の減る運動直後や口が渇くドライマウスの人は、酸性の強い飲料を頻繁に摂る習慣は要注意。
酸性が強い飲食物を摂った直後は、すぐ歯磨きするのも控えよう。
酸性が強い飲食物を摂った直後、すぐ歯磨きをしないほうが良いのは、歯磨きによってかえって歯を傷つけてしまうからなのでしょうね。
ご飯を食べたらすぐ歯を磨きなさいというような昔から教えられてきた常識から変わってきているんですね。
■「酸蝕歯」を防ぐ口腔ケアのポイント
□酸っぱいものを食べたり、飲んだりしたら、30分は歯磨きを控える
□クチが渇いているときは、酸性の飲み物は避ける(スポーツ飲料などを頻繁に飲むならストローを使う)
□酸性の飲食物を口にした後は、すぐに水やお茶を飲む
□赤ちゃんに哺乳瓶でジュースを飲む習慣をつけない
□歯磨きには、低研磨性のフッ素入り歯磨き剤を使うのがいい
□フッ素配合ガムを噛む
大事なポイントとしては、酸性の飲食物を口にしたら、口をゆすいだり、水やお茶を飲むようにすることと、フッ素入りの歯磨きやガムをかむようにしたら良いようです。
【関連記事】
1.歯ブラシに、フッ素入りの歯磨き粉を1cm出す。
2.できるだけ泡立てて2分間磨く。
3.水10ccの水を含み、1分間ブクブクうがいをする。
4.吐き出す。その後は、もうすすがないようにする。