by Guian Bolisay(画像:Creative Commons)
(2012/5/23、ローリエ)
米ケンタッキー州のルイスヴィル大学の研究グループの調査(過去60年にわたり約5億人を対象)で、独身女性の寿命は既婚女性より平均7-15年ほど短く、独身男性は既婚男性より8-17年ほど短い、というもの。
「死亡率の高さ」でも、特に独身男性において顕著な傾向があり、既婚者より32%も高く、独身女性より12%高い、という数字が出ています。
米ケンタッキー州のルイスヴィル大学の研究グループの調査によれば、独身女性の寿命は既婚女性より平均7-15年ほど短く、独身男性は既婚男性より8-17年ほど短いそうです。
つまり、結婚するとしないとでは、寿命の長さがかなり違ってくるようです。
また、「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著 ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)によれば、
結婚生活によって男性の寿命は7年延び、女性の寿命は2年延びることが統計分析からわかる。
とあり、結婚をすることにより、寿命が延びると考えられます。
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なぜ、独身者よりも既婚者のほうが長生きするのでしょうか。
「独身者のほうが、不健康・不規則な生活を送りがちなこと」がまず1つ、大きな原因です。
上記の研究の責任者となった社会学教授も、「既婚者が得ることのできる、家庭や社会などからのサポートが、独身者より多いこと」を指摘しており、既婚者は、お互いの食習慣に気を配ったり、調子の悪いときに病院にいくよう勧めたりなど、健康をないがしろにせず、独身者よりも健康な生活が送れる傾向にある、と指摘しています。
ポイントは2点。
1つは、独身者のほうが、不健康・不規則な生活を送りがちであること。
もう1つは、既婚者のほうが家庭や社会などからのサポートが独身者より多いこと。
知られざる寿命のヒミツ|ホンマでっかTV 3月7日でも、知識・教養の高い妻を持つ男性は25%も長生きと紹介していました。
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しかし、結婚したからといって健康になれるとは限りません。
夫婦仲が悪いと、寿命が縮まるという研究結果があるそうです。
夫婦間のコミュニケーションと身体の免疫機能に付いて研究を行ったキーコルトとグレイサーらは、興味深い結果を明らかにしています。実験では、90組の健康な夫婦に討論を行ってもらい、そのときの態度によって、身体機能数値がどのように変化するかを調査しました。
すると、夫婦が互いに「否定的・敵対的な行動をとる頻度」が多いほど、「身体の免疫機能」が低下することが判明。さらには、「心拍」や「血圧」も急激な変化を起こすことが分かったのです。さらに、これらの変化は特に、夫よりも「妻」のほうに、より強く認められました。
免疫機能が低下すると、感染症にかかりやすくなったり、ガン発症率が上がったり、生活習慣病、さらにはアレルギー症状なども悪化することが知られています。心拍や血圧の急激な変化も、心臓病や脳梗塞などの原因となります。ただでさえ、加齢とともに、免疫機能の低下や、心拍や血圧の不調などは起こりやすくなるもの。
夫婦が互いに「否定的・敵対的な行動をとる頻度」が多いほど、「身体の免疫機能」が低下することがわかり、これらの変化は妻の方により強くみられることがわかったそうです。
日頃からケンカやストレスの多い結婚生活を続けていると、健康に影響を与え、しまいには寿命を縮めてしまうようです。