スマホやPCから離れて4日間自然の中でハイキングを中心とした生活をすると創造性と仕事のパフォーマンスがアップする!?|ユタ大学





■スマホやPCから離れて4日間自然の中でハイキングを中心とした生活をすると創造性と仕事のパフォーマンスがアップする!?|ユタ大学

Playing in the ruins at Butrint, Albania

by SarahTz(画像:Creative Commons)

Creativity in the Wild: Improving Creative Reasoning through Immersion in Natural Settings

(2012/12/12、Plos One)

Here we show that four days of immersion in nature, and the corresponding disconnection from multi-media and technology, increases performance on a creativity, problem-solving task by a full 50% in a group of naive hikers.

【想像力に伸び悩む人必読】パソコンやスマホから離れて4日間自然の中で過ごすだけで想像力がグンと伸びるらしいゾ!

(2012/12/17、IRORIO)

最近の研究によれば、4日間コンピューターなどの電気製品から離れ、自然とたわむれる生活をするだけで、なんと想像力テストで50パーセントもスコアが上昇するという結果が示された。

米ユタ大学のデイビッド・ストレイヤー教授は、24時間コンピューター漬けになっている平均年齢28歳の56人の被験者たちを、それぞれコンピューターのない自然豊かな環境でハイキングを中心に自然を楽しむ6日間のプログラムに送り込んだ。

参加者56人のうち24人にはプログラム初日に想像力テストを受けてもらい、残りの32人にはプログラム4日目に想像力テストを受けてもらった。その結果、自然環境に触れてからテストを受けた後者のグループの方が初日にテストを受けた前者のグループよりもスコアが高かったという。

また過去に、緑という色が想像力を高める効果があるという研究結果が示されていることからも、自然環境は想像力を高める上で常に強い味方だと言えるだろう。

米ユタ大学のデイビッド・ストレイヤー教授の研究によれば、コンピューターのつながらない自然の中でハイキングを中心とした生活をすることで創造性と仕事のパフォーマンスがアップすることがわかったそうです。

【参考リンク】

【関連記事】

ネット漬け生活でポップコーン脳に?!によれば、人間の脳は手っ取り早く得られる快感と迅速性、テクノロジーの予測不可能性を求める仕組みになっているため、継続的に刺激が得られるネットに依存してしまうようです。

ここからは憶測ですが、インスタントな刺激、それもほとんど視覚からの刺激では、想像力が低下してしまうのではなないでしょうか。

「海馬 脳は疲れない」(著:池谷裕二・糸井重里)によれば、脳で記憶や学習を担う海馬にとって一番刺激のあるものは空間の情報なのだそうです。

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海馬にとって一番の刺激になるのが、「空間の情報」。
少し動くだけでも空間的な概念が海馬に刺激を与える。
実際に動かなくても頭の中で移動を想像するだけでも刺激になる。
インターネットを見ていても海馬の刺激にはなる。
しかし、インターネットの欠点は、人間には五感があるけれども、インターネットでは眼と耳だけの刺激の世界になってしまう。
創造に限界が生じてしまうのがそこ。

もちろんインターネットからも刺激は受けるものの、その刺激は限られたものであり、そこで想像力に限界が生じてしまうと考えられます。

刺激の多い環境ほど脳の働きが活発になる仕組みが解明によれば、刺激の多い環境ほど脳の働きが活発になる(海馬の神経細胞の成長を促す)仕組みが解明されたそうです。

自然という環境は、五感を通して様々な刺激を与えてくれます。

つまり、PCやスマホから離れて自然の中で過ごすと、想像力がアップするというのは、ごく自然なことといえるのではないでしょうか。

ちなみに、自然の中に出かけると、創造性・幸福度・集中力が上がるという研究結果によれば、自然の中を歩き回ると、神経が安らぎ、脳の力が回復されるということです。

都会の生活でストレスが溜まっている人はリラックスするためにも、ぜひ自然の中に身をおいてみてはどうでしょうか。

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P.S.

West Wittering - Sept 2008 - Homage to Vettriano

by Gareth Williams(画像:Creative Commons)

以前も紹介しましたが「エンターテイメント感覚」(著:浜野安宏)の中には、今回と関連した内容がエピソードとして書かれています。

彼らが作ったその服を実際にロッキー山脈の中で着てみてもらいたかったのだ。

担当者たちは、アウトドアの服を作っているのに、アウトドアできたことがなかったのだ。

自分の作ったアウトドアの服を着て、バーベキューをしたり、川下りやフライフィッシングをするというアウトドア教室をやった。

<中略>

アウトドアの場でその服を着た時、彼らの一人は「自分の服が紙のように見えた」と話してくれた。私に止められながらも、彼らが自分で決めた色があったが、「なんて陳腐な色なんだろう」と思ったそうだ。街に適応する服をと考えてデリケートな色も取り入れたけど、「全然、意味がなかった」と。
もちろん、シティ感覚でも売りたいから、それも必要なことなのだが、ここまでという境界線は、体験してみるまで、彼らにはわからなかった。
大きな空の下で太陽の光を浴びて、初めていろいろなことに気づく。自分が体験して実感することが大事である。それが、アウトドアで遊んでいる人たちの持つ、知恵やメッセージである。それが反映されている製品は、絶対に支持される。

自然の中で太陽を浴びたり、時には雨に降られたり、自然の中の香りを嗅いだり、木に触れたり、動物の声や風の音を聞いたり、自然の中で食事をするといったことを自分で体験して実感し、五感で感じたことというのがまた日頃の生活でも活かされる、そんな気がします。