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■糖尿病の原因の1つに亜鉛の分泌量不足の可能性が浮上|順天堂大など
by Nicolas Alejandro(画像:Creative Commons)
糖尿病の原因の1つに亜鉛の分泌量不足の可能性が浮上 – 順天堂大など
(2013/9/24、マイナビニュース)
順天堂大学は9月19日、理化学研究所、杏林大学、慶應義塾大学との共同研究により、マウスおよびヒトを用いた研究結果から、インスリンと共に「膵β細胞」から分泌される亜鉛が肝臓でのインスリン分解を抑制することで、肝臓を通り抜けて全身に向かうインスリン量を十分に確保する新しい仕組みがあることを発見したと発表した。
<中略>
糖尿病の原因は、「膵β細胞からのインスリン分泌の低下」と「末梢組織でのインスリン感受性の低下」により説明されていたが、今回の研究により「亜鉛分泌が少ないことによって起こる肝臓におけるインスリン代謝の亢進」も糖尿病発症に関わることが明らかにされた。
順天堂大学は、理化学研究所、杏林大学、慶應義塾大学との共同研究によれば、これまで糖尿病の原因は、「膵β細胞からのインスリン分泌の低下」と「末梢組織でのインスリン感受性の低下」により説明されていましたが、「亜鉛分泌が少ないことによって起こる肝臓におけるインスリン代謝の亢進」も糖尿病発症に関わることを明らかにしました。
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■研究の背景
糖尿病発症における亜鉛の役割を解明~肝臓でのインスリンの過剰な分解が糖尿病のリスクを高める~
(2013/9/25、順天堂大学)
糖尿病患者では尿中の亜鉛排泄量が増えるなど、体内の亜鉛が失われる傾向にあることから、亜鉛不足が糖尿病発症リスクを高め、亜鉛の摂取が糖尿病に効くといった説が広がっていますが、その科学的根拠は明らかではありません。
これまで科学的根拠は明らかになっていなかったものの、亜鉛不足が糖尿病発症リスクを高め、亜鉛の摂取が糖尿病に効くといった説が広がっていました。
近年、膵β細胞のインスリン分泌顆粒内に亜鉛を汲み入れる亜鉛トランスポーター(ZnT8)のヒトの遺伝子一塩基多型により、その機能が低下すると糖尿病の発症リスクが高まることがゲノム相関解析より報告されました。
■研究結果

参考画像:糖尿病発症における亜鉛の役割を解明~肝臓でのインスリンの過剰な分解が糖尿病のリスクを高める~(2013/9/25、順天堂大学)|スクリーンショット
ZnT8が欠損したマウスを詳細に調べたところ、膵β細胞からのインスリン分泌はむしろ高まっているのに、同時に亜鉛が分泌されないために、肝臓で過剰にインスリンが分解されてしまい、その結果、筋肉などの末梢組織に届く全身のインスリン量が減少することがわかりました。 一方、正常なマウスでは、インスリンと共に分泌される亜鉛が門脈を介して肝臓へながれこむ、いわゆる「亜鉛のながれ」があり、亜鉛の存在が、肝細胞へのインスリンの取り込みと分解を抑え、末梢でのインスリン量を保つ新たなメカニズムの存在が明らかとなりました。
生体内の亜鉛の恒常性維持を担うトランスポーター亜鉛トランスポーター(ZnT8)の機能が悪くなると、肝臓で過剰にインスリンが分解されることによって、末梢組織に届く全身のインスリン量が減少することが分かったそうです。
ZnT8遺伝子は一塩基多型により2つのタイプがあり、そのうち、機能が弱いほうのタイプを有する人たちでは、マウスと同様、肝臓でのインスリンの分解が亢進し、全身に送られる末梢血中のインスリン濃度が低くなります。それゆえ、正常な人たちと同じ程度のインスリン量を保つためには、膵β細胞がより多くのインスリンを分泌する必要があることがわかりました。すなわち、遺伝子変異による亜鉛の分泌量の低下が、インスリンを分泌する膵β細胞に慢性的に過剰な負荷をかけ、2型糖尿病のリスクを高めている可能性があります。
ZnT8の機能が弱いタイプの人は、肝臓で過剰にインスリンが分解されることによって、全身に送られる末梢血中のインスリン濃度が低くなってしまいます。
そのため、ZnT8の機能が弱いタイプの人は正常な人たちと比べると、、膵β細胞がより多くのインスリンを分泌する必要があります。
遺伝子変異によって亜鉛の分泌量が低下すると、インスリンを分泌する膵β細胞に慢性的に過剰な負荷をかけ、2型糖尿病のリスクを高めている可能性があります。
■まとめ
インスリンを全身で働かせることができるように、膵β細胞での亜鉛トランスポーターの働きを高める方法が開発されると、糖尿病の治療法が変わるかもしれません。
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