by mendhak(画像:Creative Commons)
■文学作品(純文学)を読む人は感情の読み取りに優れている?|純小説を読まない人は騙されやすい?
文学作品をじっくり読むと、人の表情からその心情をうまく読み取れるようになると判明:米研究
(2013/10/6、IRORIO)
米ニューヨークの総合私立大学〈ニュー・スクール〉の心理学者たちが、ボランティアの被験者たちに、俳優の目の表情からその心情を読み取ってもらう実験を行った。まず本を何も読んでいない状態で表情を推察してもらい、その後、文学作品(イギリスのオレンジ賞、アメリカの全米図書館賞などの受賞作品)、大衆小説(ロマンス小説やミステリー)、ノンフィクションを読んでもらい、再び俳優の目の表情を読み取るテストを行ったところ、大衆小説とノンフィクションを読んだあとは表情の理解度にこれといった改善は見られなかったが、文学作品を読んだあとは、理解度が著しくよくなっていることが分かった。
文学作品を読む人は他人の感情の読み取りに優れているそうです。
2014年10月1日放送のホンマでっかTVの「純小説を読まない人は騙されやすい」というテーマの中で、騙されやすいのは相手の気持ちを読み取る能力が低いためで、純小説(純文学)のような非常に細かい心理描写が描かれる小説を読むことによって、ToM(Theory of Mind:相手の気持ちがわかる能力)が高まることが証明されていて、相手の気持ちを読む能力が高まり、騙されにくくなると紹介していました。
小説を読むことでそれまで自分の知らなかった内面に気づくことができます。
そのことが他人の感情の読み取りにも活かされるのではないかと思います。
現代はコミュニケーションが重視されている時代といわれていますが、人々の行動はコミュニケーション能力を磨くことから離れているように感じます。
本来であれば、目の前にいる人とのコミュニケーションを深めるべきなのに、その場にいない遠くにいる人とSNSでつながっている気分になっています。
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メールやLINEなどのショートメッセージのやりとりで文字を目にすることは多くなっていても、ひと固まりの文章を読む機会は減っているように感じます。
また、文字で感情を伝える上でも、絵文字・顔文字・スタンプに頼ってしまい、相手に感情を伝える文章が書けなくなってきているのではないでしょうか。
それでは、目と目を合わせてのコミュニケーションがうまくなることはありませんし、また文章を通してのコミュニケーションもうまくなることはないでしょう。
もっとコミュニケーションの本質、自分のありのままの考えを伝え、そして、相手の意見を尊重し受け入れ理解することを考える時が来ているのではないでしょうか。
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