米4歳児の5人に1人が肥満 人種間で歴然の差|米オハイオ州立大

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by Teresa Qin(画像:Creative Commons)




米4歳児の5人に1人が肥満 人種間で歴然の差

(2009/4/12、CNN)

米国内で4歳の子どもたちのBMI(体格指数)を調べた結果、全体の2割近くが肥満に分類されることが、米オハイオ州立大の疫学研究者らの研究で明らかになった。

米オハイオ州立大の疫学研究者らの研究によれば、アメリカで4歳児のBMIを調べた結果、全体の2割が肥満だったそうです。

アメリカのみならず、世界中で子供の肥満が問題になっています。

もうひとつこの調査結果で分かったことが、4歳児までの時点でも人種間で肥満率に差が生まれているということなのだそうです。

人種別では、先住民系の31・2%、中南米系の22%、黒人の20・8%、白人の15・9%、アジア系の12・8%が、それぞれ肥満に該当したという。

「この年齢までに人種間でこれほど大きな差が出るとは驚きだ」と、アンダーソン氏は語る。

人種間でこれほどの差が生まれるのは、食事などの生活習慣や文化的・社会的背景も関係しているようです。

米国では子どもの肥満をめぐり、学童の運動不足や、学校の自動販売機などで簡単に手に入る甘い清涼飲料、菓子などが原因として指摘されてきた。

だが今回の研究では、肥満の問題は子どもたちが学齢に達する前から始まっていることが明らかになった。

<中略>

ハーバード医大小児科のマイケル・リッチ准教授も「肥満には文化、社会的背景がある。

たとえば、スラムに暮らす子どもたちは外が危険なので家の中で過ごすことが多く、近所で生鮮食品が手に入らないため、家族の食事も不健康になりがちだ」と指摘。

そのうえで、幼いうちに家庭での生活や食事を見直す必要があると話している。

4歳児の時点で肥満であるということは、学校に入ってから肥満になっている子供が増えているのではなく、学校に入る以前から肥満であり、学校に入ってからの環境が問題ではないということです。

文化的・社会的背景から家で過ごすことが多い子どもたちがおり、そうした子供たちが肥満になりやすいのかもしれません。

子どもの肥満は健康にとってどのような影響をもたらすのでしょうか。

スタンフォード大医学部で肥満問題の研究を率いるトム・ロビンソン博士は、「4歳という早い時期に肥満が始まっているのは憂慮すべき事態。

小児糖尿病や心臓病、体重を支えきれないことによる筋骨格疾患につながる危険性が高い。

また、子ども時代の体重が重いほど、大人になって肥満が続く確率も高くなる」と警告。

さらに「人種ごとの生物学的な要因ももちろん考えられるが、肥満の大きな原因は生活様式などの環境にあることが分かっている」と話す。

 

子どもの肥満はのちの糖尿病などの生活習慣病になるリスクを高くします。

安心して生活できるように改善し、家庭内での食事を見直すことが、子供の肥満を減らすうえで重要になりそうです。