by Danel Solabarrieta(画像:Creative Commons)
(2014/8/2、WIRED)
オックスフォード大学の神経学者ギェロ・マイゼンブク教授率いるチームの研究によると、体長わずか3ミリ程度のショウジョウバエは、事前に与えられた情報を踏まえて決断しているだけではなく、時に人間のように優柔不断にもなるという。
オックスフォード大学の神経学者ギェロ・マイゼンブク教授の研究によれば、人間を含む霊長類や高等動物だけが持っていると思っていた知性や認識力といったものを昆虫も持っていると考えられる研究結果が発表されました。
今回の記事で紹介されている研究によれば、ショウジョウバエは、難しい決断をする際には人間と同じように優柔不断になるそうです。
研究の筆頭者であるシャミック・ダスグプタ博士は、決断プロセスをバケツに注がれる水(情報)に例えている。簡単な決断の場合、バケツに水は簡単に溜まる。水がいっぱいになると、それは“決断”の引き金となる。しかし難しい決断の場合、水はちょろちょろと注がれ、バケツに溜まるのに時間がかかってしまう。
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それは、選択肢が多すぎると、人は決められなくなるということです。
今回のケースとこのジャムの実験とは異なりますが、難しい決断に迫られる時というのは、自分が今まで経験したことのない新しいこと、もしくは、自分の人生を左右するようなことだと思います。
経験したことのないことに対しては、決断するための情報が足りないためにもっと情報が必要だと考えて優柔不断になるのだと思います。
また、自分の人生を左右するようなことに対しては、その問題が他人のものであれば、客観的な目線でアドバイスが出来るのでしょうが、自分のこととなると、意思決定の方法や助言が頼りになるものかどうかがわからなくなるために優柔不断になるのだと思います。
こうした決断プロセスは人間を含む霊長類や高等動物だけだと思っていましたが、実は昆虫も同じような決断プロセスを持っていたというのは驚きですね。
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