by Moses Mehraban(画像:Creative Commons)
創造力は才能?それとも教えられるもの?最新の研究から見えてきた答え
(2014/8/18、ライフハッカー)
1.オープンネス
「スコアが特に高い人たちは、pMTG(右後部中側頭回)にある灰白質の体積が大きいことがわかりました。pMTGとは、創造性に関連する脳の領域です」とデリストラティ博士。
<中略>
その結果、pMTGの大きさと「オープンネス」と呼ばれる特徴に、高い相関があることがわかりました。オープンネスがある人とは、常に新しい経験を追い求め、想像力豊かな人のことです。そして、オープンネスは後から育てられる特性です。
創造性に関するテストで高得点を出した人は、pMTGという創造性に関する脳領域が大きいことがわかったそうです。
そして、このpMTGの大きさと「オープンネス」に高い相関があることがわかったそうです。
つまり、新しいもの(食べ物・外国語)に挑戦する、新しい人に会うといった好奇心旺盛な人こそオープンネスを育てることができ、そうした人は創造性を高めることができるということですね。
ところで、「海馬 脳は疲れない」(著:池谷裕二・糸井重里)によれば、脳には、「一回分類してしまうと、それ以外の尺度では分類できなくなってしまう」という頑固さとも呼べるような性質があり、創造的であるためには、画一的な見方をする脳に対して常に挑戦をしなければならないそうです。
「オープンネス」は、創造性にとって欠かせないものということではないでしょうか。
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2.創造性は脳の処理速度に依存する!?
ある研究で、「情報を高速に処理できる人の脳は、より多様な情報を結びつけたり、より独創的な関連付けを行える」ことがわかったそうです。「これは創造性を示す指標でもある」とデリストラティ氏。
どんなに新しく刺激的な経験をインプットしても、処理能力には限界があるということですね。
ただ、その処理能力は伸ばせると思います。
「海馬 脳は疲れない」(著:池谷裕二・糸井重里)によれば、脳の中の情報の通る量の抵抗が下がったり上がったりすると、道が増えたり太くなったりするそうで、神経細胞は使えば使うほど密になるそうです。
つまり、創造することをやりすぎてしまうことで、その処理能力は上がるということですね。
■まとめ
「海馬 脳は疲れない」(著:池谷裕二・糸井重里)の中に、「センスは学べる」という言葉があります。
センスというのは学べないものだと思っていたので、どういうことなのだろうと思っていました。
人間の認識は感性も含めて記憶の組み合わせでできています。
ですから、創造性も記憶力から来るということが出来ます。
新しい認識を受け入れてネットワークを綿密にしていくことが、クリエイティブな仕事というものに近づいていくヒントになるのです。
ひとつ認識のパターンが増えると、組み合わせの増え方は、統計学的には莫大な数になる。
<中略>
同じ視覚情報が入ってくるにもかかわらず、認識するためのパターンの組み合わせが違う。だからそれぞれの人の見方に個性が出るわけだし、創造性が生まれる。
そう思うと、日常生活においていかに新しい視点を加えることが大切かということがわかります。
同じものを見ていても、人によってモノの見方が違うため、全く人と違ったものを創造します。
大事なことは、新しい視点を加えていくことです。
「ファンタジア」という創造性について書かれた本の中で、創造性と子供についてこう書かれています。
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子供を創造力溢れ、のびのびしたファンタジアに恵まれた人間に育てたいなら、可能な限り多くのデータを子供に記憶させるべきだ。記憶したデータが多ければ、その分より多くの関係を築くことができ、問題に突き当たってもそのデータをもとに毎回解決を導き出すことができる。
子供は創造性に溢れていて、大人と違った発想をするという意見があります。
ただそれは子供の中にある限られた視点から情報を組み合わせているため、大人からは面白い発想をするように見えているだけかもしれません。
「海馬 脳は疲れない」「ファンタジア」に共通するのは、「記憶」です。
認識のパターンの記憶が多ければ多いほど、多くの関係を築くことができ、新しいアイデアや解決策を考えることができるのです。
つまり、「創造性は学べる」のです。
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