米研究グループ、健康についての検索は休み明けに増える?|月曜日に病気の予防・改善につながるリマインダーを設定しよう!




■健康についての検索は休み明けに増える?|米研究グループ

I checked for cars earlier

by Tom Woodward(画像:Creative Commons)

HIV Prevention and Risk Behaviors Follow Weekly Patterns

(2015/4/27、Johns Hopkins Bloomberg School of Public Health)

An analysis of Google search data revealed that searches for general health topics also peak early in the week, and the study’s authors attributed their findings to a possible perception that Monday is a fresh start, which may motivate people to get back on track with health regimens.

健康についての検索は休み明けに増える、米国の研究グループが報告

(2015/5/6、medエッジ)

検索サイトであるグーグルの検索結果を分析すると、一般的な健康に関する話題についても週の始めに検索はピークを迎えると分かった。

「月曜日は新たに始まる日で、健康な生活に立ち戻ろうとする日になっているのではないか」と研究者は推測している。

米ジョンズ・ホプキンス・ブルームバーグ公衆衛生大学院のデビッド・ホルトグレイブ氏らの研究グループによれば、健康に関する話題に対する検索は週の初めにピークを迎えるそうです。

その理由として、この記事では、月曜日が新たに始まる日であるととらえているからとしています。

健康データを集めれば健康になれるわけではないでもこの件について取り上げましたが、10年以上健康に関するアクセスデータを見ていますが、人は、楽しい時(遊びに出かける週末)は健康について考えないものなのではないでしょうか?

そして、週末明けの月曜日になると、週末の疲れやブルーマンデー症候群(日本ではサザエさん症候群:休日明けのゆううつな月曜日の意味)の影響で健康について検索をしてしまうのではないでしょうか。

GW(ゴールデンウィーク)・連休明けのTwitterには「学校行きたくない」が並んでいるので、特にその傾向が顕著にあらわれるかもしれません。

また、GW(ゴールデンウィーク)中の健康管理に気をつけて!によれば、1年間で最も太っていたのは、男性は正月休み明け(2016年1月3日から1月9日)の時期で72.24kg、女性はゴールデンウィーク明け(2016年5月8日から5月14日)の時期で57.62kgだったそうで、長期の休みでは、普段よりも食べる量が増える一方、運動量が減ってしまうため、体重が増加しやすいのでしょうね。




■まとめ

健康についての検索は休み明けに増える理由は2つ考えられます。

1.週末の疲れやブルーマンデー症候群の影響で健康について検索をしてしまうから

2.長期の休みの場合、日頃のリズムと違うので、体調を崩したり、体重が増えたりしやすくなるから

今回の研究を参考にして、薬の飲み忘れや治療を怠りがちな人に対して、月曜日に健康に関する検索を行うという1週間のパターンを活用すれば、病気の予防・改善ができるのではないでしょうか。

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例えば、薬の投薬を忘れがちな人に「月曜日に薬を飲むのを忘れないように」というリマインダーを設定するという介入をすれば、月曜日には健康に対する意識が高まる傾向にあるため、病気の予防・改善につながることが期待されます。

また、「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!で紹介したフレイル(高齢者の衰弱)の段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できると考えられますが、この時にも今回の研究が活用できるのではないでしょうか。

※厚生労働省によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

健康寿命を長くしていくためにも、毎週の行動パターンを活用して適切に介入していくという方法はよいかもしれません。