■サッカー日本代表GK・川島永嗣選手が教える外国語習得における3つのコツとは?
by Jonas Foyn Therkelsen(画像:Creative Commons)
(2015/7/14、Sports Watch)
日本代表GK・川島永嗣選手といえば、イタリア語、英語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語の5ヶ国語を操ることでも有名です。
そんな川島選手が外国語習得における3つのコツを紹介しているのが今回の記事です。
●映画(listening)
by Scarleth Marie(画像:Creative Commons)
「観たい映画を敢えて英語字幕とかにすると、わかりたい願望が出てくるんです。でも分からないじゃないですか。で、もう一回最後日本語字幕で見てみると“あ、こういうことを言ってたんだ”。敢えて自分が分かりたいという環境を作る」
理解したいという気持ちを作るために、あえて英語字幕で映画を見て、次に日本語字幕で見るとよいようです。
【関連記事】
●日記(writing)
by Walt Stoneburner(画像:Creative Commons)
「英語で言いたい時に出てこないことって多いじゃないですか?言いたいことを実際に文字にしてみると“こうやって言うんだ”っていうのが分かる。整理しておくことで言いやすくなる。日々の出来事ってそこまで波瀾万丈な生活をしているわけじゃないから大体似たような単語が出てくる」
言いたいけど言葉が出てこないということはよくあることですよね。 そこで、言いたいことを文字にしてみて、それを整理しておくと、次の時に活かせるということですね。
●とにかくしゃべる(speaking/reading)
by Alex(画像:Creative Commons)
「朝起きて30分くらい勉強するんですけど、ニュースとかを読むじゃないですか? “あ、今日ギリシャ、こういうニュースあったな”って勉強したら練習行ってチームメイトとランチ行く時に敢えて“そういえばギリシャ何かあったらしいね”みたいな感じで言ってみる」
ニュースを読んで勉強したことを恥ずかしがらずにまずは何かしゃべってみる。 そうやって少しずつ言葉になれていくと同時に、語彙を増やしていくということではないでしょうか。
■まとめ
川島選手のアドバイスは、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングといった4つの言語力を高めることで、総合的な言語力を高めるという言語の習得法といえそうです。
【関連記事】
P.S.
世界の見え方はその瞬間に話している言語の影響を受けている!?によれば、世界の見え方はその瞬間に話している言語の影響を受けているそうです。
『頭のでき』(著:リチャード・E・ニスベット)によれば、東洋人と西洋人では思考習慣に違いがあると書かれています。
■東洋人=包括的
- 東洋人は幅広い物事や出来事に注意を払い、物事や出来事同士の関係や類似性に関心を持つ。
- また、対立する考え方の「中庸」を探すなど、弁証法的な考え方を使って思考する。
- 東洋人は他者に注意をはらう必要があるため、外部の幅広い社会環境に目を向け、その結果として物理的環境にも意識を注ぐ。
■西洋人=分析的
- 西洋人の知覚や志向は分析的で、身の回りのうち比較的小さな部分、何らかの方法で影響を与えたいと思う物事や人に意識を集中させる。
- そして、その小さな部分の属性に注意を向け、それを分類したり、その振る舞いをモデル化しようとしたりする。
- また、形式的な論理規則を使って推論することが多い。
物事の見え方の違いは、歴史的背景や文化、何(論理性・物・関係性)を重視するか、などによって影響を受けているものと思っていましたが、世界の見え方が言語の影響によるものであれば、使用する言語を変えることによって、同時に行動や物事の捉え方も変化させることができるということですよね。
つまり、川島選手は5か国語を学んだことで、世界の見え方が違ってくるのだと思います。
【関連記事】
【教育 関連記事】
- スマホは教育に役立つか?|スマホ・タブレットは睡眠時間・学力・体力・視力・コミュニケーション能力を奪ってしまう!?
- STEAM教育|なぜ子供の教育に「ART(芸術)」が欠かせないのか?
- 【未来予測】子供向けスマホ+デビットカードの組み合わせでお金について教育しよう!|マネー教育
- AMAZON、STEMおもちゃの定期購入サービスを開始|世界の教育は「遊びながら学ぶ」という方向に進んでいる!?
- 早期化する小学校の英語教育|英語を話すことが重要ではなく、どんなアイデア・意見を話すのかが大事
- 「チームラボアイランド 学ぶ!未来の遊園地」は未来の教育の形!?
- 折り紙の原理で組み立てる低コストで、軽くて、丈夫な「折り紙顕微鏡(FOLDSCOPE)」|MANU PRAKASH(マヌ・プラカシュ)
- 安くて電気を使わず人力で動く血液遠心分離機「PAPERFUGE」|回転するおもちゃからインスピレーション|スタンフォード大
- 子どもに宿題をさせても成績が向上するわけではない!?
- 【ことばの注意報】子供たちのボキャ貧が深刻化し、感情表現ができない|語彙力不足を改善する方法
- 3Dプリンタで作った肝臓のモデルを使えば、手術のシミュレーション・トレーニングに役立つ
- 園児の紐を結べない、箸が使えないといった日常生活の技能が低下|手を動かすことが、いかに脳を使うことにつながっているか
- 『移動する知性』|「アイデアと移動距離は比例する」(高城剛)をダニエル・ゴールマンと猪子寿之を参考に考えてみる。
- サッカー日本代表GK・川島永嗣選手が教える外国語習得における3つのコツとは?
- 「アンダーマイニング効果(面白いことでもお金稼ぎが目的になると楽しめなくなり、自発的なやる気が低下する)」を脳科学実験で確認|玉川大など
- 成功する人が共通して持つ「グリット」という能力とは?
- 10000時間の法則であなたも「本物」になれる?
- 「1万時間の法則」が揺らいでいる!?
- #坂東玉三郎「今の若手は稽古の量すら足りない」|練習量は成功の要因のどれくらいの割合を占めるか?
- 「才能」とは長い間同じ姿勢で同じ情熱を傾けられる力|羽生善治さんの言葉より
- 天才チェスプレーヤー ボビー・フィッシャーが持っていた能力とは?|完全なるチェックメイト PAWN SACRIFICE
- IQの高さより自己鍛錬が大事|米ペンシルバニア大学
- マシュマロチャレンジからわかること|創造性・デザイン・チーム・試作品を作る重要性
- なぜ、LINEなどのコミュニケーションアプリを使うと、学力が下がるのか?
- 創造力は学べる!?|創造力は才能か?それとも身につけられるものか?
- なぜ、スマホ禁止で成績が向上するのか?|「携帯禁止で成績向上、週1時間の勉強時間追加に相当 英研究」より