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【目次】
■過敏性腸症候群(IBS)とは
by University Student Union CSUN(画像:Creative Commons)
(2016/2/12、毎日新聞)
過敏性腸症候群(IBS)は、大腸内視鏡検査や腸に関連する血液検査などをしても異常が見つからないのに、腹痛や腹部膨満感、腹鳴(おなかがゴロゴロすること)などの症状や、下痢・便秘といった便通異常が慢性的に起こる病気です。
過敏性腸症候群(IBS)は、大腸や小腸に原因となる異常が見られないのですが、腹痛などの腹部症状に下痢や便秘といった便通異常を伴う病気です。
推定患者数は日本人の約13%にあたる1200万人で、比較的若い世代に多くみられます。
大学生の2割がIBS(過敏性腸症候群)の症状に悩んでいるによれば、大学生の2割以上がIBSの症状に悩んでいるそうです。
IBSは「便秘型」「下痢型」「混合型」「分類不能型」の4タイプに分けられます。
過敏性腸症候群(IBS)は、症状のタイプによって「下痢型」「便秘型」「混合型(便秘と下痢を繰り返す)」の3つのタイプに分類されるとこれまで紹介してきましたが、「分類不能型」というものがあるそうで、IBSは4タイプに分けられるそうです。
■過敏性腸症候群(IBS)の4つのタイプ
・便秘型=全排便中、4回に1回以上は硬い便が出て、軟らかい便は4回に1回より少ない
・下痢型=全排便中、4回に1回以上は軟らかい便が出て、硬い便は4回に1回より少ない
・混合型=全排便中、硬い便が4回に1回以上で、かつ、軟らかい便も4回に1回以上ある
・分類不能型=上の三つのどれにも当てはまらないが、慢性的に便性状の異常がある
ローマⅢの基準とは次の通りです。
IBS診断基準(RomeⅢ)
過去3カ月間、月に3日以上にわたって腹痛や腹部不快感(痛みとは表現されない不快な感覚)が繰り返し起こり、次の項目の2つ以上がある
1.排便によって症状が軽減する
2.発症時に排便頻度の変化がある
3.発症時に便形状(外観)の変化がある
下痢系の過敏性腸症候群、男性の1割近くによれば、国内の20-79歳の男性のうち、下痢系の過敏性腸症候群(IBS)にかかっている人が1割近くいることが、島根大医学部第二内科の木下芳一教授の調べで分かっています。
また、近年では、若い女性を中心にIBS(便秘型が多い)と診断される人が増えているそうです。
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■IBSの原因は脳にある!?
IBSは、実は腸そのものの病気ではなく、脳に大本の原因があるストレス性疾患の一つです。そこで、病気の成り立ちを説明するのに「脳腸相関」というキーワードがよく使われます。
IBSは、大腸や小腸に原因となる異常がないため、ストレスが主な原因と考えられています。
腸は第二の脳と言われるほど敏感で繊細な臓器で、悩み事があったりすると起こると考えられます。
腸のセロトニンは、ストレスがかかると働きが活発になり、内臓の知覚過敏と消化管の運動異常を引き起こします。その結果、知覚過敏からは腹痛や腹部膨満感などの不快感、運動異常からは便秘や下痢といった便通異常が起こってくるのです。
セロトニンの97〜98%は消化管の中にあるそうで、腸のセロトニンはストレスがかかると働きが活発になるそうです。
そのことによって、内臓の知覚過敏と消化管の運動異常を引き起こし、内臓の知覚過敏からは腹痛や腹部膨満感、運動異常からは便秘や下痢などの便通異常が起こってしまうそうです。
→ 過敏性腸症候群(IBS)の症状・原因・チェック・治し方 について詳しくはこちら
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