腸内環境・腸内フローラ・便秘・ツボ・大腸がん|辨野先生おすすめのヨーグルトドリンクの作り方|駆け込みドクター


Yogurt

by Rebecca Siegel(画像:Creative Commons)




2015年5月31日放送の駆け込みドクター!のテーマは「健康への早道は…腸内環境を整える事だったSP」です。

■食物繊維を食べると食欲を抑えられる?

腸の中で食物繊維が発酵すると、プロピオン酸塩という物質ができ、食欲を抑える効果があることがわかったそうです。

●水溶性食物繊維(水に溶けやすい)

糖分の吸収速度を緩やかにし、脂肪の吸収を抑える働きがある

●不溶性食物繊維(水に溶けにくい)

排便を促す働きがあり、有害物質を体外に排出する

→ 食物繊維の多い食品について詳しくこちら

 

■腸内細菌・腸内フローラのバランス
  • 善玉菌
    免疫力アップ
    ビフィズス菌・乳酸菌など
  • 悪玉菌
    免疫力の低下
    食べ物を腐敗させる
    病原菌を退治する働きを持つため、なくてはならない。
  • 日和見菌
    その時の環境によって善玉菌にも悪玉菌にもなる
  • 理想のバランスは、
    善玉菌20%:悪玉菌10%:日和見菌70%

【追記(2017/9/4)】

善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスは2:1:7ではない!?(2017/9/2)によれば、テクノロジーの進歩により、遺伝子レベルや代謝物質レベルで腸内環境を分析できるようになったことによって、善玉菌にも怠け者の菌がいたり、悪玉菌や日和見菌にも良い働きをする者がいるということがわかったことで、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスは人によって違ってくると考えられるそうです。

→ 腸内フローラとは|腸内フローラを改善する食べ物 について詳しくはこちら

■自分にあったヨーグルトを選ぶ方法とは?

毎日300g以上のヨーグルトを2週間食べてみて、自分にあったヨーグルトを選ぶとよいそうです。

 

■辨野先生おすすめ♪ヨーグルトドリンクの作り方

【材料】

  • ヨーグルト(プレーン)300g
  • 豆乳 100ml
  • バナナ 1本
  • はちみつ 適量

【作り方】

  1. ミキサーに材料を加えて、2分混ぜるだけ。

※ヨーグルトには乳酸菌、豆乳にはイソフラボン、バナナには食物繊維、はちみつにはオリゴ糖

※ヨーグルトは脂肪分が多いので、1日100g〜300gがおすすめ

※ヨーグルトを食べるベストタイミングは、「食事中or食後」。

食前に食べると、つまり空腹時にヨーグルトを食べると、胃酸でヨーグルトの善玉菌が死んでしまうためなのだそうです。

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■過敏性腸症候群(IBS)

腸と脳には密接な関係があり、脳がストレスを感じると腸に伝わり、下痢などの症状を起こします。

【主な症状】

  • 通勤や通学中、突然トイレに駆け込む
  • 会議や試験前にお腹が痛くなる
  • 旅行中に腹痛が起こる

→ 過敏性腸症候群(IBS)の症状・原因・チェック・治し方 について詳しくはこちら
 

■女性に便秘が多い理由
  • プロゲステロン(女性ホルモン)は血管の水分を取り込む働きを持ち、腸の中の水分がなくなってしまうため、便が固くなり、便秘になってしまう。
  • 筋力の弱い女性のほうが、腸の動きが悪いので、便秘になりやすい。
  • 無理なダイエットが便秘につながってしまう。

→ 便秘とは|即効性のある便秘解消方法(ツボ・運動・マッサージ・食べ物)・便秘の原因 について詳しくはこちら

■便秘を放っておくと、健康にどのような影響があるか?

●体の不調

便秘で老廃物がたまると、血管の中に吸収されて、頭痛・肩こり疲れやすい・だるい・ニキビ・肌荒れ・冷え性むくみなどの不調を起こしやすくなる。

肥満

腸内環境が悪くなると、栄養の吸収ができなくなるので、脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)がつきやすくなる。

吸収率が悪くなると、不必要に食べなくてはならなくなり、太ってしまう。

肥満やメタボの第3の要因に腸内フローラ(腸内細菌叢)が関係している?和食を食べて予防しよう!によれば、肥満メタボリックシンドロームを引き起こす第三の要因として腸内フローラ(腸内細菌叢)が関係しているのではないかと考えられているそうです。

やせない原因は腸にあった!?やせ型腸内細菌と肥満型腸内細菌|腸サビ|世界一受けたい授業 10月29日によれば、腸内細菌の中に肥満型腸内細菌とやせ型腸内細菌がいることが分かってきたそうです。

肥満型腸内細菌とヤセ型腸内細菌は両方とも誰もが持っており、同じものを食べていても、肥満型腸内細菌が多い場合は、栄養の吸収をどんどん促進させて肥満になってしまうのだそうです。

ヤセ型腸内細菌を多く持っている人は太りにくい体質ということになります。

米ワシントン大学の研究によると、肥満型腸内細菌を与えたマウスとやせ型腸内細菌を与えたマウスを同じエサで育てた実験で、肥満型腸内細菌を与えたマウスは体脂肪が47%も増えたのに対し、やせ型腸内細菌を与えたマウスは27%しか増えなかったという結果になったそうです。

口臭・体臭の悪化

便秘が続くと、腸内細菌から毒素が出て、口臭や体臭が悪化する

肝臓がん

近年の研究によれば、腸内細菌が作る毒素が肝臓へ流れ込み、肝臓がんのリスクを高くしていることがわかったそうです。

→ 肝臓がん について詳しくはこちら

肥満によって腸内細菌が変化し、肝臓がんを引き起こしている可能性があるによれば、肥満によって腸内細菌が変化し、肝臓がんを引き起こしていることが考えられるそうです。

乳がん

排便回数が週2回以下の女性は、毎日排便している女性に比べて、乳がんの発症率が5倍あるそうです。

→ 乳がん について詳しくはこちら

乳がんリスク、大豆と乳酸菌飲料で軽減―米シンポで報告によれば、大豆と乳酸菌飲料を摂っていた女性は、乳がんリスクが低いという調査結果が出たそうです。

これは、乳酸菌の摂取により大豆に含まれるイソフラボンの代謝が好影響を受けた結果ではないかと考えられるそうです。

多様な腸内細菌で乳癌リスク減 【米国内分泌学会】

(2014/10/2)

腸内微生物叢を構成する腸内細菌は、消化を助けるとともに、エストロゲンの代謝に影響している。

<中略>

腸内細菌叢が多様な女性ほどエストロゲン代謝物の濃度は高く、これらの女性の乳癌発症リスクは低いことが示唆された。

●腸閉塞

便秘がひどくなると、腸が動かなくなってしまい、下から出せないため、嘔吐することがあるそうです。

更にひどい場合は、腸が腐ってしまい、手術をする必要もあるのだそうです。

→ 便秘とは|即効性のある便秘解消方法(ツボ・運動・マッサージ・食べ物)・便秘の原因 について詳しくはこちら

■便移植療法とは?

健康な人の便を腸の病気で悩んでいる人に移植する治療法のこと。

腸内細菌のバランスが整う。

 

■便秘や下痢の人におすすめ♪お腹の調子を整えるツボ

●大腸愈(だいちょうゆ)

腰骨の一番出ているライン上から少し上で、背骨から指2本分外側にある。

腰から腸につながる自立神経の緊張を緩め、便秘解消の効果が期待されるそうです。

●小腸兪(しょうちょうゆ)

腰骨の一番出ているライン上で、背骨から指2本分外側にある。

腸の働きを抑え、下痢に効果的なツボ。

●足三里(あしさんり)

膝下の最も骨が出ている部分からやや下にあるくぼみにある。

便秘や下痢のお腹の張りを和らげる効果があるそうです。

胃の働きやおなかにも関係するそうです。

●支溝(しこう)

手の甲の出っ張った骨の横のくぼみから指3本分のところにある。

便秘の人は押すと痛みを伴うそうです。

 

■大腸がんの5つの初期症状
  1. 便に血が混ざっている
  2. 下痢と便秘を繰り返す
  3. 細い便が続いている
  4. お腹が張って、苦しい状態が続いている
  5. 残便感がある

⇒気になる場合は一度病院で見てもらいましょう。

→ 大腸がんの症状・初期症状・原因 について詳しくはこちら

→ 大腸がんチェック について詳しくはこちら

※赤身の肉を一日500g以上食べると、大腸がんのリスクが高くなるそうです。







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【予習編】

番組予告

□腸にまつわる健康クイズ
□芸能人腸内環境ランキング発表
□腸内フローラって何だ!?
□7500種類のヨーグルトの差ってなんだ!
□便秘と下痢を解明
□最新治療 便移植療法
□腸に効くツボ
□気をつけたい大腸がん

予習をしてみたいと思います。

■腸内フローラ
  • 善玉菌
    エネルギー吸収を抑える
    ビフィズス菌・乳酸菌など
  • 悪玉菌
    食べ物を腐敗させる
  • 日和見菌
    その時の環境によって善玉菌にも悪玉菌にもなる

 

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■食物繊維(水溶性食物繊維・不溶性食物繊維)

便秘|食物繊維の摂り方・高齢者や男性の便秘・新薬|ためしてガッテン 10月1日によれば、最近では、ダイエット(特に食べない系のダイエット)や少食により、食事(特に便のもととなる食物繊維)そのものの量が減っているため、いい便が作られないことがあります。

→ 食物繊維の多い食品について詳しくこちら

しかし、人によっては、食物繊維の摂りすぎで、かえって便秘になることがあるそうです。

食物繊維といっても、食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、不溶性食物繊維だけを摂りすぎると、便秘になりやすくなるケースがあります。

不溶性食物繊維には、便のカサを増して、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促す働きがあるのですが、腸の機能が衰えている人がとりすぎると、腸が動かない(ぜんどう運動が起きない)ため、水分が腸に吸収されて便が固くなって、便秘になってしまうことがあるようです。

水溶性食物繊維には便をやわらかく、かつ滑りもよくする働きがあるので、水溶性・不溶性の食物繊維をバランスよく摂取するようにしましょう。

■便秘と下痢

5日以上も排便がなく、便が硬くなってなかなかでない。毎日排便があるのに、残便感があり、すっきりしない。

便秘の反対にあるのが下痢と思われていますが、どちらも同じ便通異常で表裏一体の関係にあります。

便通異常の人の中には、同じ原因から便秘と下痢を繰り返している人もいます。

⇒ 便秘 について詳しくはこちら

2015年5月31日 @ 18:08