【腸内フローラ】善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスは2:1:7ではない!?


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■善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスは2:1:7ではない!?

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by Shawn Perez(画像:Creative Commons)

今回紹介するのは、腸内細菌の常識のお話です。

さまざまなテレビ番組で、腸内細菌の理想のバランスは、「善玉菌20%:悪玉菌10%:日和見菌70%」であると紹介され、このブログでもそのようにお伝えしてきました。

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しかし、腸内環境研究者・福田真嗣さん(メタジェン代表取締役社長CEO/慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授)によれば、テクノロジーの進歩により、遺伝子レベルや代謝物質レベルで腸内環境を分析できるようになったことによって、実はこうとは言い切れないということが分かったそうです。

多ければ良いのか善玉菌 意外に知らない腸内環境

(2016/11/7、日経Gooday)

「かつては、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスは2:1:7で、善玉菌が悪玉菌を抑えているのが健康的な状態といわれていました。しかし、科学の進歩により、これまで善玉菌とされていたものの中にも働きの悪い怠け者の菌がいたり、逆に悪玉菌や日和見菌の中によい働きをする菌がいたりすることが分かってきたのです」

善玉菌にも怠け者の菌がいたり、悪玉菌や日和見菌にも良い働きをする者がいるということがわかったそうです。

このことは、腸内細菌の比率にも関わってきます。

福田さんによれば、たとえばある人の腸内にはビフィズス菌が10%いるのが理想だとしても、別の人の腸内にも同じように10%いることが理想だとは限らず、人によって理想の腸内フローラ構成も異なるという。

つまり、ある人にとっての善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスと別の人にとってのバランスは違ってくるということがあり得るということです。

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■まとめ

【腸内環境研究最前線】「病気ゼロ社会」の実現へ “便チャー企業”が描く未来

(2016/11/1、Mugendai)

私たちが実現したい未来は、東洋医学で言う「未病」状態を便の分析から精度良く検出し、病気になる前に腸内環境を適切に改善することで健康状態を取り戻す、究極の予防医学を実現する社会です。

今回紹介した記事で紹介した福田真嗣さんは、未病(東洋医学では健康と病気の間に未病という状態が存在し、健康から未病を経て病気になるという考え方)の観点から、世界中の人々の便から得た腸内環境情報をを元に「腸内環境データベース」を作り、腸内環境を改善することで、病気を未然に防ぐ社会を実現したいと考えているそうです。

以前、【2つの未来予測】1.未病の観点から病気のサインを見つける、2.健康的なライフスタイルがお金のような価値を持つでは、未病の観点から病気のサインを見つける予防医療・予防医学が重要になると紹介しました。

人によっては、健康診断などの検査結果で異常がないにもかかわらず、体がだるい、疲れやすい、頭痛、肩こり、めまい、眠れないなどといった体の不調に悩まされた経験もあるのではないでしょうか。

「はっきりとした症状はでていない」「数値には現れないけどなんだか体調がよくない」というときを、健康な体から病気の身体へと向かう途中だと考えるとすれば、その途中で起きる「サイン」に着目して、何らかの対処を行なうことが最も効果的な医療になっていくのではないでしょうか。

「病気の治療」から「病気の予防」へと関心は移っているというサインはすでに表れています。

ザッカーバーグ夫妻、人類の病気を予防・治療するプロジェクトで30億ドルを投資で紹介したザッカーバーグさんはこのようにコメントしています。

ザッカーバーグは「アメリカでは病気にかかった人々を治療するための支出に比べて、そもそも人々が病気にならないように研究するための支出はわずか50分の1しかない」と述べた。

ザッカーバーグさんのコメントは、病気を発症してからではなく、病気予防に重点を置くという考え方は、東洋医学の「未病」という考え方に近いと思います。

また、この未病という考え方は現在「フレイル(フレイルティ)」という言葉でも使われています。

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!で紹介した厚生労働省によれば、「フレイル」とは加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態のことを言います。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

しかし、フレイルの段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できると考えられます。

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国民皆保険による医療、医師の半数「持続不能」|「#健康格差」を広げないために私たちができることで取り上げた日本経済新聞社などが実施したアンケート調査によれば、医師の半数が高齢化や医療技術の進歩で治療費が高額になっていることにより国民皆保険による医療が「持続不能」と答えているそうです。

こうしたことを考えると、できるだけ病気にならないようにすることが重視され、予防医療・予防医学・予測医療が進められていくのではないでしょうか?

その意味でも、腸内環境を改善することによる病気ゼロ社会を目指すという考え方には今後も注目していきたいと思います。







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■人は常識を疑わない

世の中にはさまざまな「常識」がありますよね。

しかし、常識の中には、意味がないことであっても、それが「伝統だから」「常識だから」といって、疑問に思わず続けてしまっているものがあります。

●座高検査は意味がなかった

座高検査がなくなった理由とは?|人は常識を疑わない生き物!?によれば、座高の測定が内臓の発育を確認するために始まったそうですが、現場サイドから子どもの健康管理と座高の関係がわかりにくく、意味がないことから2015年度をもって廃止したそうです。

●干しひじきには鉄分があまり含まれていないものがある

食品成分表、5年ぶり改訂|日本食や健康志向の食品の追加・糖尿病対策のため炭水化物の記載を充実・干しひじきの記載を見直しによれば、干しひじきは昔は鉄釜で作っていたため、鉄分が多かったのですが、現在の主流の製造方法はステンレス釜で作っているため、鉄分が減っています。

そのため、今後は、鉄分不足に良い食べ物や貧血(鉄欠乏性貧血)に良い食べ物として、ヒジキを紹介する場合は、干しひじき(鉄釜)と記載するようになりそうです。

●従来の腹筋運動は身体を痛める

従来の腹筋運動は体を痛める!プランクポーズが主流になるかも!?プランクポーズのやり方とは?によれば、腹筋運動といえば、仰向けの姿勢から上体を起こす運動というイメージがありますが、インストラクターや軍の専門家は、そのような腹筋運動(sit-ups:上体を起こす腹筋運動)は背中や腰回りを痛める原因があるとして、やめているところもあるそうです。

●肩こり解消には筋膜を伸ばすほうがよい

肩こりをほぐすには肩甲骨はがし!2つの方法|世界一受けたい授業によれば、肩こりを解消するために、叩いたり、押したり、揉んだりしてしまうと、こわばった筋肉が刺激から身を守ろうとして、かえって硬くなってしまうそうです。

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●女王蜂か働き蜂かになるかはローヤルゼリーの違いによって決まるわけではない

Why some baby bees are destined to become workers—or queens

(2017/8/31、Science)

The researchers also found that one common, plant-derived miRNA in beebread switches off a gene that helps larvae turn into queens.

幼虫の時にローヤルゼリーを食べるか普通の食事を食べるかによって、女王蜂か働き蜂になることが決められていると思っていましたが、花粉と蜂蜜の混合物である「beebread」には、特殊な種類のマイクロRNA(miRNA)、遺伝子発現を制御する非コードRNA分子が含まれていて、研究者らは、beebreadの植物由来の共通のmiRNAが、幼虫が女王蜂に変わるのを助ける遺伝子のスイッチを切ることを発見したそうです。

  • Kegan Zhu , Minghui Liu , Zheng Fu , Zhen Zhou, Yan Kong, Hongwei Liang, Zheguang Lin, Jun Luo, Huoqing Zheng, Ping Wan, Junfeng Zhang, Ke Zen, Jiong Chen , Fuliang Hu , Chen-Yu Zhang , Jie Ren , Xi Chen Plant microRNAs in larval food regulate honeybee caste development PLOS Genetics https://doi.org/10.1371/journal.pgen.1006946

    Here we report that plant RNAs, particularly miRNAs, which are more enriched in beebread than in royal jelly, delay development and decrease body and ovary size in honeybees, thereby preventing larval differentiation into queens and inducing development into worker bees.

    ローヤルゼリーよりも「beebread」に豊富に含まれる植物RNA(特にマイクロRNA)が、発達を遅らせ、ミツバチの体と卵巣の大きさを減少させ、幼虫の女王蜂への分化を防ぎ、働き蜂への発達を誘導するそうです。

    植物性のマイクロRNAだけの違いではないかもしれませんが、この研究によれば、ローヤルゼリーによって女王蜂になっているわけではないということがわかります。