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■息から肺がんの早期発見をする分析装置の研究が進んでいる|英国
息で肺がん早期発見へ。英国で小型・低コスト分析装置の臨床試験
(2016/5/29、ニュースイッチ)
息に含まれる微量な化学物質を分析することで早期の肺がんを検知する呼気分析装置が、今年から英国で第2相の臨床試験に入っている。ケンブリッジ大学工学部出身者らが創業したベンチャーの英アウルストーン・メディカル(Owlstone Medical)の「ルーシッド(LuCID)」で、これまでの分析装置に比べ小型で低コスト、操作が容易なのが特徴。
<中略>
「肺がん指標検出」の頭文字から名前を付けたLuCIDでは、呼気に低濃度で含まれる数百種類の化学物質のうち、12種類のVOCsを肺がんのバイオマーカーとして採用。被験者の呼気に含まれるそれぞれのVOCの量を計測し、グラフ化できる。
英国では、息に含まれるがん細胞が作り出す揮発性有機化合物(VOCs)を分析することで、早期の肺がんを検知する呼気分析装置の臨床試験が進んでいるそうです。
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■呼気から病気を診断する研究が進んでいる
人の息のにおいでがんや糖尿病などの病気を診断できる高精度センサーを開発|NIMS(2016/1/9)によれば、物質・材料研究機構が人の息のにおいでがんや糖尿病などの病気を診断できる高精度センサーを開発し、2022年にも実用化される見通しとなっているそうです。
パナソニック、息に含まれる肺がん特有の臭い成分から肺がんを診断する製品の開発を進めている(2015/1/19)によれば、息に含まれる肺がん特有の臭い成分から肺がんを診断する製品の開発を進めているということでした。
吐く息で糖尿病診断=高性能センサー開発-スイス大研究者(2010/6/21)によれば、体内でインスリンの分泌が低下すると大量に放出されるアセトンと呼ばれる物質の濃度を測定し、糖尿病を診断することができるそうです。
肺ガンを「息の温度」から診断できるテスト方法が研究されている!?(2014/9/30)で紹介したフォッジャ大学のある研究によれば、呼気テスト(息の温度)で肺がんを診断できるテスト方法を考えているそうです。
■まとめ
現在がん診断に関しては、「血液」「尿」「唾液」「呼気」から診断する研究が行われています。
例えば、採血1回で13種のがんが診断できるようになる!?によれば、がんによって、患者の血液中のマイクロRNAの種類や量が変動することがわかっており、マイクロRNAを目印として活用し、胃がんや食道がん、肺がん、肝臓がん、胆道がん、膵臓がん、大腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膀胱がん、乳がん、肉腫、神経膠腫の13種類のがんを発見するシステムの開発を開始しているそうです。
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がんの早期診断に関する研究が進むと同時に、人工知能を活用してがん治療のスピードアップも進むのではないかと期待されています。
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今後は予防医学(予防医療)が重要になってくると考えられ、そのためにも病気の早期発見・早期診断する方法がますます注目されるようになるでしょう。
そして、予防医療においてもう一つ私たちにできることは、できるだけがんにならないような健康的な生活習慣を身につけることです。
世界一受けたい授業 5月2日|エクオール|健康な血管を作る為の3つの習慣|最新のがん予防法やがんになっても長生きできる生活習慣|たけしの本当は怖い家庭の医学からがんのリスクを上げる条件・下げる条件について紹介したいと思います。
がんのリスクを上げる条件
1.加齢
がん全般
2.家族歴
3.4.喫煙
肺がん・胃がん・食道がん・肝臓ガン・すい臓がん・口腔がん・膀胱がんなど
5.大量飲酒
肝臓がん・大腸がん・食道がん・乳癌(閉経後)・口腔がんなど
※1日1合以内に抑える
6.濃い味
7.肥満
乳癌(閉経後)・肝臓がん・大腸がん
8.糖尿病
肝臓がん
がんのリスクを下げる条件
1.野菜
食道ガン・胃がん
2.果物
3.運動
大腸ガン・乳癌(閉経後)・子宮体がん
4.コーヒー
※カフェイン以外のコーヒー特有の成分が関係していると考えられる
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5.大豆
乳癌・前立腺がん
6.歯磨き
食道ガン・咽頭癌・口腔がん
※がん発生にかかわる物質を作る常在菌を洗い流すため
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7.緑茶
胃がん(女性)