〝糖尿病急増〟インド経済を脅かす 関連コストGDPの2%


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by Nick Kenrick(画像:Creative Commons)

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〝糖尿病急増〟インド経済を脅かす 関連コストGDPの2%

(2010/11/10、Sankei Biz)

好景気に沸き返るインド経済に思わぬ障害が持ち上がっている。

貧困を脱して快適な生活を手に入れた代償として、数百万人が糖尿病を患っているのだ。

糖尿病の関連コストはインドの国内総生産(GDP)の2%にも達するとみられており、高い成長目標を掲げるインドにとって大きな脅威となりそうだ。

インドでは、数百万人が糖尿病を患っており、このことは経済にも影響を与えてしまっているようです。

糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはコチラ

ある意味で言えば、インドの人々が貧困から脱出し喜ばしいことと言えると思いますが、反面、運動不足や食べ過ぎによって糖尿病を患ってしまったのです。

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■インドの2型糖尿病罹患率は約1割

全インド医科大学のニキル・タンドン教授(内分泌学)によると、インスリンが血液中のブドウ糖を調整できなくなる2型糖尿病罹患率は1980年代半ばに都市部成人の3~4%にとどまっていたが、現在11~12%に上昇。

南部には、18~19%に達する地域もあるという。

同教授は「こうなるとは誰も思わなかった」と振り返る。

全インド医科大学のニキル・タンドン教授によれば、インドの2型糖尿病罹患率は現在11から12%に上昇しているそうです。

さらにフォルティス・ヘルスケアのニューデリーの病院部門で糖尿病・代謝性疾患の責任者を務めるアヌープ・ミスラ氏によるとインドの糖尿病患者の平均発症年齢は42.5歳と、欧州に比べて約10年早い。

親としても稼ぎ手としても最も重要な時期に発症するのだ。

また、糖尿病に発症する時期もヨーロッパに比べて約10年も早く、稼ぎ手として重要な時期に発症することから経済にもたらす影響も大きいと考えられます。

英週刊誌エコノミストの調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は07年の調査でインドの糖尿病関連コストは対国内総生産(GDP)比で2.1%に上ると指摘した。

米国のコストは1.2%、英国は0.4%だった。

インドの糖尿病関連コストはアメリカや英国に比べても大きくなっています。

IDFはインド同様、急速に国民の生活環境が変化している中国について昨年時点で4320万人と推定していた今年の糖尿病患者を、今年3月の調査で9240万人へと大幅に引き上げた。

インドも10年ぶりの全国調査が報告される来年、患者数が急増する可能性がある。

新興国では予想より早く、多くの人が糖尿病にかかったが、その影響も、当初の見通しよりもずっと深刻化している。

今後も糖尿病患者が急増する可能性があり、今後の対策が重要です。

■インドの糖尿病患者数は世界一

インドの糖尿病患者は5000万人を超えており、国際糖尿病連合(IDF)は2009年10月に、インドを世界で糖尿病患者が最も多い国と認定。

今年のインドの糖尿病による死亡者数が世界で最悪の約100万人に達すると推定している。

成人の糖尿病罹患(りかん)率は7.1%と、米国の12.3%に迫っている。

インドの糖尿病患者は5000万人を超えているそうで、また国際糖尿病連合は、世界で最も糖尿病患者が多い国と認定したです。

■インドで糖尿病が増えている理由

研究者らによると、インドで糖尿病や心臓病などの合併症にかかりやすくなっているのは生活水準が向上したためだ。

10年間で平均7%の経済成長が4億人の国民を中産階級に押し上げた半面、何世代にもわたり貧困や栄養不良、肉体労働に耐えてきた体は高カロリー食への抵抗力がない。

インドでは栄養不足の母親から生まれた子供の体は小さく代謝作用も低栄養に適応しているため、栄養過多に対応できないという。

これに加え、インドで豊かさを象徴する車やテレビ、パソコンなどに運動の時間を奪われたことも状況を悪化させている。

インドで糖尿病が増えている理由としては、2つ。

1.生活水準の向上により、高カロリー食が食べられるようになったが、高カロリー食への抵抗力がないため。

栄養不足の母親から生まれた子供は、低栄養に適応しているため、栄養過多に対応できない。

2.生活水準の向上により、運動不足になっているため。

ただ、上記の理由だけではないかもしれません。

インド人、高い痩身願望:ダイエット実行率は世界最低によれば、インドの人は、ダイエットの必要性を感じている(世界2位)にもかかわらず、ダイエット実行率は世界最低であるという結果だったそうです。

ダイエットの必要性を感じているのには、次のような結果からその理由が導き出せそうです。

肥満が昇進に影響するとの回答比率が最も高かったのはインドの67%

ダイエットに興味があるものの、ダイエットを実行しないというのには、何か理由があるのでしょうか。







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