素直に人間と向き合うことができる人が注目される時代になる!?

素直に人間と向き合うことができる人が注目される時代になる!?




■素直に人間と向き合うことができる人が注目される時代になる!?

素直に人間と向き合うことができる人が注目される時代になる!?
素直に人間と向き合うことができる人が注目される時代になる!?

unsplash-logoJacek Dylag

最近いろんなことを考えてるけど、結局は「人間と向き合うこと」が答えになってしまうんですよね。

例えば、SEO(検索エンジン最適化)では、昔は機械的に〇〇をするとこういう評価をされるというのがわかりやすかったのですが、今はスマホやPCの前にいる人がどんなことを考えているかを考えて作る必要があるという答えになり、明確なわかりやすい答えは出なくなりました。

いろんな業界において最先端を進んでいるのが、音楽業界とゲーム業界だと思っているのですが、例えば、メタルギアソリッドのゲームデザイナーとして有名な小島秀夫さんインタビューで「あなたにとってゲームとは」という質問に対して、サービス業なので、人間をよく理解しないとダメであり、「ゲームとは人間を知る勉強」と答えています。

「ゲーム作りに大切にしていることは?」という質問に対しては、操作感(ゲームしていて気持ちいいかどうか)を大切にしていて、映画っぽいゲームといわれるが、ユーザーのことを考えていると答えています。

ゲームデザイナー小島秀夫さんインタビュー|メタルギアは制約から始まった|ゲームとは人間を知る勉強|ゲームセンターCX(2004年)

また、以前、堀井雄二さんがドラクエについて語る中で、『「人間くさい」ゲームにしたかった』と答えていました。

ゲームデザインを考えている人たちのインタビューを読むと、数学的な確率とは別に、確率についての体感値という話があり、おそらくその体感値こそが人間らしさ、人間くささなのではないではないかと書きました。

「お金2.0(佐藤航陽)」レビュー|ネットワーク・報酬系・ランダム性の視点から|トークンエコノミーや経済の民主化で自分自身の経済圏を作る時代になる!

掃除のおばちゃんにプレイさせて『バーチャファイター』開発。時代を先取りした鈴木裕のゲーム開発哲学 【鈴木裕氏×『鉄拳』原田勝弘氏】(2016/12/26、電ファミニコゲーマー)では、VRゲームの「サマーレッスン」において、ポリゴン部屋が全く部屋に見えないという違和感を感じたというエピソードが印象的です。

その違和感の原因は「部屋に蛍光灯がないこと」!

他にも、エアコンにダクトをつけたり、コンセントを差してみるともっと部屋に見えるようになっていくものの、女の子の部屋には見えない。

女性デザイナーに部屋を作ってもらうと、例えば、ぬいぐるみをたくさん置くようにすると「女の子の部屋」らしいものが出来上がったそうです。

ここで重要なことは、私たちがリアルな風景を見ているようで、実は意識的・無意識的に情報量を間引いているということがわかったということです。

VRゲーム作りに取り組みことによって、結果より人間について学ぶというのはすごく興味深い話でした。

このように考えると、ゲームを作るときには、人間らしさを知ることが遠回りなようでいて近道であるように思います。

「WIRED AI&CITY」では、AIについて向き合うことは「私たち人間とは何者であるか」を問うことになると書かれていました。例えば、完璧ではないこと≒不完全性が人間らしさの一面であり、完璧さは非人間的にしてしまうということです。

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ヴァーチャルモデルの話も同様で、人間臭さをどのくらい出すか、そのさじ加減を間違えると、人間と変わらないんじゃないか。

結論「人間とは?」につながります。

いろんなものについて西洋思想の行き詰まりが見えている世界で、何百年、何千年(は言いすぎですかね)も前に語られていた東洋思想に答えを見出す人が増えているのも結局は「人間」に素直に向き合った結果だと思うんですよね。

つまり、特定の業界に限らず、これから新しいモノ・サービスについて考える時には、より「人間と向き合うこと」が大事になってくるんじゃないでしょうか。