岸本周平和歌山県知事の死因は「敗血症性ショック」。敗血症性ショックとは?

【速報】和歌山県の岸本周平知事(68)が搬送先の病院で死亡 死因は「敗血症性ショック」県が会見 おとといには万博の開幕行事に参加(2025年4月15日、読売テレビ)によれば、岸本周平和歌山県知事の死因は「敗血症性ショック」だったそうです。

■敗血症とは?

国際医療研究センター病院によれば、敗血症とは、

感染症によって臓器障害が生じている病態をいいます。この臓器障害は心臓、肺、腎臓など生命に関わる主要な臓器の機能が低下していること

を指します。

また、敗血症は65歳以上の高齢の方がかかりやすい病気であり、高齢化が進む日本では注意すべき病気と言えます。

敗血症性ショックとは、その敗血症により血圧が危険なレベルまで低下し、ショック状態に陥った状態をいいます。

【参考リンク】

敗血症性ショックは、感染症が原因で血圧が危険なほど低下し、臓器がうまく機能しなくなる重い病気です。

この治療では、まず「ノルエピネフリン」という薬を使って血圧を上げ、場合によっては「バソプレシン」という別の薬を追加することがあるそうですが、いつバソプレシンを追加するのがベストかは、医者によって判断がバラバラで、明確なルールがないのが現状なのだそうです。

そこで、今回の研究では、AI(強化学習モデル)を使って、敗血症性ショックの患者にバソプレシンをいつ、どのタイミングで使うべきかをデータから導き出し、それが本当に患者の命を救うのに役立つかを調べました。

AIの提案の次のようなものだったそうです。

〇AIは、医者が普段行うよりももっと多くの患者(87% vs. 31%)にバソプレシンを使うべきだと提案。

〇使うタイミングも早め(ショックが起きてから平均4時間 vs. 5時間)。

〇ノルエピネフリンの量も少なくて済む(0.20 vs. 0.37 µg/kg/分)。

AIが提案したルールに従った場合、死亡率が下がる可能性が高いことがわかりました。

具体的に、AIのルール通りにバソプレシンを使った患者は、使わなかった患者に比べて死亡のリスクが約20%低かった(オッズ比0.81)そうです。

医者がバソプレシンを使うタイミングや頻度はバラバラでしたが、AIを使ってデータを分析すると、早めに、もっと多くの患者にバソプレシンを使うのが良いことがわかりました。

ただし、これは観察データ(過去の記録)に基づいた研究なので、実際にルールを使う前に、もっと詳しい臨床試験が必要だという前提で、AIを使って「どのタイミングで薬を使うか」という最適なタイミングを見つけることができれば、患者が病気で亡くなる確率が減る可能性があるということですね。