メンタル不調による経済的損失と医療費の比較

メンタル不調の影響、年間7.6兆円の生産性損失に!日本のGDPの1.1%に相当と試算/横浜市立大学

メンタル不調の影響、年間7.6兆円の生産性損失に—GDPの1.1%に相当と試算(2025年6月13日、横浜市立大学)によれば、働く人が「気分が沈む」「眠れない」といった心身の不調を抱えながら仕事を続けることで、日本全体では年間およそ7.6兆円の経済的な損失が生じていることが明らかになりました。

この損失額は日本のGDPの1.1%に相当し、精神疾患の医療費の7倍にも上ります。

メンタル不調による経済的損失と医療費の比較
メンタル不調による経済的損失と医療費の比較

【参考リンク】

健康と生産性の関係|出勤していても体調不良を感じている社員は労働生産性が下がっているによれば、治療にかかる医療費や欠勤(アブセンティーイズム)による損失よりも、業務遂行障害(プレゼンティーイズム)による損失が大きなコストになっているようです。

上記の2つを参考にすれば、心身の不調がある場合には無理して出勤して働くよりもしっかり休んだ方がよいのではないでしょうか?

最近は体調不良のために一定期間活動休止をする有名人のニュースをよく見かけます。

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なぜアスリートに休養が必要か?|高校スポーツ界でも休養日を設ける学校が増えている!|積極的休養(アクティブレスト)と消極的休養で紹介しましたが、休養には積極的休養と消極的休養があり、積極的休養(身体の疲れている時にウォーキングやストレッチなどの運動を軽めに行い、全身の血行を良くして疲労回復を早める休息法)と消極的休養(横たわるなどによって疲労回復をする方法)を比較すると、積極的休養を取った方が疲労回復スピードが速くなるそうです。

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「社員がみんな疲れ切って、しばらく家族にも会えなくて、休みが必要な時に、もう一段上のレベルで働いてもらうためにはどうしたらいい?『疲れてるのはわかるけど、あと10倍がんばって』って言うわけ?」

「Airbnb Story」(著:リー・ギャラガー)ではAirbnbのCEOチェスキーが会社をもう一段上のレベルに上げるためにどうすべきかを考えるときに、セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフから次のような返事をもらったそうです。

もっとがんばれとは言えないが、「考え方をアップレベル(一段階上げる)してほしい」と頼むことはできる

この考え方は私たちにも当てはまって、ただがむしゃらに従来型のやり方でやるのだけでなく、新しい考え方ややり方を取り入れることで成果をアップすることができることにつながるのではないでしょうか?

例えばリカバリーという考え方。

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がむしゃらに仕事をするのが好きな人も「リカバリー」を取り入れて、積極的休養をして自身の身体を最適化して、また仕事に臨むという考え方になれば、休むことが結果として仕事に成果アップにつながるということになります。

休養をとるというとネガティブなイメージを持つ人は、積極的休養(アクティブレスト)を行うというように考えるとよいのではないでしょうか。

そして、体からのサインにしっかりと向き合うこと。

早朝覚醒はうつ病の早期発見のサイン|早すぎる目覚め、その後なかなか眠れない場合は心が疲れている証拠によれば、早朝覚醒とは、起きようと思っている時間よりずっと早く目が覚めることで、「睡眠障害」の一つです。

睡眠障害には、なかなか寝つけない「入眠障害」と、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」もありますが、うつ病に伴う睡眠障害には早朝覚醒が多いので、うつ病を早期発見するサインになります。

つまり、私たち社会全体で生産性をアップする方法はつ。

1)心身の不調がある場合には無理して出勤して働くよりもしっかり休む=積極的休養
2)体からのサインを見逃さない。







P.S.

知的生産性を高めるためにも、眠気の兆しを検出した段階でいかにリフレッシュをするかがポイント!によれば、知的生産性を高めるには、眠気をおさえて覚醒度を適切に保つことが重要だと言われています。

既に眠い状態になってからではなく、眠気の兆しを検出した時に刺激を与えることで覚醒効果が大きくなり、その効果は温度・照度・芳香刺激など、刺激の与え方や組み合わせで、高められることがわかりました。