週150分の運動は心臓守る最低ラインで、心不全リスクを下げるには週560分~610分の運動が必要だった!




マカオ理工大学など中国の研究機関が英国Biobankのデータを用いた研究によれば、週150分運動するというガイドラインを守ると、どのフィットネスレベルでもリスクが約8-9%減少したものの、その効果は控えめなものであり、より大きな効果(心不全リスク30%以上減少)を目指すには、週560〜610分(約9〜10時間)という3〜4倍の運動量が必要であることがわかりました。

WHO身体活動・座位行動ガイドライン2020(日本語版)によれば、身体活動により、総死亡率や循環器疾患による死亡率の低下、高血圧や部位別のがん2、2型糖尿病の発症の予防、メンタルヘルス(不安やうつ症状の軽減)や認知的健康、睡眠の向上、および肥満の指標の改善といった様々な健康効果が得られますが、健康効果を得るためには、1週間を通して、中強度の有酸素性の身体活動を少なくとも150~300分、高強度の有酸素性の身体活動を少なくとも75~150分、または中強度と高強度の身体活動の組み合わせによる同等の量を行うべきであると推奨されています。

【参考文献】

ウエスト・体脂肪を減らすには中程度の強度以上の有酸素運動を週150分以上行うとよいという研究結果でまとめましたが、これまで週150分の運動について何度か取り上げています。

わずか40秒の運動が病気の予防や加齢の影響を受けやすい大腿筋の筋力量の減少を防ぐ!/早稲田大学によれば、WHOの身体活動に関する最新ガイドラインでは、1週間あたり150分以上の有酸素運動や週2回以上の筋力トレーニングが推奨されています。

筋トレで死亡・疾病リスクが減少 週30~60分を目安に|東北大学によれば、筋トレを実施すると、総死亡・心血管疾患・がん・糖尿病のリスクは10〜17%低い値を示し、総死亡・心血管疾患・がんについては週30〜60分の範囲で最もリスクが低く、糖尿病は実施時間が長ければ長いほどリスクが低くなることが明らかとなりました。

そうなると、筋トレをすればするほど健康にいいと思ってしまいますが、筋トレの実施時間が週130~140分を超えると、総死亡・心血管疾患・がんに対する筋トレの好影響は認められなくなり、やりすぎるとかえって健康効果が得られなくなってしまう可能性があることがわかりました。

一日30分または一週間に150分、体を動かすことは、ジムの運動・歩行・家事などに関係なく死亡リスクを低くする!|マクマスター大学によれば、一日30分もしくは一週間に150分のエクササイズをすると、どんな運動なのかは関係なく、死亡リスクが28%、心臓病リスクが20%減少することがわかったそうです。

今回のポイントはどんな種類の運動(身体的活動)でも一日30分もしくは一週間に150分の運動をすると健康に良いということがわかったことです。

週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓の中性脂肪が減っており、脂肪肝・NAFLDの改善が期待できるによれば、週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓中性脂肪が減っており、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の改善が期待できることがわかったそうです。

週250分の運動で脂肪肝改善 「やせなくても効果あり」―筑波大研究グループによれば、肥満の人は、週250分以上早歩きなどのやや強めの運動をすると、体重が減らなくても、肝臓に蓄積した脂肪が減少したり、善玉コレステロールや肝臓の炎症を防ぐ物質が増えていることがわかっています。

NHK「あしたが変わるトリセツショー」「コレステロール大解明!超悪玉コレステロールかんたん発見&対策」によれば、善玉コレステロールを増やすには運動が有効で、特に「有酸素運動」が有効で、「有酸素運動を1日30分以上×週3回以上または週に150分以上」をするといいそうです。

様々な研究において、1日30分または週150分以上の有酸素運動をすることが健康に良いといわれています。

しかし、今回の研究を参考にすれば、現在のガイドラインはあくまで万人向けの最低ラインのものであり、「週150分運動すれば十分」ではなく、人によって必要な量は違っていて、心血管保護にはもっと運動が必要であることがわかりました。

つまり、ガイドラインに頼ったものだと、最低ラインは維持できても「大きな健康リターンが得られる」というところまではいかないことから、「個別最適化」をする必要があるのではないでしょうか?

【参考文献】







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