Googleが絶滅危機言語の保護プロジェクトをスタート


interview

by glasseyes view(画像:Creative Commons)




Googleが絶滅危機にある言語を保護 プロジェクトをスタート

(202/6/22、RBB TODAY)

米Googleは21日(現地時間)、全世界の絶滅の危機にある言語を保存するプロジェクトをスタートしたと発表した。現在、実に全世界の言語の半数が絶滅の危機にあるという。

90%の言語が消失の危険性、米専門家が指摘-英紙でも取り上げましたが、現在、多くの言語が絶滅の危機にあるといわれています。

「天才が語る サヴァン、アスペルガー、共感覚の世界」(著:ダニエル・タメット)によれば、少数民族の言語は劣ったもの、野蛮なもの、と歴史的に考えられてきたことが、世界中の多くの言語の話者が壊滅的に減少した理由の一つであると書かれており、また、環境悪化が原因であるという説(90%の言語が消失の危険性、米専門家が指摘-英紙)があるなど、言語が消失している理由としては幾つかの要因が重なっているようです。

■言語が消失するということ

90%の言語が消失の危険性、米専門家が指摘-英紙

言語が失われるということは、世界にどのような影響をあたえるのでしょうか。

言語が失われると、その地域の文化や価値観が失われることを意味します。

「天才が語る サヴァン、アスペルガー、共感覚の世界」(著:ダニエル・タメット)に書かれているMITの言語学者だった故ケン・ヘールは言語の喪失についてこう語っています。

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MITの言語学者だった故ケン・ヘールは「言語の喪失は、この世界が被っているはるかに大きな喪失、つまり、あらゆる事柄に備わっている多様性の喪失の一部なのである」と述べた。

言語が消失するということは、世界から多様性が失われるということです。

今回取り上げた記事では、Googleが今回のプロジェクトを立ち上げたのは、

インターネットの普及は英語など一部の言語をより広め、少数派の言語の絶滅を速めたとの見方もあるため、ネガティブなイメージを払拭する狙いもあるとみられる。

と書かれていますが、多様性はクリエイティビティに欠かせないものの一つであり、言語が消失するという状況が続けば、世界からクリエイティビティが失われてしまうということをGoogleも考えているのではないでしょうか。