<糖尿病患者>熱心な運動で死亡リスク半分に|厚労省研究班


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■<糖尿病患者>熱心な運動で死亡リスク半分に|厚労省研究班

Jogger

by John Loo(画像:Creative Commons)

<糖尿病患者>熱心な運動で死亡リスク半分に…厚労省研究班

(2013/2/25、毎日新聞)

日ごろ熱心に運動している糖尿病患者は、ほとんどしない人に比べて死亡の危険性がほぼ半分に下がることが、厚生労働省研究班(主任研究者=曽根博仁・新潟大教授)の大規模調査で判明した。

厚生労働省研究班によれば、日頃から熱心に運動している糖尿病患者は、ほとんどしない人に比べて死亡の危険性がほぼ半分に下がるという結果が出たそうです。

糖尿病 運動で死亡リスク 半減

(2013/3/13、NHK生活情報ブログ)

その結果、心筋梗塞など糖尿病の合併症などで死亡するリスクが、運動量が最も多かったグループは、ほとんど運動していない、運動量が最も少ないグループの0.47倍と、半分以下になっていました。また、脳卒中を発症するリスクも、最も運動量が多いグループが最も少ないグループの0.57倍と、4割近く低いという結果になりました。

新潟大学などが参加する厚生労働省の研究班が行なった糖尿病患者を対象にした8年間の追跡調査によれば、運動量が最も多かったグループは運動量が最も少ないグループに比べて死亡リスクが半分以下になっていることがわかりました。

身体活動量と死亡との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

男女とも、身体活動量が多い群ほど、死亡リスクが低下しました。身体活動量の最小群と比較した場合、最大群の死亡リスクは、男性で0.73倍、女性で0.61倍と有意に低下していました。

国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、身体活動量の多いグループほど、死亡リスクが低くなることがわかっています。

ところで、どのくらい運動している人が「熱心に運動している」人になるのでしょうか?

運動量が「多い」群は、時速6キロのウオーキングに換算すると1日平均1時間10分、水泳では同30~40分程度の運動量。

ウォーキングで1日約1時間、水泳で1日約30分というのはかなりの運動量ですよね。

実際にこれだけの運動を継続していくのは難しいかもしれません。

ただ、運動にはカロリーを消費するだけではなく別の効果も期待できるようなので、ぜひやっていきたいですね。

曽根教授は「運動は血糖値や血圧を改善させるほか、ストレス軽減効果もあるのかもしれない」と話している。

1か月のハイキング生活で体はどのように変化するか?によれば、29日間で1日8~10時間のハイキングをした人は、ストレスホルモンともいわれるコルチゾールの値は平常が10-23μg/dLのところ、ハイキング前17.8μg/dL→ハイキング後10.8μg/dLと、コルチゾール濃度の正常範囲の最高値に達したそうです。

運動は、身体的にも、精神的にもよい効果があるのでやるようにしてくださいね。

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運動で筋肉を鍛えることによって、インスリンの効き方が良くなり、血糖降下に結びつきます。

ためしてガッテン(NHK)5月12日 AMPキナーゼを運動で活性化させ、血糖値や中性脂肪を下げる

・藤井宜晴教授(首都大学東京)

筋肉を動かすと、AMPキナーゼが活性化し、糖や脂肪を効率良くエネルギーに変えてくれることがわかったそうです。

インスリンと同等くらい強力なのだそうです。

・宮地元彦 (国立健康・栄養研究所 運動ガイドラインプロジェクトリーダー)

どんな運動でも筋肉に刺激が入るので、筋肉に刺激が入れば、好ましい結果が得られる。

血糖値を下げるグルット4活性術で糖尿病対策|たけしのみんなの家庭の医学

筋肉量が減ると、糖の保管場所が減る⇒血液に流れ込み、血糖値が上がる.

グルット4(GLUT4)は糖の保管に関わっている。

グルット4は筋肉の中にあるたんぱく質で、筋肉内に血液中の糖を取り込むという作用を持つ。

グルット4を活性化させるには、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが必要。

有酸素運動や筋トレといった筋肉の収縮を伴う運動をすることによって、インスリンなしで直接グルット4が活性化される。

※筋トレは短時間で効く!また、インスリンを節約することができる。

グルット4が糖を取り込み血糖値が下がる。

●筋トレの効果

1.筋肉の刺激によって直接グルット4が活性化する

2.筋肉量が増えることでグルット4も増加する

つまり、筋トレは血糖値を下げるには一石二鳥!

糖尿病の運動療法といえば、有酸素運動を想像する人も多いと思いますが、どんな運動であっても、筋肉に刺激が入り、血糖値を下げることに役立つので、まずはなんでもいいので運動をする習慣をつけるというのが大事なんですね。

なお、今回紹介した記事にもある通り、筋トレと有酸素運動を組み合わせると、更に良い効果が出るので、皆さん頑張りましょう。

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