「言語化できないけど心を動かすものが差異を生み出す」|#猪子寿之 さんと #落合陽一 さんの言葉より

Words Cloud 02/01-08/02 2009

by Greek Tweeters(画像:Creative Commons)




■「言語化できないけど心を動かすものが差異を生み出す」|猪子寿之さんと落合陽一さんの言葉より

「2020年、何やってたら楽しそう!?」落合陽一氏と語る未来のクリエイティブ【連載:Tehuのトップクリエイター七番勝負】

(2014/9/30、エンジニアtype)

「ヤバい」っていうのは言語化できないけど、その裏に心を動かす何かがあるっていうことなんですよ。

<中略>

面白い、とか面白くないとかじゃなくて、「やってみたらヤバいものができちゃったんだよね、言語化できないんだけど心が動く」っていうことの方がすごい。

「知の謎はインターネットで解き明かせるか」(Harvard Business Review 2015年7月号)で猪子寿之さんが同じようなことを語っています。

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すごくいいものだということが論理的に説明できないものは再現性が共有されないので、競争の差異を生みやすくなる。

<中略>

感動の再現性が言語化されにくい分野こそ差異を生みやすいのです。

それを伝えるものを人々は「アート」と呼んでいて、アート的な感動を言語で説明しようとするとうまくできないことが、逆にビジネスとしての差異を生む時代が来るんじゃないか。

言葉に出来ないけど、理論立てて言えないけど、何か心が動いてしまうものというのが大事なのだと思います。

最近思っていたのは、ユーザーにとって目の行き届いたサービスやプロダクトが多い一方で、驚くようなものやなんだかわからないけど感動してしまうようなものが生み出されていないんじゃないかということです。

落合陽一さんと猪子寿之さんの言葉を借りるならば、ユーザーの声というのは言語化できるものであり、それでは心が動くようなものは作れないのではないでしょうか。

言語化できないけど心を動かすもの。

そうしたものを生み出す努力をすることがこれからの時代は必要なのだと思います。

「心が揺れたところで決着はもうついていたんだ」(甲本ヒロト)

【追記(2015/9/11)】

総務省も認めた27歳の異能クリエイター・落合陽一「CGに見飽きた現代人を驚かせたい」

(2015/9/10、CINRA.net)

文脈は分からないけれど感動する。原理は分からないけれどすごい。そんなアート作品が増えれば、日常を彩るような新鮮な喜びが、もっと増えると思うんです

つまり、人の心に響くテクノロジーを使った製品やサービスが成功しているんです。感動を与えない製品の価値はなくなり、人の心を動かすことがますます重要になるでしょう。

仕組みはわからないけどすごいということはわかる。

感動するけど言葉では説明できない。

そんなものを追求していくことが大事なのでしょうね。

横尾忠則さんのツイートによれば、絵に集中すると言葉が頭から失われ、絵に言葉がちょっかいを出し始めると考えに支配される、とあります。

落合陽一と考える「AIの活かし方、人の役割」|FUJITSU JOURNAL

標準化の典型例が「言葉」。僕たちがふだん使っている言葉は、実は多様化していた古のものではなく、標準化された近代になって言わば強引に作られた(翻訳された)言葉だというのが僕の考え方です。近代的な言葉でいくら思考していても、近代的人間性を突破するくらいの斬新なアイデアは生まれません。

言葉で思考すると、言葉にできない大事な何かをぽろぽろとこぼしている可能性があり、イメージや映像で思考することによって、標準化された世界を飛び越えることができるかもしれない。

そう考えると、誰かにそのイメージを伝えるときには、アートや映画のようなもので例えることが大事なのではないでしょうか。







P.S.

落書きは、集中力の維持、ひらめき、情報の記憶に役立つ!?

カナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学で医学部に通うマルヤマ・ミチコさんは、授業を受けている最中にキーワードを書きとめ、その後「その日の落書き」を描いて学習した内容をまとめる。胃液分泌やヘルニアなど授業で学習した内容の絵を描きながら、理解していないところの不足を補うのだという。

このことは、どうしても言語化できないものがあることを示す一例ではないでしょうか。

あることを言葉にしてしまうと、そこからこぼれてしまう何かができてしまうのです。

もしかすると、その人にとっては、そのこぼれてしまう何かにこそ価値があるのかもしれないのです。

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