> 健康・美容チェック > 目の病気 > iPS細胞から目のもととなる組織を作成 角膜の難病患者に移植する臨床研究へ|大阪大
【追記(2019/8/30)】
大阪大学眼科の西田幸二教授らのグループは、角膜の表面が傷つき失明状態にある角膜上皮幹細胞疲弊症の患者に、他人のiPS細胞を培養して作られた角膜シートを移植後、失明状態だった女性の視力は回復しているそうです。https://t.co/Lc0bY3snRVhttps://t.co/WhlkqFoahj
— ハクライドウグルメ🍳💓 (@hakuraidou) August 29, 2019
(2016/3/10、時事通信)
人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から目のもとになる組織を作製し、目の発生段階を再現することに成功したと、大阪大の西田幸二教授らの研究グループが発表した。この組織から角膜上皮を作る技術も開発しており、角膜の難病患者に移植する臨床研究を来年度中に申請する予定。
大阪大の西田幸二教授らの研究グループによれば、iPS細胞)から目のもとになる組織を作製し、この組織から角膜上皮を作る技術を開発しており、来年度には角膜の難病患者に移植する臨床研究を行う予定なのだそうです。
世界初の「IPS」移植手術、患者「視界明るい」(2014/9/13)によれば、iPS細胞から網膜細胞を作り、滲出型加齢黄斑変性の手術はすでに実施されています。
→ 加齢黄斑変性 については詳しくはこちら
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今回のポイントは、角膜上皮を作る技術を開発していることです。
ただ、角膜や水晶体など目の前部と、後部の網膜などの両方を同時に作る技術はなかった。
(2016/3/10、産経新聞)
西田教授らの臨床研究は、「スティーブンス・ジョンソン症候群」など角膜上皮が損傷する病気が対象。
今後は角膜内皮の臨床研究も進めていくそうです。
■まとめ
今回の研究は、角膜だけでなく、目のほかの部分の再生医療にも役立つ可能性があるということですので、期待したいですね。
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