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筑波大学教授(眼科学) 大鹿哲郎さんによる基調講演をまとめたこの記事では、加齢黄斑変性の症状・予防・治療について詳しく紹介されています。
→ 加齢黄斑変性症|症状・原因・治療・サプリメント について詳しくはこちら
この記事から加齢黄斑変性のポイント・特徴を抜き出してみたいと思います。
(2010/6/14、読売新聞)
■加齢黄斑変性とは
網膜の中心部、黄斑が傷んでしまう病気です。
あまり知られていませんが、非常に増えています。65歳以上では、早期の加齢黄斑変性は4・5%、進行した加齢黄斑変性で1・1%、100人に1人は多い。本当にものが見づらくなりますから。
昔は日本人には少ないと言われていましたが、生活様式、特に食事の欧米化に伴って増えています。
どういう人に多いのか。50代から始まることが多い。理由はわかりませんが、男性は女性の3倍です。喫煙や強い光はだめ。野菜嫌いの食生活もだめです。
加齢黄斑変性は、加齢にともなって高齢者に多く発症することから黄斑部の老化現象が主な原因と考えられています。
食事の欧米化に伴い、日本人にも増えてきているそうで、男性は女性の3倍なのだそうです。
加齢黄斑変性は、喫煙している人や強い光を浴びる人、野菜嫌いの食生活をしている人に多いようです。
■加齢黄斑変性の予防
予防にはその逆です。禁煙する。強い光を避ける。紫外線などの波長の短い方の光を避ける。サプリメントで完全に進行を抑えたりとか治したりとかできませんが、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチンは一応いいといわれています。だから根気よく取らなければいけませんが、何より食生活が大事だと思います。抗酸化作用のある野菜を食べる。肉ではなくて魚中心の日本の食事はいいと言われます。バランスよく摂取することです。
加齢黄斑変性の予防には、
- 禁煙
- 強い光を避ける
- 紫外線を避ける
- ビタミンC、ビタミンE、βカロチンを摂る。
- 抗酸化作用のある野菜を食べる。
- 魚を積極的に食べる。
という生活習慣が良いようです。
■加齢黄斑変性の症状
視力が低下します。ゆがんで見えることが特徴です。視野の真ん中が暗くなって見えづらくなります。
初期の症状としては、モノが歪んで見えたり、視力が低下します。
末期の症状となると、視野の真ん中がすっぽりと穴が開いたように暗くなって見えづらくなります。
■加齢黄斑変性の検査
こういった症状は目の検査をして見つけます。眼底の写真を撮る。蛍光眼底造影では、腕の血管から色素を注射して、眼底の血管から色素が漏れていないか、異常な血管がないかを調べる。最近は光干渉断層計(OCT)といって、網膜の断面を調べる検査も行います。網膜の一部が膨らんでいると異常です。
目に触らなくても異常のわかる検査があります。縦横に規則正しく引かれた直線を見て、ゆがみがあるか調べる視野検査(アムスラーチャート)です。線がゆがんで見えたり、黒くなったりしていないかを検査します。
自分でも判断できます。片方の目だけで将棋盤や障子を見て、本来なら真っ直ぐの線がゆがんでいないかを調べます。
簡易的な診断としては、片方の目で障子などの碁盤の目を見てみて、ゆがんでいないかみてみましょう。
ただし、やはりきちんとした診断をするには、眼科で診てもらうことをおすすめします。
■加齢黄斑変性の治療法
数年前までは、全く治療法がありませんでした。最近は二つの治療法があります。一つは光線力学療法(PDT)です。腕に色素、検査で使うのとは別の色素を注射すると、網膜の新生血管にたまります。そこにレーザーを当てて、異常な新生血管をやっつけます。
最新の治療法がVEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤を目の中に直接、注射する方法です。1回ではだめで、1か月おきに何度も打つ必要があり、大変です。費用もかかります。
ただ、全員がこれらの治療の対象になるわけではありません。悪い新生血管がある場合だけで、悪い新生血管がなくて、黄斑部が傷んでいるだけの場合は、治療してもあまり改善が望めません。
加齢黄斑変性の治療法としては2つ。
1.光線力学療法
2.VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤を目の中に直接、注射する方法
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