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【目次】
■2012年に「がん」と診断された人は約86万人
がん患者、12年86万5238人に増加 男性の大腸がん急増
(2016/6/29、日本経済新聞)
国立がん研究センターによる全国47都道府県のがん患者数の最新データによれば、2012年にがんと診断された人は約86万人と過去最多だったそうです。
国立がん研究センターによれば高齢化の進行が原因としています。
参考画像:日本のがん罹患数・率の最新全国推計値公表2012年がん罹患数86.5万人|国立がん研究センタープレスリリース(2016/6/29)
■男性では大腸がんの患者が急増
男性では、11年に4位だった大腸がんの患者が急増して2位となった。
<中略>
部位別にみると、男性が胃、大腸、肺、前立腺、肝臓の順になった。前立腺がんは増勢が止まったものの、大腸がんが増えている。女性は乳房、大腸、胃、肺、子宮の順で11年と同じだった。
男性のがん、「大腸がん」が初の1位、「胃がん」を抜き(2015/8/4)で紹介した国立がん研究センターが公表した「がん診療連携拠点病院」(409施設)の2013年の診療実績によれば、男性の部位別症例数では、大腸がんが初めて1位になっており、今回の記事を合わせても、男性の大腸がんが増えていることがわかります。
「がん診療連携拠点病院」(409施設)の2013年の診療実績による部位別症例数のデータは次の通り。
【日本の男性】
- 大腸がん
- 胃がん
- 前立腺がん
- 肺がん
【女性】
- 乳がん
- 大腸がん
- 肺がん
- 胃がん
■がんの種類に地域差がある
がんの種類によって罹患率に地域差があり、胃がんは東北地方や日本海側で高い傾向にあることも分かった。肝がんは西日本で高い傾向がみられた。乳がんは東京で非常に高かった。
●胃がん
参考画像:日本のがん罹患(りかん)数・率の最新推計値公開|国立がん研究センタープレスリリース
以前も取り上げましたが、なぜ胃がん患者は日本海側で多い傾向にあるのか?で紹介した国立がん研究センターによるがんと診断された患者数の都道府県別の推計値によれば、「胃がん」は、特に地域の特徴が顕著に現れており、日本海側の県で平均よりも多い傾向にありました。
なぜ、胃がん患者は日本海側で多い傾向にあるのでしょうか?
理由としては、今回の記事によれば、食塩の摂取量といった食生活が関係しているのではないかということでしたが、一番大きな要因はピロリ菌を持っているからではないでしょうか。
胃がんの原因としては、最近の研究によって、ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)が大きく関わっているのではないかと考えられています。
ピロリ菌感染者6000万人!|あさイチ(NHK)によれば、胃がん患者の98パーセントがピロリ菌の感染者であったという調査結果があるそうです。(もちろん、ピロリ菌感染者が必ず胃がんになるわけではありません。)
もしかすると、日本海側ではピロリ菌に感染しやすい環境、例えば、ピロリ菌感染者の親が口をつけた食べ物を子供に与える習慣を持つ家庭が多い、ピロリ菌がいる井戸水を使用していたりといったことがあるのかもしれません。
→ 胃がん|胃がんの症状・原因 について詳しくはこちら
●肝がん
参考画像:日本のがん罹患(りかん)数・率の最新推計値公開|国立がん研究センタープレスリリース
肝臓がんは近畿以西の西日本に多い傾向があります。
肝臓がんになるほとんどの原因はウイルス性肝炎(B型肝炎・C型肝炎)から肝硬変になったものであるため、肝臓がんの予防するためには、肝硬変になる前に、肝炎ウイルス検査や肝機能検査を行ない、肝炎を早期に発見し、治療を行うことが第一です。
また、糖尿病の人はそうでない人に比べて、肝臓ガンになるリスクは1.97倍高いそうです。
→ 肝臓がん について詳しくはこちら
【関連記事】
●乳がん
乳がんは東京で非常に多かったそうですが、乳がんが高くなる要因に当てはまる人が多いのかもしれません。
乳がんリスクが高くなる要因
- 初潮が早い(11歳以下)
- 閉経が遅い(54歳以上)
- 初産年齢が高い(30歳以上)
- 妊娠・出産歴がない
- 授乳歴がない
- 祖母、親、子、姉妹に乳がんの人がいる
- 肥満度が高い(閉経後)
- 喫煙している
- 大量に飲酒する習慣がある
- 運動不足
→ 乳がんの症状・原因・ステージ分類・検査・予防法 について詳しくはこちら
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