「血管の病気」カテゴリーアーカイブ

若い痩せている女性も糖尿病になるリスクはある?




若い女性のやせ、「国民健康の脅威」|健康への影響や低体重児の増加の懸念(2012年)に若い女性のやせがもたらす悪影響について、骨粗鬆症の発症リスクや総死亡リスクの上昇のほか、将来の生活習慣病の発症リスクが高いとされる低出生体重児(2500グラム未満)の増加などを紹介しました。

若い女性の「やせていてもメタボ」に警鐘 不妊や骨粗鬆症、糖尿病のリスクも みんなで考える 思いやりのカタチ(2024/5/1、産経新聞)でも同様に、女性のやせのもたらす影響として、月経異常(エストロゲンの分泌量の低下を招き無月経を引き起こす)、2500g未満の低出生体重児のリスク要因となっていること、将来の骨粗しょう症リスクについて紹介されています。

今回注目したのは糖尿病リスクの上昇です。

糖尿病の専門医でもある田村教授は「やせているのに、血糖を下げるホルモン『インスリン』の効きが悪くなり、食後に高血糖となる『耐糖能異常』となっている若い女性が多くいることが研究結果で分かってきた」と説明する。

なぜ痩せている女性は糖尿病リスクが高くなるのでしょうか?

痩せた女性は糖尿病リスクが高い?若年女性に多い”やせメタボ”とは【順天堂大学・田村教授】によれば、痩せている女性には、1)筋肉量が少なくて体重が低く、2)運動量が少ない、3)エネルギー摂取量が少ない、「エネルギー低回転型」の人が多い傾向があるそうです。

「エネルギー低回転型」のためか肥満者と同様のインスリン抵抗性が背景にあり、痩せているのに、インスリンの効きが悪く、糖や脂肪の代謝に異常をきたしてしまうような状態を“やせメタボ”(代謝的肥満)と呼ぶそうです。

※インスリン抵抗性とは、肝臓や筋肉、脂肪などでのインスリンの働きが低下する状態で、インスリン抵抗性が強いと、糖尿病脂肪肝メタボリックシンドローム高血圧脂質異常症高脂血症)・動脈硬化を招く原因となります。

つまり、痩せている女性の糖尿病リスクを下げる方法としては、筋肉を増やす、正確に言えば、筋肉の質を向上させインスリンの効果を高めることが重要ということですね。

具体的な方法としては、1)筋トレ(少し強度のある運動)、2)たんぱく質の摂取、3)糖質を摂り過ぎない。

■まとめ

痩せているからと言って糖尿病のリスクがないというわけではないということは新しい発見ですね。

糖尿病予防に限らず、たんぱく質を摂取して筋トレを行ない筋肉量を増やすというのは、健康的な体づくりにも欠かせないことなのでぜひやっていきましょう!







ピッカリ投法で人気だった元近鉄&中日の佐野慈紀さん、糖尿病からの感染症が進み、右腕切断手術へ




元近鉄&中日の佐野慈紀氏が右腕の切断手術へ「思い出も語り尽きない」(2024/4/30、livedoor)によれば、元近鉄&中日の佐野慈紀さんは糖尿病の影響で感染症が進み、右腕を切断する手術を行なうそうです。

これまでにもブログによれば、2023年4月に「重症下肢虚血」による感染症で緊急入院し、右足中指を切断し、24年1月には「心臓弁膜症の発覚 血流の悪さに懸念が増える。動脈硬化が激しく回復がままならない。糖尿病による影響は恐ろしい。これ以上感染を広げない為に洗浄の繰り返し。毎回激痛が走る」と説明しています。

■まとめ

糖尿病を長い間治療などを行なわず、そのままにしておいた結果、ひどくなると糖尿病の合併症が起こります。

糖尿病の症状ははじめのうち、痛みなどの自覚症状がないため、検査で血糖値が高かったり、治療が必要といわれたことがあっても、そのまま治療を受けない人が多いです。

しかし、糖尿病を長い間そのままにしておき、ひどくなると糖尿病の合併症を引き起こします。

糖尿病による腎臓障害で人工透析を始める人も多く、また糖尿病が原因の視覚障害や糖尿病神経障害(手足のしびれ・壊疽など)が発生することもあります。

糖尿病の合併症の中で最も早く出てくるのが「糖尿病神経障害(とうにょうびょうしんけいしょうがい)」です。

糖尿病神経障害の初期症状として、「足の裏のしびれ」や「疼痛(とうつう)」(ズキズキとうずくような痛み)が起こります。

その後、「手の指の先のしびれ」の症状が現れます。

人によって症状はさまざまで、ひどくなるとケガや火傷の痛みに気づかなくなることもあります。

痛みに気づかなくなるというのは怖いことで、足の痛みが感じなくなることで靴擦れや足の傷ができても気づきにくく、また、細菌の感染への抵抗力が弱くなることによって、足が壊死してしまい、切断にまで至ってしまうこともあるそうです。

特に足の冷えを感じて、糖尿病の人は、危険なのだそうです。

糖尿病は怖い病気なので、まずは予防を、そして糖尿病と分かったら早めに治療を行ないましょう。

【追記(2024/5/16)】

元近鉄・佐野慈紀氏 右腕切断後「やれることがあったんじゃないか」と痛感…「糖尿病は本当に怖い」心から訴え(2024/5/15、FLASH)によれば、佐野さんは不摂生をしておらず、毎朝ウォーキングを行ない、糖尿病の治療にも取り組んでいたそうです。

ただ透析やインスリンによる治療を行なっていたことや食生活の改善は難しいというコメントがあったことから、初期の段階で糖尿病の治療を行なえなかったこと(気づくのが遅かったなど)や体を動かすことによる糖尿病の運動療法には前向きでも食事療法はうまくできなかったことなどもありそうですね。

改めて糖尿病は怖い病気なので、日ごろから良い生活習慣を意識し、糖尿病と診断されたら、医師と相談して早めのうちに治療に取り組んでいきましょう。

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日本糖尿病学会、血糖測定機能をうたうスマートウォッチについて注意喚起

健康・美容チェック > 糖尿病 > 血糖値 > 日本糖尿病学会、血糖測定機能をうたうスマートウォッチについて注意喚起

皮膚に刺すことなく(非侵襲的に)血糖値を測定できるスマートウォッチがあるという広告がありますが、血糖測定機能をうたうスマートウォッチ(腕時計型デバイス)について(2024/4/23、日本糖尿病学会)によれば、2024年4月現在、指先穿刺や皮下センサー留置のための皮膚穿刺をすることなく、血糖値やグルコース値を測定できる医療機器はなく、米国食品医薬品局(FDA)はこれらの機器の安全性と有効性は FDA によって審査されておらず、これらの機器を使用すると血糖値が不正確に測定される可能性があるため、皮膚への穿刺をせずに血糖測定できるとうたうスマートウォッチやスマートリングを使用しないよう警告しています。

【関連リンク】

今回のニュースによれば、FDAはこれらの機器の安全性と有効性は審査されておらず、血糖値が不正確に測定される可能性があることから推奨しないと警告していますが、ここでいくつか考えないといけないポイントがあります。

1)FDAが推奨しないだけで非侵襲的に血糖値を測定できる技術の根拠があるのか?

2)理論的には可能だが現実的に正確に安全に計測できるデバイスがまだ生まれていないだけなのか?

非侵襲性(身体を傷つけることなく)であることは身体への負担が少ないというメリットがあり、これまでもスマホのフラッシュやカメラ機能を使い、血糖値管理ができる技術が研究されている!?では大学で研究がされていることを取り上げてきました。

【関連記事】

利用する側からすると、できるだけ体の負担がなく(非侵襲的)、またできるだけ自動的に計測できるデバイスが理想的ですよね。

非侵襲的に血糖値を測定できる理論があるという前提に立っていましたが、もしこれがないのだとしたら問題ですし、もしも理論的に可能だとしたら、現時点では基準をクリアーしたものは存在していないよという明確なメッセージを伝えないといけません。

■まとめ

日本では、「糖尿病が強く疑われる人」が調査以来初めて1000万人(推計)に到達|厚生労働省調査によれば、糖尿病予備軍を含めて1千万人いるといわれていて、世界でも糖尿病人口が増えています。

糖尿病患者を増やさないように血糖値をいかにコントロールするかは世界の課題です。

そのためにもいつか簡単に血糖値を測定・コントロールできる機器ができるといいですね。

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木下医師がエビデンスにない糖尿病治療を紹介する番組には出られないと途中退席。改めて糖尿病の食事療法について考えてみました!




人気YouTube番組でまさかのトラブル ジャガー横田夫が出演者一喝、途中退席…「医師としてやめてほしい」によれば、ジャガー横田さんの夫で医師の木下博勝さんが基本カロリー制限が糖尿病の治療原則であり、医師の立場として、エビデンスにない治療(今回で言うと糖質制限による糖尿病治療)を紹介する番組には出られないと発言したことが話題になっています。

糖質制限食を糖尿病の食事療法としては薦めない-日本糖尿病学会提言(2013/3/19)で紹介した日本糖尿病学会の提言によれば、炭水化物のみを極端に制限した糖質制限食は現時点では十分なエビデンスがそろっていないため薦められず、総エネルギー摂取量の制限を糖尿病治療の食事療法として薦めるということになっています。

食事療法の見直しへ日本糖尿病学会が動き出す(2018/12/25、ケアネット)によれば、日本糖尿病学会が主催する「食事療法に関するシンポジウム」において、糖質制限の流行、高齢者の低栄養が問題となる中、糖尿病の食事療法について検討すべき問題が出ていました。

1)総エネルギー摂取量設定法をめぐる課題

エネルギー必要量には個人差が著しく、個々のさまざまなデータ(脂質、血圧など)の改善度を評価しながら設定をするのが必要ではないか?

2)糖尿病患者のフレイル・サルコペニアのリスク

高齢者の糖尿病患者の食事療法では、一律にエネルギー量のコントロールだけでなく、認知症やサルコペニア、フレイルなどを総合的に考えた栄養の摂取もあわせて考えないといけない。

荒木 厚氏(東京都健康長寿医療センター/日本老年医学会)によれば、「ビタミンD低下はサルコペニア、ビタミンB2やカロチン摂取低下は認知機能低下、タンパク質摂取低下は筋肉量および下肢機能低下などのフレイルに関連する」と述べ、「タンパク質1.0g~1.5g/kg体重の摂取がサルコペニアの予防に大切である」と解説し、ロイシンを考慮した食事療法も推奨しています。また、「後期高齢者はタンパク質摂取が低い群で死亡リスクが高くなる。さらに、「緑黄色野菜の摂取量がHbA1cや中性脂肪値にも影響する」としています。

つまり、糖尿病だけで考えると総エネルギー量をどうコントロールすればいいかだけを考えればよかったのですが、高齢者の食事のとり方やQOLを考えると、例えばたんぱく質多めの食事にすることでフレイル対策・サルコペニア予防につながるというように、単純な食事療法ではなく、個々の状況に合わせたものを考えていく必要があるというように変わってきています。

3)糖尿病の食事療法で肥満患者以外へのカロリー制限を中止

山田 悟(北里大学北里研究所病院糖尿病センター)さんによれば、2016年にカロリー食によるサルコペニアリスクを示す論文報告を機に肥満患者以外へのカロリー制限を中止したそうです。

簡単に言えば、欧米の糖尿病患者は太っている人が多いことからカロリー制限による肥満の治療が推奨されるが、日本人の糖尿病患者はBMI 24前後の患者が多いため、肥満治療をしても治療にならないのではないか、糖質制限食を含めたエビデンスをベースとした日本人のための2型糖尿病の食事療法を導入していく必要があるのではないかといっています。

■まとめ

このように糖尿病ガイドラインをベースとしたエビデンスによる糖尿病の食事療法といっても、少しずつ考え方が変わっているのがわかります。

総エネルギー量に個人差があるけどその治療法でいいのかな?

エネルギー量をコントロールするという糖尿病の食事療法は正しいのかもしれないけど、それをするとフレイルやサルコペニアリスクが高くなるけど大丈夫かな?

カロリー制限による肥満の治療で糖尿病治療をするのは肥満の糖尿病患者には当てはまるけど、やせ形の糖尿病患者に当てはまるのかな?

といった一つ一つの疑問を改めて考えて頂いて、個人個人に合った糖尿病の食事療法が提供されるようになるといいですね。

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「健康日本21」で定める新たな健康長寿のための数値目標とは?




厚生労働省が2024年度から始める次期の国民健康づくり計画「健康日本21」で定める数値目標が興味深いですね。

1)1日の野菜摂取量(2032年度)

現状281g→目標350g

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるでも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

日本人全体の野菜の摂取量を増やすには低所得者対策をすることが大事なのではないでしょうか?

野菜(ビタミン・食物繊維・葉酸・ポリフェノールなど)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条
【関連記事】

2)果物摂取量

現状99g→目標200g

野菜や果物を多く摂取する人は死亡リスクが低下する|人間総合科学大で紹介した人間総合科学大のの奥田奈賀子准教授の研究グループによれば、野菜や果物を多く摂る人は、脳卒中や心臓病などの循環器疾患で死亡するリスクが低下するそうです。

野菜と果物を1日に計280グラム程度摂取した群と計490グラム程度摂取した群を比較すると、野菜や果物を多く摂った群は少ないグループより死亡リスクが28%低かったことがわかりました。

3)食塩摂取量

現状10.1g→目標7g未満

●高血圧

血液中の水分量をコントロールしているのが塩分です。

血液中の塩分が適量であれば、血液中の水分量も正常で、血流も正常になります。

しかし、塩分には水分を引き寄せる働きがあり、血液中の塩分が多くなると、それだけ引き寄せられる水分量も多くなるため、血液の水分量も増加してしまい、血管の壁にかかる圧力が高くなってしまう、つまり、高血圧になると考えられます。

塩分の摂り過ぎ

→血液中の塩分濃度が高まる

→体が血液中の塩分濃度を薄めようと働くため(浸透圧を一定に保つ)、血液中に水分が取り込まれる

→血管の中の血液の量が増えることによって、血管に圧力がかかり、また、心臓への負担も大きくなる

血圧が上がる

→高血圧

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら

●腎臓

【#世界一受けたい授業】腎臓にいい食べ物・腎臓に悪い食生活とは・CKD(慢性腎臓病)(横尾隆)

塩分の多い食事を続けると腎臓に負担がかかります。

「慢性腎臓病」が悪化すると、老廃物が血管の内皮細胞を傷つけることによって、脳卒中、心筋梗塞など血管の病気になるリスクが高くなります。

腎臓は『肝腎連関』『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要|#NHKスペシャルで紹介した京都大学大学院医学研究科の柳田素子教授によれば、腎臓は『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』『肝腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要となっているそうです。

腎臓が悪くなると他の臓器も悪くなるので、いかに腎臓を健康に保つかはとても大切なのです。

腎臓に良い食事としては、塩分を減らす工夫、つまり減塩を行なうこと。

厚生労働省によれば、一日の塩分の目安は、男性8g、女性7gで、日本人の平均は12.3gなのだそうです。

カリウム・カルシウム・マグネシウム・食物繊維には、増えすぎた塩分を効率よく体外へ排出させる効果があります。

カリウムは、血液での濾過装置である腎臓に作用すると考えられており、余分な塩分をより多く体外へ排出すると考えられています。

4)喫煙率

現状16.7%→目標12%

5)睡眠6-9時間

現状54.5%→目標60%

「ヤクルト1000」の人気から考える現代人の健康の悩みとは?では、ヤクルト100の人気から、それだけ現代人の生活がストレスでいっぱいで、眠れない・起きれない人が多いということであり、自律神経が乱れている人が多いのではと考えられます。

→ 夜眠れないという悩みを抱えているあなたに。不眠の原因とは?不眠対策!良質な睡眠をとる方法

日本の働く女性は世界で一番寝ていない!?|睡眠時間が短い理由とは?によれば、日本の働く女性は世界一睡眠時間が短いそうです。

また、なぜ日本の赤ちゃんは世界一睡眠時間が短いのか?によれば、日本の赤ちゃんは世界一睡眠時間が少ないそうです。

母親が忙しくて子どもの生活リズムが遅くなりがちになっていることも睡眠不足の子どもが増えている理由なのかもしれません。

日本人の7割が睡眠不足? 親子で知りたい、睡眠のリズムを整えるコツ(2021/9/1、朝日新聞)によれば、経済協力開発機構(OECD)の調査による各国の平均睡眠時間を見ると、日本人の睡眠時間(7時間22分)は33カ国の中でも最低となっています。

つまり、日本人全体が睡眠不足なんです!

睡眠と生活習慣病には関係があり、糖尿病高血圧睡眠時無呼吸症候群脂肪肝肝臓がん、認知症になりやすいといった研究がされています。

最近注目されているのは「睡眠負債」という考え方。

「#睡眠負債(SLEEP DEBT)」|わずかな睡眠不足の影響が脳のパフォーマンスの低下・病気のリスクを高める|#NHKスペシャルで紹介された「睡眠負債(Sleep Debt)」とは、わずかな睡眠不足の影響が、まるで借金のように積み重なることで、知らず知らずのうちに脳のパフォーマンスを低下させたり、病気のリスクを高める恐れがあるという考え方です。

睡眠を改善することは一日一日のパフォーマンスだけでなく、健康を守ることにもつながるんですね。

6)足腰に痛みのある高齢者(人口1000人当たり)

現状232人→目標210人

ロコモティブシンドローム(骨や関節などの運動器の障害のため、要介護状態になる危険性が高いことを示す概念)を防ぐことは要介護になる高齢者を減らすことにつながります。

ロコモティブシンドロームの要因となる病気は、骨粗鬆症・変形性関節症・脊柱管狭窄症の3つの病気。

こうした病気になることで、運動器の障害が生まれ、要介護状態になる危険性が高くなります。

●変形性膝関節症

関節痛は、高齢になると、ほとんどの方が持っているといわれています。

その関節痛の多くが、関節軟骨の磨耗が原因の、「変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)」です。

通常、軟骨は、柔軟性と弾力性、なめらかさを持っており、関節のスムーズな動きを支えています。

しかし、老化や過激な運動などで、軟骨の消耗が進むと、骨同士が直接こすれあい、強い痛みを感じます。

つまり、変形性膝関節症とは、膝関節のクッションである軟骨のすり減りなどが原因となって、関節が変形したり、膝関節に炎症が起きたりすることで痛みが生じる病気です。

変形性膝関節症(関節痛や膝痛)に当てはまる方は、正座のしにくい方や階段の上り下りがつらい方、立ち仕事の多い方に多いです。

→ 膝が痛い|関節痛・変形性膝関節症 について詳しくはこちら

●脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症とは、神経の通り道である脊柱管(せきちゅうかん)が狭くなり、神経の通りが悪くなることで、背骨の内部の神経が圧迫されて足腰のしびれや痛みが出る病気です。

●骨粗しょう症

骨粗しょう症の原因は、カルシウム不足です。

血中のカルシウム濃度は一定ですので、カルシウムが不足し始めると、骨のカルシウムから補填をするようになります。

つまり、血中のカルシウムが不足すればするほど、骨のカルシウムも減っていくことで、骨がもろくなり、骨粗しょう症につながっていきます。

また、日光にあたることもなく運動もあまりしない生活を続けていると、骨の形成に大切なビタミンDが活性化されず骨粗鬆症になってしまいます。

骨粗しょう症を未然に防ぐためにも、若いうちから骨密度を高めるために、骨を健康に保つ6つの栄養を摂るようにしましょう。

  1. カルシウム
  2. タンパク質
  3. ビタミンD
  4. ビタミンK
  5. マグネシウム
  6. 亜鉛

→ 骨粗鬆症 について詳しくはこちら

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7)地域とのつながりが強いと思う人

現状40.1%→目標45%

フレイルにより認知症を発症するリスクが高い!身体活動と認知機能は互いに影響を及ぼし合っている!によれば、フレイルにより認知機能も低下しやすくなり、認知症を発症するリスクが高いことが報告されているそうです。

また、認知機能が低下すると筋力や身体活動量、ADL(日常生活動作)が低下し、フレイル状態を招きやすくなり、うつや不安など精神面にも悪影響を及ぼすために、人との交流が少なくなりひきこもってしまうなど社会的なつながりも薄くなってしまい、身体活動と認知機能は互いに影響を及ぼし合っているそうです。