ペプチドワクチン療法 膵がん新薬開発 次期治験に期待
(2012/3/4、産経新聞)
がんの新しい治療方法として期待が高まる「がんペプチドワクチン」について、膵(すい)がんに対する最終段階(第2・3相)の臨床試験(治験)が行われ、有効性が確認できなかったとの結果が出た。
治験を主導した創薬ベンチャー、オンコセラピー・サイエンス(川崎市、角田卓也社長)が先月28日、発表した。世界初の可能性を持つ医薬品の誕生が期待されたが、治療効果を科学的データで裏付ける難しさが浮き彫りになった。
同社は今後、新しいワクチンの開発にシフトし、近く膵がんに対する別の治験(第3相)を開始する。
外科、抗がん剤、放射線といった治療法に次ぐ“第4のがん治療法”として期待されている「がんペプチドワクチン療法」についてすい臓がんに対する治験が行われましたが、有効性が確認できなかったそうです。
引き続き、開発を続けていくということですので、期待したいですね。
by Ben Freedman(画像:Creative Commons)
がんワクチン療法 「高度医療」に認定 第4の治療法、高まる期待
(2010/5/19、産経新聞)
外科、抗がん剤、放射線といった治療法に次ぐ“第4のがん治療法”として期待されている「がんペプチドワクチン療法」について、厚生労働省の先進医療専門家会議が18日、健康保険法に基づく「高度医療」に認定した。
がんペプチドワクチン療法について、国が一定の有効性を評価したもので、国民病であるがんの新たな治療法確立へ期待が高まりそうだ。
久留米大(福岡県久留米市)などが開発、申請していた。
がんペプチドワクチン療法が高度医療に認定され、第4の治療法として期待されるようです。
この治療法は、がん細胞を攻撃する免疫細胞が、がん細胞の表面にあるペプチド(タンパクの断片)を攻撃する性質を利用。
ペプチドそのものには害がないため、ペプチドをワクチンとして体内に大量に注射することで、免疫細胞を増殖・活性化させ、がん細胞への攻撃を促進させる。
現在の技術ではがん細胞を減らすことは難しいが、がん細胞の増殖は抑えられるとされている。
副作用も少なく、抗がん剤が使えなくなった末期がん患者などに対する、延命治療などへの応用が期待されている。
今回、高度医療に認定された対象は、ホルモン療法が使えない再発した前立腺がん患者。
久留米大が約50人を対象に比較試験を行った結果、生存期間の平均が12カ月から24カ月へと2倍に延びた。
同大によると、この技術はほかのがんにも応用が可能で、脳腫瘍(しゅよう)や肺がん、肝がん、膀胱(ぼうこう)がんについても臨床試験を行っているという。
がんの増殖を抑えることができ、副作用が少ないため、延命治療への応用が期待されているそうです。
【補足】 高度医療
「高度医療」は、保険適用されるほどの有効性が確認されたわけではないが、一定の効果が期待できる先進的な医療技術(自由診療)に、保険診療との併用を認める制度。通常は「保険診療」と「自由診療」を併用した場合、すべてが自己負担となってしまう。
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