by European Commission DG ECHO(画像:Creative Commons)
エボラ熱死者932人に、現場の医師らから緊急支援の要請相次ぐ
(2014/8/7、ロイター)
世界保健機関(WHO)は6日、西アフリカで感染が拡大しているエボラ出血熱による死者数が932人に達したと発表した。
西アフリカでエボラ出血熱の感染が拡大しているそうです。
今回の感染拡大は、収束の兆しが見えず、医療従事者からは緊急支援を要請する声が相次ぎ、また、WHOは、緊急事態宣言の必要性や、試験段階にある治療薬の利用などについて検討を始めているそうです。
エボラ試験段階の治療薬利用、WHOが会合開催へ
(2014/8/7、ロイター)
WHO事務局長補のマリー・ポール・キーニー氏は声明で「感染拡大による非常事態に直面しており、致死率の高い疾患に対し、効果が確認された治療法が確立されていない事態となっている」と指摘。
ここで問題になってくるのが、倫理問題です。
エボラ出血熱には現在のところ治療法やワクチンがなく、また流行の収束が見られないという非常事態であるため、未承認ワクチンを投与することが検討されていますが、それが本当に良いのかという問題です。
最前線にいる人にとっては、一日も早く薬・ワクチンがほしいと思っているはずです。
しかし、未承認の薬に対しては安全性の問題があります。
現状はその板挟みの状態といえるでしょう。
富士フイルムのインフル治験薬、エボラ出血熱治療に有望か
(2014/8/7、Bloomberg)
ファビピラビルは既にインフルエンザ感染者の抗ウイルス剤として治験が重ねられており、エボラ出血熱の治療に適用する上で優位性がある。現在はインフルエンザ治療薬として米国での治験の最終段階にある。
この記事によれば、インフルエンザ治療薬がエボラ出血熱治療に有望ではないかと考えられていて、すでに治験が重ねられている薬であるため、感染者治療として期待されているようです。
エボラ熱のワクチン急げ 臨床試験9月にも着手、感染拡大の防止期待
(2014/8/4、SankeiBiz)
CDCのトム・フリーデン所長は「森林火災と戦っているようなものだ。エボラ熱の封じ込めには最もうまくいった場合でも3~6カ月かかるのではないか」と語った。
感染を封じ込めるためには、感染者の隔離が重要ですが、病気に対する関心が低いことと、隔離に対する不安があるため、うまく言っていないとのニュースを聞きました。
まずは、感染拡大を防ぐために、地域の方々に病気の危険性と隔離の重要性を伝え、そして、早期に治療薬が最前線にいる医療従事者のもとに届くことを祈っています。