■一日30分または一週間に150分、体を動かすことは、ジムの運動・歩行・家事などに関係なく死亡リスクを低くする!|マクマスター大学
by Howard Holley(画像:Creative Commons)
(2017/10/20、Newsweek 日本版)
調査結果によると、1日30分または週150分のエクササイズをした場合、死亡のリスク(死因の特定なし)が28%、心臓病のリスクは20%、それぞれ低減することが分かった。さらに、運動による健康への効果は、運動時間を長くすれば長くするほど得られるといい、キビキビしたウォーキングを週750分(12時間半)行った場合、死亡リスクが36%低減した。
医学雑誌「ランセット(The Lancet)」に発表された、マクマスター大学(McMaster University)の公衆衛生研究所とハミルトン・ヘルス・サイエンス(Hamilton Health Sciences)が行なっている、PURE(Prospective Urban Rural Epidemiology)研究という疫学研究によれば、一日30分もしくは一週間に150分のエクササイズをすると、どんな運動なのかは関係なく、死亡リスクが28%、心臓病リスクが20%減少することがわかったそうです。
今回のポイントはどんな種類の運動(身体的活動)でも一日30分もしくは一週間に150分の運動をすると健康に良いということがわかったことです。
マクマスター大学は、身体的な活動が心臓病や死亡のリスクを減らすとしたこれまでの他の調査は高所得国を対象としており、所得が低い国では余暇時間にエクササイズなどを行えない、と説明。「今回の調査は、中から低所得の国を含めることで、通勤や肉体労働、家事などから得られる恩恵を見極めることができた」とレア医師は述べている。
今回の調査は低所得国も含まれており、低所得国では高所得国のようなジムでのエクササイズは行なえませんが、同様の結果が得られており、通勤や肉体労働、家事といったことも運動に含まれるということです。
運動といえば、ジムに行かないとできないものと思い込んでいる人もいるかもしれません。
しかし、今回の結果によれば、1日30分、週に150分の運動をすれば、健康に良いということですので、ぜひ体を動かすようにしてくださいね。
ちなみに、週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓の中性脂肪が減っており、脂肪肝・NAFLDの改善が期待できるによれば、週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓の中性脂肪が減っており、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の改善が期待できることがわかったそうです。
■まとめ
運動の効果についてこれまでにもいくつも取り上げてきました。
今回の調査結果のポイントは、体を動かすことはどんな種類のものでも健康に良いということです。
家事をすると肥満予防につながる!?でも紹介しましたが、近年、家事などの日常生活活動が該当する、非運動性身体活動によるエネルギー消費、NEAT(non-exercise activity thermogenesis)と肥満との関連が注目されています。
身体活動とエネルギー代謝 – e-ヘルスネット
近年、家事などの日常生活活動が該当する、非運動性身体活動によるエネルギー消費、別名NEAT(non-exercise activity thermogenesis)と肥満との関連が注目されています。
Levine et al., は、肥満者と非肥満者を比べると、非肥満者は歩行なども含めた立位による活動時間が、平均で1日約150分も少なかったと報告しました(図1)。
つまり、なるべく座位活動を減らして、家事などの日常生活活動を積極的に行なうことも、肥満予防のキーポイントといえます。
出典:Ravussin E. A NEAT Way to Control Weight- Science, 530-531, 307, 2005
このページによれば、肥満の人とそうでない人を比較すると、肥満の人は、立位または歩行活動が平均で1日約150分も少なかったそうです。
この結果から判断すると、座位活動を減らして、家事などを行う時間を増やすことや歩行活動をすることが肥満予防・メタボリックシンドローム予防、ダイエットにつながる考えられますので、積極的に家事に取り組んでみてもいいのではないでしょうか?
【参考リンク】
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