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環境音楽を聴いた時の気分の変化から自律神経機能を予測|音楽による自律神経バランスの改善に期待|大阪市立大学




■環境音楽を聴いた時の気分の変化から自律神経機能を予測|音楽による自律神経バランスの改善に期待|大阪市立大学

Day 239 / 365 - Studying in Starbucks

by Anita Hart(画像:Creative Commons)

環境音楽聴取時の気分変化から自律神経機能を予測-音楽による自律神経バランスの改善に期待-

(2017/4/27、理化学研究所)

KOKOROスケール[4]注2)を用いて得た主観的気分データの解析結果から、環境音楽の聴取により、気分が「癒し」「眠気」「安心・リラックス感」の方向に大きく動くことが分かりました。さらに、聴取前後での自律神経機能の変化と主観的な気分変化との相関を調べたところ、「癒し」や「安心・リラックス」への気分変化に対しては心拍数が減少すること、「爽快」への気分変化に対しては循環器系自律神経機能の指標であるLF/HF(心拍変動の低周波数成分(LF)と高周波数成分(HF)の比)が減少することが分かりました。

理化学研究所と大阪市立大学の研究グループによれば、環境音楽を聴くことにより疲労感が軽減し、安心・リラックス感が増すこと、そして気分の変化から自律神経機能を予測可能であることがわかったそうです。

■音楽の健康に対する影響

Music While You Wait

by Garry Knight(画像:Creative Commons)

運動後に気分が落ちつく音楽を聴くと、自律神経活動に良い効果がある|東北大によれば、自分で選んだ気分を落ち着かせるような音楽を運動後に聴くと副交感神経活動の低下を和らげたそうです。

更年期障害の症状の顔のほてり(紅潮)は音楽を聴くと改善する!によれば、更年期障害の症状には、顔のほてり(紅潮)がありますが、アメリカの研究班によれば、呼吸のリズムを整える装置を使った呼吸法治療群の女性で紅潮症状が少なくなり、また、音楽を聴く対照群の女性では紅潮症状が呼吸法治療群よりも少なくなるという結果が出たそうです。

音楽を聴くとトレーニング・エクササイズによる体の負担が軽くなる!?で紹介したカナダのマギル大学の研究によれば、運動をしながら音楽を聴くと、苦しさが和らぎ、体の負担が軽くなるそうです。

音楽のテンポとノリによって、無意識のうちに運動量が変わる!?で紹介したベルギーのGhent大学の研究者、Marc Lemanさんによると、人はエクササイズ中に聴く音楽のテンポとノリによって、無意識のうちに運動量が変わるそうです。




■まとめ

環境音楽聴取時における循環器系自律神経機能指標の変化と主観的気分変化との相関解析
環境音楽聴取時における循環器系自律神経機能指標の変化と主観的気分変化との相関解析

参考画像:環境音楽聴取時の気分変化から自律神経機能を予測-音楽による自律神経バランスの改善に期待-(2017/4/27、理化学研究所)|スクリーンショット

日常的な疲労の蓄積は、自律神経機能バランスの悪化を介して循環器疾患など、さまざまな疾病のリスク要因になることが報告されています。今回の研究をもとに、個人個人の自律神経機能に与える音楽の効果を高精度で予測する技術が開発できれば、個人の健康状態にとってベストな選曲を提案する健康促進ツールの実現につながる可能性があります。

疲労の蓄積が自律神経のバランスを崩し病気の要因になるのであれば、自分自身にとって最もよい音楽を選曲する技術が開発することができれば、病気を予防する音楽ツールができるかもしれません。







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消防士の熱中症予防に!消防服内温度の測定から深部体温を予測|大阪市立大学

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■消防士の熱中症予防に!消防服内温度の測定から深部体温を予測|大阪市立大学

熱中症の予知・警告を可能に! 大阪市消防局協力のもと ウェアラブルコンピュータによる 衣服内温度の測定から深部体温の予測を実証
熱中症の予知・警告を可能に! 大阪市消防局協力のもと ウェアラブルコンピュータによる 衣服内温度の測定から深部体温の予測を実証

参考画像:熱中症の予知・警告を可能に! 大阪市消防局協力のもと ウェアラブルコンピュータによる 衣服内温度の測定から深部体温の予測を実証(2017/8/28、大阪市立大学プレスリリース)|スクリーンショット

熱中症の予知・警告を可能に! 大阪市消防局協力のもと ウェアラブルコンピュータによる 衣服内温度の測定から深部体温の予測を実証

(2017/8/28、大阪市立大学プレスリリース)

その際、20代~50代までの隊員の消防服内温度を測定し、訓練中における熱ストレスが高い域に達する状態が発生することを確認しました。

続いて、今年の8月に大阪市立大学 都市健康・スポーツ研究センターの人工気候室内で20代~50代までの隊員に消防服着用の上、トレッドミル(*)上での歩行をしてもらい、深部体温(食道温)、皮膚温、衣服内温度、身体活動量などを測定しました。(写真2)その結果、深部体温の実測値と、衣服内温度より深部体温を予測するアルゴリズムを用いて求めた値が、極めて近いことが確認できました。

大阪市立大学大学院工学研究科髙橋秀也教授、都市健康・スポーツ研究センター岡崎和伸准教授の研究チームは、大阪市消防局の協力のもと、消防服内にウェアラブルコンピュータを装着し消防隊員の衣服内温度を測定することで、深部体温を予測する実証実験を行なったところ、衣服内温度により深部体温を予測できたことから、衣服内温度をモニタリングすることにより、熱中症の予知や警告が可能になるそうです。

消防服は耐熱性に優れる反面、発汗や皮膚温度の上昇による熱放散を抑制し熱中症を誘発しがちなため、消防服着用時の熱中症対策が必要です。熱中症は、深部体温が約39.5℃以上になると脳機能障害を引き起こす可能性が出てくるなど重症化するため、熱中症リスク判断には深部体温の上昇を察知することが有効ですが、消防活動中の隊員の深部体温を測定することは困難です。

消防士が着用する消防服は熱放散を抑え熱中症になりやすい性質があり、深部体温が約39.5℃以上になると脳機能障害を起こす恐れがあるため、消防士の深部体温の測定をすることが重要なのですが、今回の研究によって衣服内温度をモニタリングすることで深部体温の予測ができるようになったことから、熱中症予防できることが期待されます。

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