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大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いた!?|日本の紙おむつが国際規格化|高齢化社会がビジネスチャンスに変わる!?




【目次】

■大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いた!?

Reading Time with Uncle Bob

by Donnie Ray Jones(画像:Creative Commons)

大人用おむつが、バカ売れするワケ

(2013/12/14、東洋経済オンライン)

大人用紙おむつのマーケットが伸びている。業界最大手である、ユニ・チャームの大人用おむつの売上高は、前2013年3月期に600億円を突破。初めて子供用おむつと逆転した。ユニチャームによれば、国内市場全体をみても、10年に子供用1530億円:大人用1440億円だったおむつ市場が、12年には子供用1390億円:大人用1590億円と、ついに子供用を追い抜いてしまったのだ。

ユニ・チャームによれば、2012年に大人用オムツの売上高が子供用オムツの売上高を追い抜いてしまったそうです。

【追記(2024/3/26)】

王子ネピア、国内の子ども用紙おむつ事業終了へ 大人用を強化(2024/3/25、ロイター)によれば、王子ホールディングスは、子会社の王子ネピアで手掛けている国内の子ども用紙おむつ事業を終了すると発表し、国内では成長を見込む大人用紙おむつ事業を強化、市場の成長が続くマレーシア、インドネシアでは事業の継続・拡大を図っていくそうです。

【追記(2023/12/6)】

2025年、中国では大人用おむつの売り上げが幼児用を上回る(2021/12/6、Business Insider Japan)フィナンシャル・タイムズの記事によると、中国では2025年までに大人用おむつの売上高は乳幼児用おむつの売上高を上回る可能性があるそうです。

■日本の紙おむつが国際規格化

大人用紙おむつの評価に関する国際規格が発行されました~日本式の排泄介護の考え方を世界に発信~|経済産業省
大人用紙おむつの評価に関する国際規格が発行されました~日本式の排泄介護の考え方を世界に発信~|経済産業省

参考画像:大人用紙おむつの評価に関する国際規格が発行されました~日本式の排泄介護の考え方を世界に発信~(2017/7/6、経済産業省)|スクリーンショット

紙おむつ、大人用にシフト ユニ・チャームやピジョン

(2014/9/2、日本経済新聞)

ユニ・チャームは大人向け紙おむつに商機を感じたのか、大人用おむつ関連製品をISOに申請しました。

「はく 紙おむつ」国際規格化−日本式介護、輸出に追い風

(2017/7/6、日刊工業新聞)

日本発の構造は「テープ止め型」が大半を占める欧米製品と比べ、装着者の症状や生活環境に合わせたきめ細かい高齢者介護が可能。

大人用紙おむつの評価方法に関する規格「ISO15621尿吸収用具―評価に関する一般的指針」が改訂し、欧米の「テープ止め型(体にテープで固定するタイプ)」ではなく、日本が提案する装着車の症状や生活環境に合わせたきめ細かい高齢者介護学科脳になるパンツ型やテープ止め型のおむつに吸着パッドを挿入するタイプなどを規格化されました。

経済産業省が改正の主なポイントをまとめています。

大人用紙おむつの評価に関する国際規格が発行されました~日本式の排泄介護の考え方を世界に発信~

(2017/7/6、経済産業省)

●おむつのタイプ(テープ止めタイプ/パンツタイプ)の区分を明確に記載

●おむつと組み合わせて使用する補助パッドを新たに規定

●補助パッドの吸収力に関する評価方法を新たに規定

排泄に限らず、介護はその国・地域毎の文化や生活習慣と切り離すことができません。たとえば日本では、夜間においてもこまめに交換するという考えのもと、おむつと補助パットを併用し、パット部分だけを取り替えることを前提におむつ及びパットの仕様・性能を決めています。

一方、欧州では夜間のおむつ交換は原則しないという考え方が主流であるため、既存の国際規格では、複数回の排尿を吸収・保持できる性能評価のみを規定しており、日本で普及している補助パットの評価方法が規定されていませんでした。

このため、補助パットの利便性やその評価方法の必要性を理解してもらうためには、日本式の排泄介護の考え方(身体状況や生活環境に合わせて多様な製品をユーザーによって使い分けるという考え方)が理解されることがなにより必要でした。

これまで主流だった考え方は夜間のおむつ交換はしないという原則であり、そのため国際規格は日本で普及している補助パットの評価方法が規定されておらず、複数回の排尿を吸収・保持できる性能評価のみが規定されていたそうです。




■大人用紙おむつのメーカー(ブランド)

■白十字

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感想(0件)

日経トレンディの記事によれば、白十字が「サルバ やわ楽パンツ」を開発する前に病院や施設などで調査を行ったところ、大人用おむつの使用者は寝ているとき以外の約9割が座って過ごしていることがわかったそうです。

高齢になるとお腹の筋力が低下して出やすくなるのですが、これまでの大人用おむつは立っている姿勢を前提にデザインされたものが多かったため、座ったときにウエスト部分が食い込んでしまい、苦しく感じてしまいます。

かといって、お腹が楽な大き目サイズを選ぶと漏れてしまうため、「サルバ やわ楽パンツ」はお腹周りはゆったりにしつつ、モレやすい背中周りと下腹部をぴったりさせて漏れにくい設計になっています。

■大王製紙(アテント)

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■ユニ・チャーム(ライフリー)

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■高齢化社会がビジネスチャンスに変わる!?

大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いたということは、生まれてくる赤ちゃんが少なくなっていることとオムツが必要な大人が増えているということから起こっているわけですから、高齢化社会をリアルに感じてしまいます。

高齢化社会の日本ではすでに排泄トラブルは珍しいことではありません。

排泄トラブルが健康寿命を阻害する?|ユニ・チャーム

ユニ・チャームの調査では、排泄トラブルを経験したことがある人が全体の24.9%。約4人に1人が経験していることがわかりました。

4人に1人が排泄トラブルを経験したことがあるそうで、誰しもが経験する可能性があります。

<軽失禁ケア>下着感覚で 機能とイメージアップの商戦熱く

(2017/6/11、毎日新聞)

厚生労働省の13年のまとめによると、尿失禁の経験者は約153万人で、このうち65歳以上は121万人と全体の約8割を占めている。

厚生労働省のまとめによれば、尿失禁の経験者で65歳以上の人は121万人いるそうです。

<軽失禁ケア>下着感覚で 機能とイメージアップの商戦熱く

(2017/6/11、毎日新聞)

軽失禁ケア商品の市場が拡大している。2016年度の販売金額は約300億円とされ、前年比110%の伸びだ。

尿もれ、便漏れといった軽失禁商品の市場は前年比110%の伸びを見せ、団塊世代が後期高齢者となる2025年にはもっと多くの人が排泄トラブルを経験することが予想されます。

しかし、排泄トラブルを抱えているにもかかわらず、その対処をしていない人が46.3%いるという結果が出ています。

排泄トラブルが健康寿命を阻害する?|ユニ・チャーム

月1回以上排泄トラブルを抱えている人で、排泄トラブルに対するケア(排泄ケア)を「特に何もしていない」人が半数近い46.3%で、半数近い人が、トラブルを抱えているにもかかわらずケアをしていないことがわかりました。

<中略>

排泄トラブルを抱える18.7%の人が「排泄トラブルが気になって外出を控えた経験がある」と応えています。

排泄トラブルを抱えている人は、根本的な対処をすることができずに、外出を控えたり(運動不足の可能性)、水分補給を控えたり(熱中症リスクが高まる可能性)といった健康にとってリスクある行動を選びがちになってしまうようです。

排泄ケアに取り組むことは高齢化社会の真っただ中にいる私たちにとって考える必要のある問題なのです。

こうしたニュースはネガティブにとらえがちですが、ポジティブにとらえると、世界に先行して高齢化社会に突入している日本は介護の分野に対してはビジネスチャンスがあるのではないでしょうか?

排泄のタイミングをお知らせするウェアラブルデバイス「DFREE」|高齢者・介護分野・車いすユーザーに役立つ期待で紹介した排泄のタイミングを知らせてくれるウェアラブルデバイスは、排泄がコントロールできない高齢者の方やトイレへの移動が困難な車いすの利用者、介護が必要な方にとって役立つデバイスといえそうですが、この仕組みと紙おむつを組み合わせれば、高齢者になってもより安心して外出することができるようになるのではないでしょうか。

こうしたことを一つ一つ積み上げていければ、世界各国に高齢化になっても安心な製品を紹介できるようになるのではないでしょうか?

チャンスは広がるばかりですね。

ちなみに、排泄のタイミングをお知らせするウェアラブルデバイス「DFree」|高齢者・介護分野・車いすユーザーに役立つ期待|#激レアさんによれば、大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いたというニュースがきっかけにして「DFree」の開発に思い至ったそうです。

【追記(2024/3/26)】

大人用の紙おむつの廃棄量が増えている 重さは使用後に4倍、処理どうしたらいい? 下水道受け入れ検討も…(2023/6/19、東京新聞)

日本衛生材料工業連合会の統計によると、国内のおむつの利用人口は2015年に子ども用が360万人、大人用が322万人だったのが、30年は子ども298万人、大人468万人に。子ども用と大人用を合わせた排出量は15年の208万トンが30年に245万トンまで増えると推計される。
 おむつは使用後に重さが4倍になるとされ、水分を含み、焼却炉の負担が増えるため、自治体から処理体制を懸念する声が上がっていた。

大人用の紙おむつの使用量が増えているということは、廃棄量も増えていくということです。

オムツは使用後に重さが4倍になり、また水分を含むため、焼却炉の負担が増えるため、社会問題になっています。

紙おむつごみについて考えてみませんか?(2023/11/10、NHK)を参考に紙おむつのごみ問題をまとめてみます。

  • 大人用紙おむつは子供用に比べて大きく、水分も多く含んでいるため、その分ごみの量が増える
  • 紙おむつは重いため介護士の負担が大きくなる
  • 紙おむつは水分とプラスチック成分が非常に多いごみという特性があるため、プラスチック成分は燃え始めると高温になり、焼却炉内の耐火物と言われる熱を抑えるところが傷み、また水分を含んでいることから非常に燃えにくいので温度を保つために助燃材を入れると炉の傷みが激しくなる

紙おむつのリサイクル事業も始まっているそうです。

  • ごみ焼却施設で発生する余熱を活かして排せつ物に含まれる細菌やウイルスを滅菌しおがくずを混ぜて固めてペレットにし、そのペレットは高齢者福祉施設のボイラーで燃やされて、施設のお風呂を温める
  • 紙おむつを専用ボックスで回収し建築資材としてリサイクル
  • シルバー人材センターと協力して、ゴミ出しサポート
  • リサイクル紙おむつの開発

紙おむつをどう処理していくかを解決していくことは世界にとっても大事な問題になっていきそうですね。

■まとめ

ただ、大人用おむつというとプライドが傷つけられてショックを受ける人も多いのではないでしょうか?

そのため、大人用紙おむつのことを「リハビリパンツ(リハパン)」と呼ぶというアイデアを大人用紙おむつ市場の名前にするとよいのではないでしょうか?







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