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「ポスト・プラットフォームの時代」を「便利レイヤーと意味レイヤー」「IDとIP」「自由の意味合い」で読み解く!




「ポスト・プラットフォームの時代」を「便利レイヤーと意味レイヤー」「IDとIP」「自由の意味合い」で読み解く!
「ポスト・プラットフォームの時代」を「便利レイヤーと意味レイヤー」「IDとIP」「自由の意味合い」で読み解く!

Helena Lopes|unsplash

今回気になったのはけんすう@kensuuさんがツイートで書いた「ポスト・プラットフォームの時代」という考え方です。

本題に入る前にまずは「アフターデジタル」の著者である藤井保文さんのこちらの記事を紹介したいと思います。

ポイントとなるのは3つ。

1)日本と中国では自由の意味合いが異なり、「日本人には個にユニバースがある」という考え方が世界に感じてもらえるようになると面白いポジショニングがとれるようにあるんじゃないかという部分。

2)便利レイヤーと意味レイヤー

役に立つという意味での「便利」のレイヤーとライフスタイルやブランドに寄与する「意味」のレイヤーがあるという考え方です。

3)IDとIP

固有のIDに全てのデータが紐づくことで、情報の透明性が高くなり、便利さが生まれ、その土台の上に、IP(知的財産)が乗ってくるイメージです。

では本題に戻ります。

自分なりに解釈すると(違っていたらごめんなさい)、現在、企業にとってのキーワードが「DX」になっていますが、本当はプラットフォームによる富の独占に対する反発から、プラットフォームに依存しない生き方を模索する「ポスト・プラットフォームの時代」が来ているのではないかというもの。

heyやLayerX、Cluster、GREE、C CHANNEL、stand.fmの動きはそこにつながるんじゃないのかな?というのがけんすうさんの意見だとおもいます。

この考え方を先ほどの「アフターデジタル」の著者である藤井保文さんの記事にある「日本人には個にユニバースがある」「便利レイヤーと意味レイヤー」「IDとIP」で掛け合わせるとより理解が深まるのではないかと思うのです。

同じようにDXを進める必要性があるとはいっても、それぞれの企業の特徴が違っていて、例えば便利レイヤーでID的な、世界の土台となるインフラのデジタル化をしている企業もあれば、意味レイヤーでIP的な、自分を自由に表現できるアバターや居場所を作るVR空間を作り上げる企業もあります。

『アフターデジタル』主著者 藤井保文と考えるこれからの10年|オフライン消滅後の世界を占う中国最新事例

(2019/8/21、キャリアハック)

もし、今いる環境に生きにくさを覚えているとして、モバイルを通じて生きやすい人たちとつながっている状態が作れると、世界の見え方は変わるはずです。身体はここにあるけれど心は別のところにある、自分の生きやすい世界がブーストされていく、ともいえますね。

それをアフターデジタル的に捉えるならば、「人々が同じ部屋に集っていても、映し出されている壁紙の柄が全員で異なる」といった状況をつくることも可能なはずです。至るところに、IPから生まれた「自分の好きな世界」が貼り付けられるようなイメージです。

デジタル化によって便利な世界が生み出されたとしても、ありのままの自分を受け入れてもらえない環境であったり、なりたい自分になろうと思ってもできなかったり、つながりたい人とつながっていなかったりすれば、それはどんなに便利であっても生き辛い世界です。

stand.fmの方のインタビューによれば、新型コロナで孤独を感じていた人がいたり、暖かい場所を作ろうと思っていたりと、過去からは明らかに便利な世界になっているはずなのに、生き辛いという人が多いということがわかります。

つまり、求められているのは日本が求める「自由」の世界です。

私達に必要なのは次々と変わるプラットフォームではなく、私たちがありのままの自分、もしくはなりたい自分で生きることができる世界です。

「西の魔女が死んだ」にはこんな文章があります。

「サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きる方を選んだからといって、だれがシロクマを責めますか。」

今いる環境が自分が望まない環境であることを知ったら、生きる場所を変えていいということを伝えています。

つまり、自分の心が落ち着く場所で生きていいということです。

ただ今はそれをSNSとよんだり、コミュニティと呼んでいますが、実はもっと適切な名称があるような気がします。

そして、その「モノ」に適切な名前がつき、その欲望が顕在化され、メディアが介在することで供給が刺激されると、新しい業界が作り出されることでしょう。







一番面白い形はプラットフォーマーが想定していない形でプラットフォームを使って遊ぶこと。