by Sebastian Dooris(画像:Creative Commons)
> 健康・美容チェック > 目の病気 > 加齢黄斑変性症 > 失明ラットが光を感じる緑藻の遺伝子(チャネルロドプシン-2:ChR2)を用いた遺伝子治療で視覚回復 |東北大
(2009/11/5、47ニュース)
東北大国際高等研究教育機構の富田浩史准教授(分子生物学)らの研究グループは5日、光を感じる緑藻の遺伝子を組み込んだ失明ラットが、正常に近い視覚を回復することが分かったと発表した。
(2009/10/29、東北大学)
東北大学国際高等研究教育機構国際高等融合領域研究所、富田浩史准教授、菅野江里子特別研究員らの研究グループは、緑藻の遺伝子(チャネルロドプシン-2:ChR2)を生まれながらに持つ遺伝子改変ラットを作製することによって、ChR2 によって得られる視覚特性を明らかにすることに成功しました。ChR2 によって作られる視覚が正常な視覚機能と同等であることが示され、ChR2 を用いた遺伝子治療が失明者の視覚を回復させる治療法となることが期待されます。
東北大学国際高等研究教育機構国際高等融合領域研究所、富田浩史准教授らの研究グループによれば、光を感じる緑藻の遺伝子(チャネルロドプシン-2:ChR2)を用いた遺伝子治療で失明ラットが視覚を回復することが分かったそうです。
目の網膜に ChR2 を注入することによって、失明した方の視力を回復させる治療法ができるかもしれません。
研究グループによると、国内では毎年約1万6千人が難病の網膜色素変性症や加齢黄斑変性のほか、糖尿病網膜症、緑内障などで失明している。
富田准教授らは人に近いサルを使った実験を進め、この遺伝子を注入して視力を回復させる治療法の確立を目指していく方針。
現在はラットにおける実験であり、まだまだ人に用いられるようになるまでには様々な実験を繰り返していく必要があると思いますが、網膜色素変性症や加齢黄斑変性症によって失明した人にとっては一筋の希望の光となる研究結果といえそうです。