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DNA解析サービスに各社参入|DeNAがDNA解析へ、東大医科研と組みヘルスケア分野に参入

DNA

by MIKI Yoshihito(画像:Creative Commons)




社名背負う新事業? DeNAがDNA解析へ 東大医科研と組んでヘルスケア分野に参入

(2014/6/4、東洋経済オンライン)

基本的なスキームは、インターネットで申し込み、送られてきた検査キットで唾液を採取して送り返すと、利用者に病気のリスクや体質についてのレポートがインターネットで通知されるというもの。検査結果に応じた病気予防のアドバイスやカウンセリングなどの提供も予定する。

<中略>

未経験のヘルスケア分野への参入にあたり、DeNAは東京大学医科学研究所との共同研究という形を取った。数千円~数万円の多様な遺伝子解析サービスが乱立する中、東大医科研との共同研究で得たデータに基づいて日本人に合った精度の高いサービスを提供し、差別化を図る。既存事業のモバイルゲームで培ったビッグデータ解析の技術や、サービスを使い続けてもらうための運用ノウハウも活用する。

記事によれば、DeNAは需要が拡大すると予測されるヘルスケア分野を、収益変動の激しい主力のモバイルゲーム事業を支える収益の新しい柱にするために参入するそうです。

それまでモバイルゲームで培ったビッグデータ分析技術を遺伝子解析に生かそうとするやり方は、検索技術を他の事業に活かすGoogle的発想に近いと言えそうですね。

ヤフーもDeNAもスタートアップも、みんな「DNA」ビジネスに興味アリらしい

(2014/6/4、TechCrunch)

ヤフーでは今秋にもHealthData Laboと呼ぶ、遺伝子情報解析をもとにした生活習慣の改善支援サービスを展開する予定だ。このサービスは、前述のジーンクエストと提携したものになる。そういえばヤフー副社長COOの川邊健太郎氏などは、1年以上前から医療分野への興味を語っていた。

遺伝子情報解析を元にした生活習慣改善支援サービスというのは難しいと思っています。

それは、客観的にどんなにいいと言われたことや必要なことであってもそれを継続するのは難しいからです。

例えば、緑内障 患者判断で治療中断18.7%によれば、「大した症状がない」、「継続受診が面倒」、「治療効果が実感できない」など病気自体への理解度が低いことや治療効果についての理解が低いという理由で、患者判断で緑内障の点眼治療を中断してしまっているそうです。

その他の病気でも、現時点ではたいしたことがなかったり、治療効果が実感できない、面倒であるといった理由から患者判断で薬の服用をやめてしまっている人がいるのではないでしょうか。

糖尿病や緑内障の治療が必要な人でも途中で治療を辞める人が多いというのに、ただ分析しただけでは何も変わりません。

データを分析することよりも、いかに良い生活習慣に導いていくのかというその方法を考えていくことのほうがヘルスケア分野においては最も重要な事だと思います。







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P.S.

ただ、この考え方はヘルスケア分野から見た視点なので、現在参入しようとしている企業はビッグデータ分析を活用した遺伝子情報解析サービスのその先をみているのかもしれません。

遺伝子情報をビッグデータとして扱うことも想定している

ということでしたので、遺伝子情報を分析して、医療サービスを行なったり、保険ビジネスに関わったり、はたまた東野圭吾さんの小説「プラチナデータ」の世界のように、DNA検索システムによって、監視するシステムを作るビジネスを行うなど様々な検討がなされているのかもしれませんね。

P.P.S.

遺伝子情報解析サービスにはそろそろ世界的に倫理的な議論が必要になるのではないでしょうか。

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遺伝子検査キット「23andMe」にFDAが出荷停止命令

A Personal Matter - 23andMe

by Cédric Hüsler(画像:Creative Commons)




Googleが支援する遺伝子検査キット「23andMe」に出荷停止命令が下る

(2013/11/26、GIGAZINE)

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、遺伝子検査キットを販売する「23andMe」に対して、遺伝子検査キットの販売を停止するよう命令を下しました。

FDAが遺伝子検査キットの販売停止するように命令を下したそうです。

【追記(2016/12/13)】

「23andMe」は、遺伝子検査キットで遺伝子分析をすることによって、難病といわれる特定の疾病の発症リスクを早期に発見できるサービスです。

良い面から考えれば実に素晴らしいサービスですよね。

病気の発症リスクを知ることで生活習慣に注意する人が増えるのではないでしょうか。

ただ、このサービスには難しい面もあることは事実だと思います。

ひとつは、どんなシステムにはバグがつきものだということ。

バグによって、健康なはずの利用者に不安を感じさせてしまう恐れがあります。

また、システム上問題なく、正しく検査が行われた場合でも、利用者が検査結果を十分に理解できないことで健康被害が生じる恐れがあります。

もうひとつは、一企業がDNAを管理するということです。

記事によれば、「ユーザーの遺伝子情報はデータベースに記録され、DNAサンプルとして遺伝子研究に利用される」ということです。

今後の遺伝子研究だけに使われるのであれば問題ないでしょうが、東野圭吾さんの小説「プラチナデータ」の世界のように、DNA検索システムによって、国民がコントロールされるようになる事も考えられます。

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遺伝子解析で赤ちゃんを設計する?デザイナーベビーが倫理的な問題に!?というニュースが話題になりましたが、これからの遺伝子に対する取り扱いをどうするか、世界的に論議する必要があるのではないでしょうか。







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遺伝子解析で赤ちゃんを設計する?デザイナーベビーが倫理的な問題に!?

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by Guian Bolisay(画像:Creative Commons)




【デザイナーベビー】赤ちゃんの遺伝子を望み通りにカスタマイズできる特許が米で認可され話題に

(2013/10/21、IRORIO)

アメリカの遺伝子検査会社「23アンドミー」が持つ「唾液に含まれる遺伝子情報を解析して目や髪の色、がんや病気のリスクを予測する手法の特許」が米国で認められたニュースを受け、「倫理的に問題があるのでは」と論議を呼んでいる。

23andMeといえば、Googleの共同創立者セルゲイ・ブリンの妻が共同創立者の企業で、依然取り上げた記事(遺伝子検査企業23andMe、乳がんネットワークプロジェクトを発表)によれば、遺伝子検査によって乳がんを患っている女性や遺伝学的にその可能性のある女性を結び付けるというプロジェクトを発表していました。

朝日新聞によると「同社はIT大手グーグルの共同設立者らが出資。2007年から、唾液(だえき)に含まれるDNAの遺伝子配列のわずかな違い(SNP)を分析して、アルツハイマー病や糖尿病など約120の病気のリスクのほか、目の色や筋肉のタイプなど計250項目を判定する事業を展開している。

今回の記事によれば、「唾液に含まれる遺伝子情報を解析して目や髪の色、がんや病気のリスクを予測する手法の特許」が認められたことで、望み通りの子どもを出産することにつながるのではないかと倫理的な問題になっているそうです。

生まれてくるときは「健康であればそれでいい」という願いだけだったのが、少しずつ欲深くなってしまうのはなぜなのでしょうか?

「背が高く、青い目で、運動神経に優れ、頭がよく、病気にならないような・・・」と欲を言いだせばきりがないものです。







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緑内障 早期発見に光明 京都府立医科大が遺伝子変異を特定

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by John Patrick Robichaud(画像:Creative Commons)

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緑内障 早期発見に光明 京都府立医科大が遺伝子変異を特定

(2012/3/17、産経新聞)

視野が狭くなり続ける緑内障のうち、日本人に多いタイプの発症のリスクを高める遺伝子変異を、京都府立医科大の田代啓教授(ゲノム医科学)らの研究チームが特定し、研究成果が米オンライン科学誌「プロスワン」に掲載された。

京都府立医科大の田代啓教授(ゲノム医科学)らの研究チームが、日本人に多いタイプの緑内障の発症リスクを高める遺伝子変異を特定したそうです。

記事によれば、これらの変異は血液検査などから簡単に調べられるそうで、緑内障の発症リスクを診断して治療が有効な早期発見に役立つ可能性があるそうです。

→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら







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男性Y染色体はなくならない?|米ホワイトヘッド生物医学研究所

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by Brian Snelson(画像:Creative Commons)




男性Y染色体は不滅? =遺伝子減少に歯止めか―サルと比較し解明・米研究所

(2012/2/23、時事通信)

男性であることを決めるY染色体は小さくなり続け、将来は遺伝子がなくなってしまうとの学説があるが、ヒトがアカゲザルとの共通祖先から分かれた約2500万年前以降は古来からの遺伝子で機能を失ったものは1個しかなく、安定している可能性があることが分かった。

米ホワイトヘッド生物医学研究所などの研究チームが22日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

世界人口70億人に|なぜ男性過多になっているのか?の中で

「およそ1000年後にはY染色体が跡形も消えてしまうおそれがある」(性の未来)(ネイチャー、2000年)(オーストラリア国立大学 ジェニファー・グレーブス)

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「だから、男と女はすれ違う」より

という説を紹介しましたが、米ホワイトヘッド生物医学研究所などの研究チームによれば、男性であることを決めるY染色体は安定しているようです。