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キャッシュレス化を進めるために必要なのは、全ての人が金融サービスにアクセスできる「金融包摂(financial inclusion)」




■キャッシュレス化を進めるために必要なこととは?

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by NALED Serbia(画像:Creative Commons)

富を生むキャッシュレス 経済効果、東京で2兆円も

(2018/1/14、日本経済新聞)

「キャッシュレス」が経済を押し上げる1つのキーワードになりつつあるというニュースです。

キャッシュレス化でまず最初に浮かんだのが「クレジットカード」や「モバイル決済」です。

クレジットカードは便利なものですが、クレジットカードを使うのが怖いという人がいるのです。

#クレジットカード を持つのが怖いという人に「なぜ怖いのか?」をインタビューしてみました|#クレカ の使い過ぎは怖いけど、#ドコモ の #ケータイ払い なら大丈夫!?によれば、その理由は「あったらあった分だけ使ってしまいそうで、使いすぎてしまうのが怖い」から。

クレジットカードを持つと、自分の収入以上のお金を使えるために、使いすぎてしまうと考えているために、クレジットカードを持たないようにしているということでした。

また、日本人はカードを使いたがらないのではなくて、移行のスタートが遅いだけという意見もあります。

アメックスから見た、日本人がクレジットカードを使わない理由

(2017/7/10、Newsweek)

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル 日本社長の清原正治さんによれば、日本人がクレジットカードを使いたがらない固有の理由があるわけではなく、欧米の場合、小切手(パーソナルチェック)があったため、カード移行のスタートが早かったのではないかという認識なのだそうです。

日本:現金 → クレジットカード

欧米:現金 → 小切手(パーソナル・チェック) → クレジットカード

また、先ほど「クレジットカードを持つのが怖い」というインタビューを行なった際に、意外な発見もありました。

それは、NTTドコモの「ケータイ払い」のような月々のケータイ料金と一緒に支払えるサービスやauウォレットプリペイドカードでチャージした金額の範囲内でクレジットカードのように決済ができるプリペイド式電子マネーカード、「iD(アイディ)」のようなスマホやカードをかざしてお支払い(「ポストペイ(後払い)」「プリペイド」、「デビット」にも対応)ができるサービスを使いこなしている点です。

つまり、クレジットカードを持たなくても、「ケータイ払い」や「iD」で同じようなことができているということです。

クレジットカードにこだわるんじゃなくて、モバイル決済をいかに浸透させていくかの方がよいのかもしれません。

日本は実は電子マネーの利用額で見ると、世界の中でも群を抜いて電子マネーが多く利用されているそうです。

モバイル決済を浸透させてキャッシュレス化を進めていくためには、現金に比べてモバイル決済が簡単で、便利で、お得で、どこでも使えて、安全であるというようにしていくことでしょう。

【参考リンク】

キャッシュレス化を言い換えると、現金の流通をやめることにはメリットもあります。

現金の管理コストがなくなったり、脱税防止にもつながります。

現金自体が流通している限りは現金がなくなることがないわけですから、それなら、子供のうちから現金に親しみをなくしてしまえば、若い人たちが電話やメールを使わなくなったように、自然と現金を持ち歩くことがなくなり、現金の流通がなくなると考えられます。

生体認証サービスも開発が進んでいますので、スマホでの決済を子供にさせるのは心配という方も少しずつその不安はなくなっていくでしょう。

→ 【未来予測】子供向けスマホ+デビットカードの組み合わせでお金について教育しよう!|バンドルカードでマネー教育 について詳しくはこちら

【参考リンク】

ただ、そのためには、全ての人が金融サービスにアクセスできる「金融包摂(financial inclusion)」に取り組んで、例えば、全ての国民がデビットカードを導入できるように国が補助金でサポートするなどの対策が必要になるでしょう。

このことに興味がある方は、ぜひ「現金の呪い」(著:ケネス・S・ロゴフ)をご覧ください。

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