by Pedro Ribeiro Simões(画像:Creative Commons)
恋が覚めて気づく真実! 相手が変わったのではなく、アナタが変わったのだ!
(2011/10/5、ローリエ)
ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジの神経生物学部のゼキ博士とバーテルス博士は激しく恋している人の脳の中で活動が「抑制」されている部分に着目した。
2人は、男女17人に恋人の写真と、無関係な異性の写真を見比べてもらい、その様子をfMRIで測定した。
(fMRIとは…MRIの原理を応用して脳が機能している時の血流の変化などを画像化する方法)そこで、恋人の写真を見ている時にだけ活動が低く抑えられている領域を見つけたのだ。
その場所は扁桃核と頭頂・側頭結合部の2箇所である。
扁桃核は不快を感じる働きを担っている。
「よくない」、とか「不快だ」といった否定的な気持ちを生み出しているところ。
一方、頭頂・側頭結合部は判断力や物事を批判的に捉える働きをしている。
恋人の写真を見たときには、その否定的な気持ちを生み出す部分と判断力を司る部分の活動が抑えられていた、活動が鈍っていた……という実験データであったのだ。
恋をしていると、恋人に対する否定的な気持ちを生み出す部分と判断力を司る部分の活動が抑制されるそうです。
バーテルス博士の解説によると、
「これは、恋をしている人物は正常な判断ができないということを意味しています。恋人のことを批判的に見ることができなくなってしまう。恋は盲目と言いますが、まさにそのとおりなのです」
……さらにさらに、ゼキ博士の解説が驚きである。
「ただ判断力が鈍るといっても、音楽に対する判断力や数字や科学の問題を解く際の判断力が鈍るということはありません。恋人に対してのみ判断力が鈍るのです。つまり、これは恋人に特化した不思議なメカニズムなのです」
―「だから、男と女はすれ違う」―より、引用
人は、恋をすると、恋人に対してだけ判断力が鈍くなるという不思議なメカニズムを持っているということですね。
恋人と別れた後に、相手の悪口をいったり、「冷静に考えると何であんな人と付き合っていたのだろう」と思うのは、物事を判断する能力が正常に(?)戻ったということみたいですね。
脳って、人って、面白いですね。