動物性食品を摂取しない菜食生活をしている人の健康はどのような状態なのか気になりますよね。
「サンプラザ中野くん」の検査に関するニュースをもとに動物性食品を摂取しない菜食生活の健康への影響についてまとめてみました。
【目次】
■サンプラザ中野くん、菜食生活が原因で血管年齢・骨年齢で異常値
by Rachel Hathaway(画像:Creative Commons)
サンプラザ中野くん 極端な菜食生活によって血管年齢などで異常値
(2015/12/1、トピックニュース)
中野くんは、1日1食をすでに20年続け、さらに、動物性食品を一切摂らない食生活を10年続けている徹底した菜食主義者だ。
<中略>
検査の結果、現在55歳の中野くんの血管年齢が59歳、大腿骨の骨年齢に至っては70代後半という「異常値」が出てしまったのだ。
2015年11月30日放送の「私の何がイケないの?」でサンプラザ中野くんがアンチエイジングドックを受けたところ、血管年齢と骨年齢で異常値が出たそうです。
なぜ、動物性食品を一切摂らない食生活をすると、血管年齢と骨年齢で異常値が出たのでしょうか?
■血管年齢が高い原因
血管年齢が実年齢より4歳高かった原因として考えられるのは、極端な菜食主義のようだ。血管を作る働きのあるタンパク質を、ほとんど摂取できていないのだ。
人間の体は、筋肉や内臓だけでなく、肌や髪も骨さえも、たんぱく質が主成分であり、そのたんぱく質をつくり上げているのが、20種類のアミノ酸なのです。
体をつくるために必要なアミノ酸は20種類あり、なかでも、必須アミノ酸と呼ばれる9種類は体内でつくり出すことができないため、毎日食品から補給しなければなりません。
そのためには、肉や魚、卵、乳製品、大豆製品などのたんぱく質を多く含む食品をとることが有効となるのですが、動物性のたんぱく質を摂取しないことによって、必須アミノ酸が不足して、血管年齢が高くなった可能性があると考えられます。
肉も魚も卵も食べない「ヴィーガン」生活を経験した女性に起きた身体の異変とは?によれば、ビーガン(vegan)は卵や乳製品を一切口にしない完全菜食主義者の女性が、ヴィーガン生活を続けているうちに、体に異変が起き、体力が落ちて、疲労感が現れ、唇は青くなり、髪が抜けたり、顔にシミが出たり、月経が来なくなったそうです。
また、アルブミンを上げる食事|肉を食べてアルブミンを上げたグループは死亡リスクが低い!?によれば、アルブミンとヘモグロビンが不足すると、身体中に栄養と酸素が行き届かず、細胞が脆くなり、その結果、脳卒中や心筋梗塞といった血管の病を引き起こしやすくなるのです。
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■骨年齢が高い原因
大腿骨の骨年齢が20歳も高かった原因は、骨の形成に必要なビタミンDが極端に不足していることのよう。
【みんなの家庭の医学】骨粗しょう症予防にゴマ(カルシウム・マグネシウム・亜鉛)|10月20日によれば、骨を健康に保つには6つの栄養素が重要です。
その6つの栄養素は、次の通り。
サンプラザ中野くんは、このうちのビタミンDが不足しているため、骨年齢が高くなっているようです。
■まとめ
今回の記事からわかることは、たんぱく質を摂取することの重要性です。
健康的にやせるには「たんぱく質」が欠かせない!によれば、たんぱく質が不足すると、以下のようなことが起こることが考えられます。
- 筋肉のもととなるたんぱく質が不足することで、筋肉量が減少し、代謝が落ち、太りやすい体になる。
- たんぱく質が不足することで、体の熱のもととなる筋肉量が減少すると、冷えやすい体になる。(低体温・冷え性)
- アミノ酸が多い良質のタンパク質は肝臓などの内臓の再生・修復に役立っているのですが、そうした体を作るもととなるたんぱく質が不足すると、肌荒れなどを起こす原因となる。
低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK)によれば、たんぱく質が不足すると次のようなことが起こります。
- 赤血球の材料が少ない→「貧血」
- 血管を作る材料が少ない→「脳出血」
- 免疫細胞を作る材料が少ない→「肺炎」「結核」
- 筋肉を作る材料が少ない→「転倒」→「骨折」
ヴィ―ガンとはいかないまでも、若い女性の中では、たんぱく質が不足している食生活をしている人がいます。
ぜひたんぱく質を忘れないように摂取するようにしてください。
たんぱく質には動物性タンパク質と植物性タンパク質があり、動物性たんぱく質には必須アミノ酸が含まれていますが、植物性たんぱく質だけではすべての必須アミノ酸を補うことは難しいので、バランスよく摂取してほしいです!
ただ、食品たんぱく質の栄養価としての「アミノ酸スコア」(2005/12、日本食品分析センター)で紹介されている主な食品のアミノ酸スコアを参考にすると、動物性の食品はアミノ酸スコアが高く、植物性の食品はアミノ酸スコアが低いものの、大豆のアミノ酸スコアは100となっており、食品の組み合わせによっては植物性タンパク質だけでもたんぱく質を補給できる食生活が可能なのかもしれません。
【主な食品のアミノ酸スコア】
- 牛肉・豚肉・鶏肉 100
- 魚類 100
- 卵 100
- 牛乳 100
- プロセスチーズ 91
- 大豆 100
- 精白米 65
- ジャガイモ 68
- 里イモ 84
- みかん 50
- トマト 48
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