参考画像:アテローム性動脈硬化症にも有効な抗体医薬(2009/11/27、岡山大学プレスリリース)|スクリーンショット
> 健康・美容チェック > 動脈硬化 > アテローム性動脈硬化症の新治療法=血管炎症抑える抗HMGB1抗体で|岡山大など
動脈硬化症の新治療法=血管炎症抑える抗体で-岡山大など
(2009/11/20、時事通信)
脳梗塞(こうそく)の原因となるアテローム性動脈硬化症についての新治療法を発見したと、岡山大、就実大、オーストラリアのベイカー研究所の研究グループが19日明らかにした。
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科薬理学分野の西堀正洋と就実大学薬学部森秀治らの研究グループは、オーストラリアベイカー研究所のアレキサンダー・ボビック教授の研究グループとの共同研究で、「アテローム性動脈硬化症」に対し、抗HMGB1抗体を使った抗炎症治療法が有効であることをマウスの実験モデルで証明したそうです。
アテローム性動脈硬化症とは、初めて聞く名称だったのですが、記事によると、
アテローム性動脈硬化症は、高脂血症や高血圧症などが原因で、太い動脈血管の内膜層に細胞やコレステロールが集積し炎症を起こす。
という病気なのだそうです。
【関連記事】
■実験内容
(2009/11/27、岡山大学プレスリリース)
実際の動物実験は、ApoE ノックアウトマウスに高脂肪食を摂らせてアテローム性動脈硬化症を作成しました。高脂肪食を開始するのと同時に抗体の静脈注射を開始しました。抗体投与は、一週間に2回でこれを8週間続けました。その結果、対照抗体を投与したマウスでは、顕著なアテロームプラークが形成されましたが、抗 HMGB1 抗体投与マウスでは、形成が約60%抑制されました。局所に浸潤した単球細胞数、血管内皮細胞の活性化や単球遊走因子の発現量といったプラーク形成の指標は、平行してすべて抑制されました。以上の結果は、抗 HMGB1 抗体の投与が、動脈硬化巣の炎症局所における HMGB1 を中和することによって、炎症の進行に対し強い抑制作用を発揮することを示しています。
今回の研究によって考えられた治療法とは、炎症の原因とみられる物質の作用を中和する抗体(抗HMGB1抗体)を投与することで炎症が抑制されるというものです。
今回発見された方法であれば、根本的な治療法となる可能性もあるそうです。
今後の研究に期待したいですね。
→ 動脈硬化とは|動脈硬化の症状・原因・改善方法 について詳しくはこちら
→ 動脈硬化改善・予防に良い食事・食べ物・食品 について詳しくはこちら
→ 血管年齢を若くする方法|血管年齢を下げるために効果的な食べ物・運動 について詳しくはこちら
【関連記事】
- 40代のEDの男性は、10年以内に心臓発作などの心臓病を起こすリスクが50倍以上に増加
- 食後の眠気は動脈硬化のサイン?チェック方法・対策
- 腎動脈の動脈硬化のサインは「音」!?チェック方法・治療法
- アキレス腱の厚さを測ると、全身の動脈硬化(家族性高コレステロール血症)がわかる!?
- なぜ悪玉コレステロール(LDLコレステロール)値が高くなると、動脈硬化になりやすいのか?
■動脈硬化関連ワード
■HDLコレステロールを増やす方法と善玉コレステロール吸う力をアップする方法